犬は7〜8歳になるとシニア期に入り、徐々に年老いていきます。シニア期に入ると、今まで当たり前にできていたことができなくなることも多く、飼い主のケアが必要になることも。今回は、犬が『老犬になったとき』にできなくなることを見ていきましょう。
犬が『老犬になったとき』にできなくなること5選
犬は7歳を超えると徐々に老いが見え始め、シニア期に入ります。老犬になると今までできていたことができなくなる犬も多く、飼い主は愛犬のケアに努めなければなりません。では、犬が老犬になったとき、どのようなことができなくなるのでしょうか。
1.高い場所へ昇り降りできなくなる
以前はソファやベッドの上へ軽々と飛び乗ったり飛び降りたりしていた犬でも、年老いてしまうと足腰が弱まり、高い場所へ昇り降りすることが難しくなります。無理に飛び乗ったり飛び降りてしまうと、骨折や脱臼につながる恐れもあるでしょう。
目の前で躊躇する様子を見せながら飼い主に目配せしたり、昇り降りしようとしていたら飼い主は手助けしてあげたり、ペットスロープを設置するなど工夫してあげてください。
2.トイレで排泄ができなくなることも
トイレでおしっこやうんちをすることが当たり前だった犬も、認知能力の低下や筋力低下に伴い、トイレに間に合わなくなり漏らしてしまう頻度が増えます。
トイレまで行ったけれど少し位置がずれてしまったり、歩き回る体力がなくなり寝そべりながら排泄してしまうこともあるでしょう。愛犬の様子を見つつ、トイレを失敗しても叱らずに優しく対応してあげてください。
3.我慢ができなくなる
人間と同様に、歳をとるにつれて我慢が効かなくなる犬も増えます。今まではおとなしかった犬が思い通りにいかないと吠えたり唸ったり、攻撃的な態度をとるようになるということも珍しくありません。
また、お留守番に対して不安を強く感じるようになる犬も多く、おとなしくお留守番できていた犬が我慢できず、吠え続けてしまったり問題行動を起こすようになったりすることも。
4.飼い主の声に対する反応が鈍くなる
犬は老いが進むにつれて嗅覚や視覚、聴覚などあらゆる感覚器官も老いてきます。そのため飼い主が声をかけても聞こえず、反応が鈍くなることも多いでしょう。
声をかけてから愛犬に触れたら、声が耳に届いていなかったようでびっくりさせてしまった、という経験談も多いので、老犬に触れるときは視界に入る位置から近づき、声をかけながら触れてあげましょう。
5.空間認知能力が衰えて安全に行動しにくくなる
家具や周りにあるものとの距離感をうまく測れなくなるという特徴も、老犬によく見られます。そのため家具にぶつかってしまったり、何もないところで転倒しやすくなるので注意が必要です。
家具にはぶつかっても怪我をしないようガードをつけたり、愛犬が過ごすスペースにはマットを敷いてあげるなど、怪我を防止するための安全策を講じてください。
老犬になった愛犬が心地よく過ごすためにしてあげられること
愛犬が老犬になったとき、飼い主は愛犬が安心して快適に過ごせるような環境を整えてあげることが求められます。
- 愛犬が過ごす場所はマットなどを敷いて転倒防止
- 家具はなるべく最小限に、角にはガードを付けて怪我防止
- 高い場所への昇り降りはペットスロープを取り付ける
- なるべく室内に隙間が生まれないよう配慮する
- 認知症で徘徊癖がある老犬には柵などで移動範囲を限定させる
- 移動距離が少なく済むように食器やトイレを近い場所に設置する
- 警戒心を強めないよう外からの影響を受けにくい場所で過ごさせる
以上のポイントを押さえつつ、愛犬がなるべく快適に楽しく過ごせるような環境を目指しましょう。
まとめ
犬が老犬になると今までできていたことが突然できなくなり、自信喪失してしまう犬も多くいます。飼い主は愛犬を優しく見守り、たっぷり愛情を注ぎながら些細なことでも褒めるなど、自信を持たせる工夫も取り入れてください。
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