何かを始めようと思ったらすぐに始めるべきであるという意味のことわざ、それが「思い立ったが吉日」です。
しかし、そもそも「吉日」とは何を意味するのでしょうか?
今回は「思い立ったが吉日」の意味はもちろん、類義語や対義語も併せて解説します。
「思い立ったが吉日」とは
ここでは「思い立ったが吉日」の意味を解説します。
「思い立ったが吉日」の意味
「思い立ったが吉日」は、何かをしようという気持ちになったらその日が吉日と思ってすぐに始めるのが良いということの例えです。
決意したのならすぐに取り掛かるべきだという教えでもあります。
ほとんどの場合は「今すぐにでも始めるべきだ」という教訓として使用されるのが特徴です。
「吉日」とはなんのこと?
「思い立ったが吉日」の「吉日」は物事をするのに良い日を意味します。
暦上で何かをするのに“縁起の良い日”を指す日でもあります。
古くから「吉日」は物事を始めるのに最適な日とされてきました。
転じて暦上の「吉日」でなくとも思い立った日こそが縁起の良い日であるという意味で「思い立ったが吉日」という表現が生まれたそうです。
「思い立ったが吉日」の用い方・例文
「思い立ったが吉日」は何かを始める場面で使用します。
・例文1:旅は思い立ったが吉日。いつか行こうと思っていてもなかなか行けないからこそ、今すぐに旅立った方が良い。
・例文2:夢が見つかったらすぐに行動しよう。思い立ったが吉日というように、すぐに行動に移した人だけが夢を叶えられるのだから。
・例文3:鏡を見て太っていることに気づいた。思い立ったが吉日。痩せるために今日からダイエットを始めるぞ!
このように「思い立ったが吉日」は決意からすぐ行動に移す場面で使用します。
現代では新しいアイディアを思いついた時や新しいチャレンジに挑む時に使用する言葉として使用されるのが特徴です。
なお「思い立ったら吉日」「思い立つが吉日」と表現されることもあります。
ただし「思いついたが吉日」というのは誤った表現なので注意が必要です。
「思い立ったが吉日」の類義語
ここからは「思い立ったが吉日」の類義語を紹介します。
善は急げ
「善は急げ」は、良いと思ったことはすぐに実行すべきということわざです。
人は何か思いついてもすぐに実行に移すことはなかなかできません。
しかし、実行に移さない限りは決して成功することもありません。
だからこそ、急いで物事に当たるべきであるということを例えたのが「善は急げ」となります。
その点が「思い立ったが吉日」と似ているのではないでしょうか。
旨い物は宵に食え
「旨い物は宵に食え」は、美味しいものはすぐに食べるべきということわざです。
新鮮なものや旬なものは一晩経つと味が落ちてしまいます。
だからこそ、今晩食べてしまった方が美味しく食べられます。
転じて、良い話はそのままにしておかないですぐに進めるべきであるということを例えるようになったのが「旨い物は宵に食え」です。
その点が「思い立ったが吉日」に通ずるのではないでしょうか。
鉄は熱いうちに打て
「鉄は熱いうちに打て」は、鉄は熱いうちに打つべきということわざです。
物事には時機というものがあり、好機を逃してしまうこともあります。
だからこそ、チャンスを逃さないように素早く対応すべきです。
そういった状況を例えたのが「鉄は熱いうちに打て」となります。
その点が「思い立ったが吉日」と重なるのではないでしょうか。
ただし「鉄は熱いうちに打て」は教育や鍛錬は若いうちにすべきであるという意味もあるため、その点は両者の相違点として覚えておきましょう。
「思い立ったが吉日」の対義語
ここからは「思い立ったが吉日」の対義語を紹介します。
物には時節
「思い立ったが吉日」の対義語は「物には時節」があります。
「物には時節」は何事にも時機というものがあるため、チャンスを逃せば思うような成功は期待できないということを例えたことわざです。
状況判断が大切であるという戒めとしても使用されます。
その点が「思い立ったが吉日」とは相反すると言えるでしょう。
実際に「思い立ったが吉日」には思いついたら深く考えずに行動するというニュアンスが含まれているため「物には時節」とは反対の言葉となります。
まとめ
「思い立ったが吉日」は何かを始めようと思ったらすぐにでも始めるべきであるということを意味することわざです。
人は何かをしようと思っても、なかなか行動に移せないものです。
しかし、思い立った瞬間に行動すれば以外にもうまくいくかもしれません。
「思い立ったが吉日」は座右の銘としてもおすすめなので、ぜひその意味を心に留めておいてはいかがでしょうか?
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