はっきりしないことを意味する四字熟語、それが「曖昧模糊」です。
しかし「曖昧」はわかるものの「模糊」は何を指すのでしょうか?
今回はそんな熟語から成り立っている「曖昧模糊」がどのような四字熟語なのかについて解説します。
「曖昧模糊」とは
ここでは「曖昧模糊」の意味を解説します。
「曖昧模糊」の意味
「曖昧模糊」は、物事の本質や実態がぼやけた様子を意味する四字熟語です。
物事がぼんやりとしてはっきりしない様子を指す言葉となります。
そのため、具体性に欠けているようなことに対して使用されるのが特徴となっています。
わかりやすく言うと不明瞭であることの例えとされる言葉です。
ただし、場合によっては要領を得ないことを表すこともあります。
そのため、何が言いたいのかわからない場面や何を表しているのかわからない場面を表現する言葉として覚えておきましょう。
「曖昧模糊」の用い方・例文
「曖昧模糊」は物事がぼんやりとしてはっきりしない場面で使用します。
・例文1:将来は曖昧模糊なもので、誰にも予想などできない。だからこそ、将来のことを考えて無駄に未来を悲観するのは時間の無駄だと言えるだろう。
・例文2:組織のビジョンが曖昧模糊だからか、働いている社員はみんな何のために仕事をしているのかわからなくなってしまっている状態にある。
・例文3:あのコーチの指導は曖昧模糊で具体性がない。そのため、選手たちは何がダメなのかわかっていないようだ。
このように「曖昧模糊」は曖昧になっている場面で使用します。
現代的では具体性に欠ける行動や発言に対して使用され、特にわかりづらさに対して使用されるのが一般的です。
「曖昧模糊」の成り立ち
ここからは「曖昧模糊」の成り立ちを解説します。
「曖昧」とは
「曖昧模糊」の「曖昧」は、内容が捉えにくいことを意味する言葉です。
物事があやふやでどちらとも取れることを指して使用します。
現代では物事がはっきりしない状態を「曖昧」と言います。
「曖昧模糊」はそんな「曖昧」から成り立つ言葉です。
「模糊」とは
「曖昧模糊」の「模糊」も、ぼんやりと見えることを意味する言葉です。
物事が見えるか見えないかわかりづらいことを指して使用します。
現代では物事がぼんやりしている状態を「模糊」と言います。
「曖昧模糊」はそんな「模糊」から成り立つ言葉です。
「曖昧模糊」の類義語
ここからは「曖昧模糊」の類義語を紹介します。
有耶無耶
「有耶無耶」は、その事実があるのかないのかはっきりしない状態のことです。
基本的にもやもやしている状態を「有耶無耶」と表現します。
事実かどうかもわからないような曖昧な状態を表す言葉です。
その点が「曖昧模糊」と似ているのではないでしょうか。
あやふや
「あやふや」は、はっきりせず不確かな様子のことを意味する言葉です。
その点が「曖昧模糊」に通ずるのではないでしょうか。
ただし「あやふや」は危なっかしくて当てにならないことも指す場合があるので注意が必要となってくるでしょう。
実際に「曖昧模糊」とは若干ニュアンスが変わってくるので使用する際は気を付けておきたいです。
朦朧模糊
「朦朧模糊」は、物事がはっきりとしない様子のことです。
「朦朧」は霞んでいてはっきりしないことを表す言葉で「曖昧」などの熟語とほぼ同じ意味の言葉となっています。
「模糊」も「曖昧模糊」の「模糊」と同様の意味となります。
そのため、熟語の成り立ちも意味もほとんど「曖昧模糊」と同じと言えるでしょう。
まとめ
「曖昧模糊」は物事がぼんやりしていることを言う四字熟語です。
物事だけでなく相手の行動や発言などが的を射ておらず、はっきりしていないような場面に対して使用します。
つまり、具体性に欠けていることに対して使用する言葉となります。
あまり日常会話では目にしませんが、文章表現の1つとして覚えておいて損はないのでぜひ覚えておきましょう!
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