『犬にしてはいけないしつけ方』についてまとめました。間違ったしつけ方では、愛犬の命を守ることはできません。犬にしてはいけないしつけ方である理由と対処法を解説します。
犬にしてはいけないしつけ方
犬が安全に健康に快適に生きていくためには、しつけが必須です。しつけは飼い主の義務ですが、正しくしつけることができるかどうか、不安や心配もありますよね。
正しいしつけ方を考えることも大切ですが、犬にしてはいけないしつけ方を知ることはもっと大切なことです。間違ったしつけは、犬の人生(犬生)を狂わせてしまうことがあります。
1.体罰を与えること
体罰を与えることは、犬にしてはいけないしつけ方です。
犬に体罰を与えることは、しつけではなく、暴力です。虐待行為でもあると思います。体罰を与えられた犬は言うことを聞きますが、恐怖で支配されているからです。しつけとは言えません。
犬がどんなに危険な行動をしても、どんなに悪い行為をしても、体罰を与えてはいけません。体罰を与えなくても、危険な行動だ、悪い行為だ、ということを犬は理解することができます。
感情的になってしまったときの対処法は、犬から離れることです。距離を置き、心を落ち着かせましょう。
2.怒鳴りつけること
怒鳴りつけることは、犬にしてはいけないしつけ方です。
体罰と同じく、犬を恐怖で支配することになります。“また怒鳴られるかもしれない”という恐怖に支配され、言うことを聞いているだけです。
犬の噛む力がどれくらいかご存じですか?小型犬の噛む力は人間の5倍、大型犬の噛む力は人間の10倍と言われています。
恐怖に支配された犬が飼い主から逃れようと咬みつくことがあります。そのようなことが起きてしまわないよう、怒鳴るしつけ方はしてはいけません。
犬を怒鳴ってしまいそうになったときの対処法は、目を閉じて深呼吸をすることです。興奮してしまった気持ちを抑えましょう。
3.名前を呼んで叱ること
名前を呼んで叱ることは、犬にしてはいけないしつけ方です。
「○○ちゃん!やめなさい!」と叱っていると、犬が名前を呼ばれることに不安や恐怖を感じるようになってしまうからです。
犬の名前を呼ぶときは、犬にとって、嬉しいことが起きたり、楽しいことが起きたり、“名前を呼ばれることは幸せなことだ”と感じてもらうことが大切です。
対処法は、「いけない」「ダメ」「やめなさい」など、叱るときの言葉をひとつだけ決め、その言葉を使って叱る癖をつけることです。
4.事後を叱ること
事後を叱ることは、犬にしてはいけないしつけ方です。
例えば、お留守番中のイタズラを叱ることは事後です。なぜ事後を叱ることがいけないことなのかと言うと、犬は事後を叱られても何を叱られたのか理解することができないからです。
叱られているということは分かるのですが、何を叱られていることが分からないため、いつまで経っても、何度叱っても、同じイタズラを繰り返してしまうのです。
対処法は、犬のイタズラを叱るときは、イタズラをしている最中に叱る、もしくはイタズラをした直後に叱るようにすることです。
5.マズルを掴んで叱ること
マズルを掴んで叱ることは、犬にしてはいけないしつけ方です。
「子犬を叱るとき、母犬が子犬のマズルを噛む」とよく言われているのですが、子育てをしている母犬を何匹と観察してきましたが、実際に子犬のマズルを噛んでしつけをする母犬を見たことはありません。
誤った説であると言えるかと思います。人間が犬のしつけをするとき、母犬のしつけを真似し、マズルを掴んで叱ることがあるという話も鵜呑みにしてはいけません。
飼い主は、愛犬のマズルを掴む必要があります。歯磨きをするとき、口内の健康状態をチェックするときなどです。動物病院で診察・検査・治療を受けるときにも、獣医師が犬のマズルを掴む必要がある場合があります。
マズルを掴まれて叱られてきた犬は、人間にマズルを掴まれることを拒みます。掴もうとする手を噛むこともあります。そうすると、適切なケアや治療を受けることができなくなってしまいます。
このようなことがないよう、犬のマズルを掴んで叱るしつけ方をしてはいけないのです。
まとめ
犬にしてはいけないしつけ方を5つ解説しました。
- 体罰を与えること
- 怒鳴りつけること
- 名前を呼んで叱ること
- 事後を叱ること
- マズルを掴んで叱ること
犬のしつけ方は、飼い主それぞれに違いがあります。犬にも個性や性格や能力の違いがあるため、しつけ方に違いがあって当然だと思います。
しかし、犬に恐怖を与えるような誤ったしつけ方は絶対にしてはいけません。しつけ方に迷ったり悩んだりしたときは、まずは飼い主が愛犬を幸せにするためのしつけ方を学びましょう。
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