花粉症の盲点「耳のかゆみ」 4人に1人が感じる“花粉耳”と間違った対処の実態

2025-03-04 22:00
花粉症の盲点「耳のかゆみ」 4人に1人が感じる“花粉耳”と間違った対処の実態

春の訪れとともに、多くの人が悩まされる花粉症。くしゃみや鼻水、目のかゆみといった症状は広く知られているが、その陰で見過ごされがちな不調がある。それが「耳のかゆみ」だ。

株式会社池田模範堂は、花粉症である全国20~69歳の男女1000名を対象に、耳のかゆみに関する調査を実施。その結果、約4人に1人が耳のかゆみを経験していることが明らかになった。さらに、花粉の飛散量が多い日ほど症状を感じやすいとする人も4割以上にのぼり、この違和感が季節と密接に関係している実態も見えてきた。

耳の奥がムズムズする感覚に心当たりがある人も少なくないだろう。それは単なる気のせいではなく、“花粉耳”とも言える状態かもしれない。これまで語られることの少なかったこの不調は、花粉症のもう一つのサインとして捉え直す必要がありそうだ。

かゆみのきっかけにもなる“日常の耳そうじ習慣”

耳のかゆみを考えるうえで浮かび上がるのが、日常的な耳そうじの習慣である。調査では、週に1回以上耳そうじを行う人は62.5%と、6割以上にのぼった。
方法としては「綿棒」が52.1%、「耳かき」が40.6%と、約9割がいずれかを使用している。多くの人が日常的に耳の中へ直接触れていることがわかる。また、「お風呂上がり」(56.5%)や「リラックスしているとき」(53.1%)など、無意識に手が伸びやすいタイミングで行われている点も特徴的だ。

6割が感じている「耳のかゆみ」という日常の違和感

耳のかゆみは一時的なものではなく、日常的に感じている人が多い。調査では「よくある」「時々ある」と回答した人が60.5%と、6割以上にのぼった。また、耳そうじの理由として「清潔にしたい」が最多である一方、「かゆいから」と答えた人も半数を超えている。耳そうじが“かゆみへの対処”としての役割も担っている実態が見えてくる。

こうした結果から、「かゆいから触る」という行動が多くの人にとって当たり前の習慣となっていることがうかがえる。

「かく」が当たり前になっている耳のかゆみ対処の実態

実際にかゆみを感じたときの対処として最も多かったのは、「耳かきや綿棒などで直接かく」で63.5%にのぼった。一方、「我慢する」は23.1%と、対処はこの2択に偏る傾向がある。対して、治療薬の使用は「塗布」3.9%、「服薬」1.0%とごくわずかであり、「治療」という選択肢がほとんど取られていないことも明らかになった。

多くの人が直感的な対処に頼っている一方で、その方法の適切さについては十分に考えられていない可能性がある。

花粉症の“もう一つの症状”としての耳のかゆみ

耳のかゆみは、花粉症の一症状として現れている可能性もある。調査では、花粉症の症状として耳のかゆみを感じる人が約4人に1人にのぼった。さらに、花粉の飛散量が多いほど症状を感じやすいとする人も4割以上に達しており、花粉との関連性は無視できない。目や鼻に比べると目立ちにくいが、耳の違和感もまた、体が発するサインの一つといえる。

繰り返す「かく」という行動が招く悪循環

花粉症による耳のかゆみに対しても、「かく」という行動が主流である。最も多い対処は46.9%で「直接かく」、次いで「我慢する」が26.6%と続く。その結果、44.2%が耳かきをしすぎてしまう経験があると回答しており、「かゆい → かく → 刺激でさらにかゆい → またかく」という悪循環に陥っている可能性がある。何気ない行動が、結果的に症状を長引かせているケースも少なくない。

<調査概要>
調査期間:2026年2月3日(火)~2月5日(木)
調査対象:花粉症の自覚症状を持つ全国20歳~69歳の男女1000名
調査会社:楽天インサイト株式会社

医師が解説する、耳のかゆみの原因と正しい向き合い方

今回の調査結果を踏まえ、耳鼻咽喉科の専門家である川崎医科大学耳鼻咽喉・頭頸部外科学 主任教授の原浩貴先生が、耳のかゆみの原因と対処法について解説している。

花粉症による耳のかゆみの背景には、「関連痒覚」と呼ばれる神経の仕組みがある。鼻・のど・耳の神経は脳内でつながっており、鼻のアレルギー反応が耳のかゆみとして感じられることがあるという。つまり、原因は耳ではなく、鼻にあるケースも少なくない。また、外耳道の皮膚は非常に薄く、強くかくことで炎症や傷を引き起こすリスクがある。そのため、「かく」のではなく「炎症を抑える」という視点が重要になる。花粉症そのものをコントロールしつつ、適切なケアを取り入れることが大切とされている。

川崎医科大学耳鼻咽喉・頭頸部外科学 主任教授
原 浩貴 先生

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定専門医・指導医、日本睡眠学会総合専門医・指導医
1989年山口大学医学部医学科卒業。1996年米国チュレーン大学病理学研究室(内耳基礎研究)に、2003年より山口大学医学部附属病院耳鼻咽喉科講師、准教授を経て2017年より現職。専門領域は睡眠時無呼吸・睡眠障害、音声障害・音声外科、嚥下障害。

「かく」から「治す」へ 耳のかゆみに向き合う新しい選択肢

耳のかゆみに対しては「かく」のではなく、「治療する」という発想が重要になる。こうした考え方について、池田模範堂の開発部門担当者は、耳のかゆみは炎症を抑えることで改善を目指すべき症状であると説明している。

その選択肢のひとつが、同社の耳のかゆみ・皮ふ炎治療薬「ムヒER」だ。抗炎症成分が炎症を抑え、かゆみの根本にアプローチする設計となっている。さらに、ℓ-メントールによる清涼感が不快感をやわらげる点も特徴だ。

耳の中はデリケートな部位であるため、「ムヒER」はエタノールを含まない処方を採用し、刺激を抑えた使い心地に配慮している。また、薬液が垂れにくい設計や、容器を逆さにするだけで適量が取れる「くるピタ容器(R)」など、扱いやすさにも工夫が施されている。

使い方は、綿棒に薬液をしみ込ませ、耳の入り口付近にやさしく塗布するだけとシンプルである。耳の奥まで無理に触れないことがポイントだ。これまで“かいてやり過ごすもの”とされてきた耳のかゆみも、「治療する」という視点を取り入れることで、その向き合い方は少しずつ変わりつつある。

「ムヒER」ブランドサイト:
https://www.ikedamohando.co.jp/muhi-er/

花粉症対策は年々進化し、多くの人が自分なりの対処法を持つようになっている。しかし、その中で「耳のかゆみ」という症状は、まだ十分に認識されているとは言い難い。

今回の調査が示したのは、身近でありながら見落とされてきた不調の存在と、それに対する行動の偏りである。何気なく続けている習慣が、実は症状を長引かせている可能性もある。

春の不快感を少しでも軽くするためには、こうした小さな違和感に目を向けることが大切である。耳のかゆみというサインに気づき、その向き合い方を見直すこと。それが、より快適な季節を過ごすための一歩になるのではないだろうか。

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