愛犬が他の犬に『威嚇している』ときの心理3つ トラブルを起こさないために事前にすべき対策とは

2025-04-01 17:00

犬同士であればすぐに仲良くなるというイメージがあるかもしれませんが、それは子犬時代の話です。実際には、他の犬に向かってすぐに威嚇したり攻撃しようとする犬もいます。飼い主さんとしては、もっと穏やかに散歩を楽しんだり、ドッグランで遊ばせたりしたいことでしょう。トラブルを避けるためにも、まずは愛犬が他の犬に威嚇している時の心理を理解しましょう。

愛犬が他の犬に威嚇している時の心理

犬の睨み合い

1.不安、恐怖

威嚇する姿を見ると、とても好戦的で喧嘩をしたがっているように感じるかもしれませんが、犬の心理はその逆です。相手に対して不安や恐怖を感じているからこそ、相手との喧嘩を回避するために威嚇をして、相手を遠ざけようとしているのです。

過去に他の犬と出会って怖い経験を一般化してしまい、似たような特徴の犬を見るとまたその経験が繰り返されると思い込んで威嚇するということもあります。また、特定の属性を持つ相手ではなく、見知らぬ犬を全般的に怖がって威嚇する場合は、親犬からの遺伝で「怖がり」の性格を受け継いでいる可能性もあります。

相手の犬を威嚇し始めた時にリードコントロールで飛びかからないようにしたり、叱りつけたりすると、愛犬の不安感や緊張感を高めてしまい逆効果になります。「オスワリ」などのコマンドで指示を出し、実行させてご褒美をあげるという方法で気をそらせるようにしましょう。

ただし、相手の犬の行動によっては、本当に愛犬が攻撃に転じてしまう可能性もあります。そのような懸念がある場合は、愛犬の注意を飼い主さんに向けさせたまま、相手の犬のいない方向にコースを変えて引き離すようにすることでトラブルを回避しましょう。

2.縄張り意識

犬には、縄張り意識があります。犬にとっての縄張りの中心は家の中ですが、いつもの散歩コースも縄張りの範囲内です。本来、自分が安全に暮らせて十分な餌を確保できる範囲を自分の縄張りとしますので、縄張りに侵入してきた見知らぬ犬は「不審者」ということになります。そのため、縄張りを守ろうと相手を威嚇する行動を取るのです。

こういった行動をとりやすい傾向のある犬は、野生動物の性質を強く残しているプリミティブ・ドッグと呼ばれる犬種に多いです。一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)が採用している犬種分類の第5グループに属している犬種です。具体的には、柴犬、シベリアン・ハスキー、日本スピッツなどが該当します。

3.飼い主を守ろうとしている

飼い主さんは、犬にとって大切な家族です。その飼い主さんが、相手の犬に対して不安や恐怖心などを抱いていることを察知した犬は、飼い主さんを守ろうとして相手の犬を威嚇することがあります。

犬は、飼い主さんの表情や行動、歩き方、リードの握り方、発汗など、さまざまな情報から飼い主さんの感情を察知することが得意な動物です。たとえ相手が凶暴そうな大型犬だったとしても、感情を殺して自分を落ち着かせ、「自分のコマンドで愛犬を落ち着かせることができる、自分の力で犬を引き離すことができる」と自信を持って堂々とした態度を貫きましょう。ただし自信がない場合は、愛犬よりも早く相手の犬を察知した上で、散歩コースを変更するなど、回避策を取るのも良いでしょう。

トラブルを防ぐため事前にしておくべき対策

飼い犬に引っ張られる飼い主

迎え入れる犬の選び方

家に迎え入れる際に、どのような犬を迎え入れようかと検討すると思います。その際に、必ずご自身の体力や性格に見合った体格、運動量、性格(犬種特性)の犬を選びましょう。小柄で非力な方が力のある大型犬を迎え入れたり、体を動かすのがあまり得意ではない方が牧羊犬のような運動量の多い犬を迎え入れることが、トラブルの原因となることが多いです。

社会化トレーニング

生後3週〜12週齢の時期を、犬の社会化期と言います。この時期は、母犬、兄妹や他の子犬たちとたくさん接しながら、犬同士の付き合い方を学びます。この時期に社会化できると、犬のボディランゲージを理解したり、相手の行動を予測できるようになったりするため、他の犬に対してすぐに威嚇するといった行動を取らずに過ごせるようになります。

しかし、社会化期を過ぎ、成犬になった後からでも、社会化トレーニングは可能です。適切なトレーニング方法を用い、根気良く時間をかけて教えることで、他の犬に出会っても怖がらないような犬にしてあげましょう。

愛犬のストレスサインを把握する

犬がストレスを感じている時に見せるストレスサインを学んで、愛犬のストレスサインを把握できるようになりましょう。愛犬がどういう犬に対して緊張するのかなどを把握しておくことも、トラブル回避につながります。

コマンドトレーニング

日頃から、「マテ」「コイ」「オスワリ」などのコマンドトレーニングを行い、飼い主さんがコマンドを出したら注意を飼い主さんに向け、指示に従うことで褒められるということを学習させましょう。他の犬に威嚇を始めた際に、コマンドを出して指示に従わせてご褒美をあげることを繰り返すと、他の犬は怖くない、威嚇するよりもコマンドに従う方が良いということを学習します。

また飼い主さんご自身も、日頃の練習で自信がつくといざという時にも落ち着いて対応できるようになり、愛犬にも安心感を与えられます。

まとめ

街中での社会化トレーニング

愛犬が他の犬に向かって威嚇する姿を見ると、今にも攻撃を仕掛けそうに感じるかもしれませんが、実際は喧嘩を回避しようとして威嚇していることがほとんどです。威嚇している犬自身も、不安を抱えていたり、縄張りや飼い主さんを守ろうと必死な気持ちになっています。

威嚇しなくても良いという状況を作ったり、威嚇する必要がないことを教えることで、愛犬自身も穏やかな気持ちで散歩やアウトドアでの遊びを楽しめるように、必要なトレーニングを根気よく続けてあげましょう。

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