犬の留守番『適切な部屋の温度』とは?暖房機器を使用する際の注意点まで

2025-12-01 20:20

犬が留守番するときの室温管理は、健康を守るうえで非常に重要です。適切な温度と安全な暖房環境を整えることで、留守中のトラブルや体調不良のリスクを大きく減らせます。本格的な冬を迎える前に適切な室温の目安と暖房器具の正しい使い方を確認しておきましょう。

犬の留守番で適切な室温は何度?

ヒーターの前で寝そべっている大型犬

犬の適切な室温は、一般的に18〜26度前後が目安とされています。ただし犬種や年齢、健康状態によって感じ方には大きな差があります。特に、子犬や老犬、シングルコートの犬は体温調節が苦手で寒さに弱いため少し高めが適温です。愛犬の様子を見ながら調整してあげてください。

逆に暑さに弱い犬の場合は、室温が上がりすぎることで体調を崩すことも。暖房を使う際には過度に暖めすぎないことが重要です。

留守番中にエアコンを使う場合は自動運転を活用し、温度が極端に上下しないよう工夫すると安心でしょう。

留守番中に暖房器具を使う際の注意点は?

ストーブの前で眠っている大型犬

留守番中に暖房を使う場合は、室温の管理だけでなく、火災や事故の対策も必要です。犬は予想外の行動をとることがあり、コードを噛む、暖房器具に接触する、暖房器具を倒すといった事故が起きています。安全に暖房器具を使うためにも注意点を理解しておくことが大切です。

火災や一酸化炭素中毒のリスクがある暖房器具はNG

火災や一酸化炭素中毒のリスクがある暖房器具は、留守番中の犬にとって最も危険な存在です。ストーブやファンヒーター、石油系の暖房は、倒れたりすると火災につながる可能性があります。

また、不完全燃焼による一酸化炭素中毒のリスクも無視できません。飼い主さんの留守中は換気ができませんので、つけっ放しは危険です。

そのほかにも、犬が近づきすぎて被毛が焦げる、やけどをする、熱風を浴び続けて脱水を起こすなどのリスクもあります。留守番中は「倒れない」「熱源に触れない」「火を使わない」タイプの暖房機器が安全です。

扉を完全に閉めない

暖房の効率を高めるために部屋を完全に閉め切る飼い主さんもいますが、実は危険です。空気がこもりやすく、室温が上がりすぎる可能性があるためです。その結果、熱中症や脱水症のリスクが高まります。留守番中は、犬が暑いと感じたときに、涼しい場所に移動できるよう扉を少し開けておきましょう。

また、暑すぎだけでなく、湿度にも注意が必要です。加湿器の利用や洗濯物を干すなどして、適度な湿度を保つようにしましょう。犬にとって快適な湿度は40〜60%くらいです。

こたつの使用は命にかかわる

こたつは暖かく安心できるように見えますが、犬にとっては熱中症や脱水の危険が高い環境です。特に留守番中は飼い主さんが温度調整や様子を確認できないため、こたつ内部に入り込んでしまうと体温が急上昇する可能性があります。特に、パグやフレンチ・ブルドッグなど暑さに弱い犬種は注意が必要です。

また、昔ながらの豆炭こたつは一酸化炭素中毒の危険がありますし、電気こたつでコードを噛む事故も起きています。安全管理が難しいため、留守中はこたつの使用は避けるのが賢明です。

電源コードは対策必須

留守番中に暖房器具を使う場合、電源コードの対策は必須です。犬がコードを噛んでしまうと、感電や火花による火災のリスクがあります。また、遊びの延長で引っ張ってしまい、暖房器具が転倒するリスクもあります。特に、延長コードを使用している場合は注意が必要です。

コードにカバーを付ける、家具の後ろを通して犬が触れないように配線する、コードレス機器を選ぶなど安全対策を徹底しましょう。

感電や火災は命にかかわる危険な事故です。「うちの子は、噛まないから大丈夫」と言う飼い主さんもいますが、ある日突然、思いも寄らない行動をするのが犬です。

まとめ

ヒーターの隣に座っている犬

暖房はとても便利ですが、同時に事故・火災・低温やけどなどのリスクもあるため、注意が必要です。とはいえ、寒冷地では留守番中でも暖房を消すのは難しいでしょう。だからこそ、安全に使うための知識を身につけ、しっかりと対策を行うことが大切なのです。

また、暖房だけに頼らず、あったか素材のベッドを用意したり、毛布に包まれる環境を整えたりするのも効果的です。

本格的な冬に向けて、愛犬が安心して過ごせる環境を今のうちから整えておきましょう。

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