犬が飼い主に『呆れている』ときに見せる行動5選 愛犬が幻滅しているサインや信頼してもらう方法まで
「失敗した」と自覚しているとき、愛犬からの視線に「呆れたなぁ」という感情を感じることがあります。しかし実際に愛犬が呆れているときは、案外飼い主さんは気付いていないことが多いのかもしれません。愛犬が呆れているときに見せる行動をご紹介します。こんな行動が見られたときに、愛犬の幻滅を一転させ、信頼を回復する方法もご紹介します。
犬はどんなときに呆れるの?

「呆れる」という言葉を聞くと、「あまりのひどさに愛想を尽かす」といったやや蔑視のニュアンスを感じるかもしれません。しかし「呆れる」には、「意外な事態にどうして良いか分からず途方にくれる」というニュアンスも含まれています。
犬の感情はまだ解明の途上ですが、現段階では、犬に「蔑む」という感情はないと考えられています。犬は「自分の身や大切なもの(ご飯、おもちゃ等)を守るため」に優位になろうとすることはありますが、相手との関係に上下はつけていないと考えられています。
そのため、愛犬が飼い主さんに対して「呆れる」のは、飼い主さんの行動が「突飛」「曖昧」「想定外」だったりして、どう反応・行動すれば良いのか分からずに困惑したり、その場をなんとか乗り切ろうと追い詰められたりしているのだと考えられます。
愛犬から発せられた「呆れている」サインに気付いたら、愛犬の困惑を取り払い、しっかりと信頼を取り戻すための対処が必要になるでしょう。
飼い主に呆れた犬が見せる行動とは?

1.「ふんっ」という強くて短い鼻息を吐く
犬が「ふーっ」としたゆっくりと深いため息をつくときは、リラックスしているサインですが、「ふんっ」といった強くて短い鼻息の場合は、緊張や不安のサインであることが多いです。
愛犬がこの「ふんっ」という短い鼻息を吐き、飼い主さんのことをじっと見つめている場合は、飼い主さんからの指示が曖昧だったり、その場の状況に即していないと感じていたりして、どうして良いのか分からずに困っている可能性があります。
こんなときは、再度落ち着き払った態度で、言葉とジェスチャーを組み合わせた明確な指示を出し直しましょう。
2.緩慢な動作
愛犬の動作や反応が緩慢で鈍くなったときは、モチベーションが下がり、無気力になっていることが多いです。飼い主さんと犬のやる気の温度差が激しい時などに、よく見られる行動です。
飼い主さんが愛犬に対していつまでも同じ遊びを繰り返して飽きてきた、集中力が切れているのに延々とトレーニングを続けているといったような場合、愛犬は飼い主さんのあまりのやる気の高さに呆れて「勘弁してほしい」と思っているのかもしれません。
こうなると、せっかくの遊びやトレーニングも、愛犬には拷問でしかなくなってしまいます。愛犬の様子をよく見て、集中力が切れる前に切り上げましょう。
3.フリーズする
人と同じように、犬も凍りついたように固まってしまうことがあります。いわゆる「フリーズ」という状態です。我慢できるけれども嫌なことをされ続け、抵抗する気力も無くなって我慢している状態なので、飼い主さんからの呼びかけにも無反応(無視)であることが多いでしょう。
ところが愛犬がじっとしているため、飼い主さんは愛犬が嫌がっていることに気付いていないことも多いです。無反応でフリーズしていたら、呆れたのを通り越して諦めの境地に入ってしまったと考えた方が良いでしょう。
4.そっと離れて距離をとる
我慢できない、またはあまり我慢したくないときには、飼い主さんからそっと離れて距離を取ろうとすることもあります。
多くは、飼い主さんが見たくないような姿の時です。例えばお酒を飲み過ぎて酔っているとか、ボール遊びの最中に変な方向に蹴飛ばして見つからないなどの場合です。この時も、「ふんっ」と短く鼻を鳴らすかもしれません。
5.守ってあげたい
犬が飼い主さんに対して困惑するようなことが慢性化すると、犬の飼い主さんに対する信頼感が薄れていき、飼い主さんの役割を肩代わりしようとすることがあります。その結果、飼い主さんを「守らなければ」と考え、攻撃的になることがあります。
飼い主さんに「強い危機」が迫っているような一時的なケースでは特に問題ありませんが、散歩中にすれ違う多くの犬や人に対して常に威嚇したり、家の前を通る人たちに吠え続けるような場合は、少し問題です。
飼い主さんがあまりにもか弱く見え、常に自分が守らなければならないと感じている可能性が高いからです。一般的な飼い主さんと愛犬の信頼関係が崩れてしまっていると言えるため、一刻も早く信頼を取り戻す必要があります。
失いかけた信頼を回復するためのポイント

飼い主さんも人間ですから、常に完璧な存在でいられるわけではありません。飼い主さんがたまにチグハグなことや失敗をしたからといって、愛犬もすぐに信頼しなくなるわけではありません。
しかし、曖昧な指示が続いたり、見たくない姿を頻繁に見せられたり、いつも自信なさげにしていたりなどが続くと、愛犬はだんだんと飼い主さんへの信頼を失っていきます。
そうならないよう、日頃から愛犬と接するときには下記の点に気を付けて行動するようにしましょう。そうすれば、失いかけた信頼もきっと回復することができるはずです。
- 決めた「指示語」と「ジェスチャー」の組み合わせで、指示は明確に伝える
- 遊びもトレーニングもだらだら行わず、愛犬の集中力が途切れる前にやめる
- 飼い主さんの感情ではなく、愛犬の感情を優先してコミュニケーションを図る
- 愛犬の前では、常に落ち着いた態度で振る舞う
まとめ

愛犬が飼い主さんに対して「呆れたよ」というサインを出していても、それは飼い主さんに対して「軽蔑」のような高度な社会的評価をしているわけではありません。どうして良いのか分からなくなり「困惑」したり、それが進んで「諦め」や「自分が守らないといけない」といった気持ちに追い詰められたりしています。
常に「完璧な飼い主」でいられる人はいません。愛犬の「親」として信頼してもらえるよう、失敗を乗り越えて強固な関係を築くためには、愛犬の「困惑」を適切に察知し、その都度リカバリすることが大切です。
関連記事
・犬のごはんを落としてしまった男の子→必死に拾う後ろで、犬がこっそり…あまりにも尊い『ふたりの様子』が話題「優しすぎて泣ける」と33万再生
・犬と一緒に寝るって本当にいけないこと?危険性と注意すること
・犬に依存してしまう人が持つ5つの特徴
・赤ちゃんが『犬のしっぽにぶつかりまくった』結果→嫌がるかと思ったら…『まさかの反応』が尊すぎると話題「可愛いw」「幸せな気持ちになる」
・赤ちゃんがハイハイで『大型犬のクレートに近付いた』結果→戸惑ってしまい…困り果てる光景が可愛いと反響「配慮が素晴らしい」「視線たまらん」