「ピュレグミ」好調のカンロ、2026年はグミでも業界トップを狙う

2026-02-19 08:00
「ピュレグミ」好調のカンロ、2026年はグミでも業界トップを狙う

カンロ飴、ピュレグミなどの商品で知られるカンロ株式会社が、「2025年決算・2026年度経営方針説明会」を2月13日に東京都内で開催。この日は同社の村田哲也社長と佐藤光記CFOが登壇した。2025年度は過去最高の売上高と利益を達成し、同社で初めてグミ商品が飴商品の販売額を上回る一年になったことが発表され、2026年度に向けた新規事業も発表。ここでは当日語られた内容を抜粋しながら主なポイントを伝えていく。

アメリカ市場進出で「ピュレグミ」を発売

飴商品、グミ商品を二本柱とし、昨年2月に長期ビジョン「Kanro Vision 2.0」とその達成に向けた「中期経営計画2030」を発表した同社。このうち後者では「Sweetな瞬間の創造」と「事業基盤の変革」の二つを軸に「国内グミ市場での更なる成長」「商品開発強化と機能性付加の高価値化による飴・グミの国内市場拡充」「グローバル事業の拡大」「マルチチャネル・DtoC化の推進」の4点を重点目標としている。

カンロ株式会社の村田哲也社長(右)と佐藤光記CFO(左)

その発表初年度となる2025年は、5月にアメリカ現地法人「Kanro America Inc.」の設立、7月に没入食感グミ『マロッシュ』ブランドのリニューアル、9月に「カンロ飴70周年プロジェクト」のスタートとコーポレートサイトのリニューアル、11月に桑田佳祐の楽曲を起用した企業CMの公開などが主なトピックの一年になった。

特にアメリカ市場の進出に関しては、1月の米国向けサイトの開設、5月の現地法人設立のほか、6月にニューヨークで開催された展示イベント「Summer Fancy Food Show 2025」に出展。同国では訪日外国人にも好評の『ピュレグミ』ブランドを前面に押し出す展開で、9月にカリフォルニア州で2商品を発売した後、11月には高級ラインである「ピュレグミプレミアム」の販売も始めるなどグローバル事業の拡大に先鞭をつけた。

直近ではカリフォルニア州サンディエゴで先月開催された「Winter Fancy Faire 2026」にも出展し、現地の反応について村田社長は「ピュレグミプレミアムが特に好評で、ピュレグミの価値が現地市場でも通用することが改めて確認できた」と手応えを強調。2026年はカリフォルニア州の隣接州にも販売エリア拡大を狙うといい、「まずはサンプリングや店頭での訴求等を通じて味や食感を知ってもらい、パッケージのかわいらしさも含めたピュレグミの魅力を知ってもらうところから進めていきたい」と語った。

グミでも市場シェアNo.1を目指す

次に2025年度の業績について。キャンディ市場全体におけるメーカーシェアこそ11.7%と前年に比べ0.4%のマイナスになったが、売上高と利益は過去最高を記録。特にコロナ禍以降のグミ商品の好調が引き続き顕著で今年も市場全体で昨年比14%の伸びを見せ、創業以来初めてグミ商品の販売金額が飴商品を上回る年となった。

しかし、飴商品が業界シェアNo.1の状況にあるのに対し、グミ商品は業界2位の状況にあり、今後さらに競争激化を迎えることが予想される。そうした中で村田社長は「成長するグミ市場において、グミを継続的に成長エンジンとし、本市場でもNo.1を狙っていきたい」と話し、その一環として2027年7月来年夏の稼働を目指して、長野県の朝日工場に建設中の新グミラインを紹介。「新グミラインの稼働に向けて商品開発のスピードアップに引き続き取り組むとともに、生産の効率化あるいは主力商品の増産に向けて各工場への設備投入も進めていきたい」と述べた。

人気沸騰「グミッツェル」の生産力を強化

続いて新規事業の取り組みについて。直営店・ヒトツブカンロを展開する「ヒトツブ事業」は、次世代食感グミの『グミッツェル』がブランドを牽引し、過去最高の売上を更新。長野の松本、大阪の梅田、そして新宿に出店したポップアップショップもいずれも好調で、村田社長は「グミッツェルについては生産体制の強化、生産効率化を図り、より多くのお客様にお買い求めいただける環境を整えたい」と話す。

一方、デジタル事業ではオンラインショップのKanro POCKeT会員を起点に、ファンエンゲージメント循環の創出を狙うとのこと。また、2026年度中にデジタル事業領域をフューチャーデザイン事業部に統合し、2021年度から推し進めてきたサステナビリティ、ウェルビーイングの取り組みにIP、EC、デジタル基盤の知見等を交え、横断的な組織への発展で体験価値モデルの事業創出・拡大を図ることも発表された。

そのほか、生産工場を置く山口県と長野県を中心とした地域貢献の取り組みやROIC経営への外部からの評価など、数々の内容が語られたこの日の説明会。最後に村田社長が「引き続きパーパス、ビジョンと向かい合って、Sweetな瞬間を作り、笑顔を生み出す企業を目指してまいります」と意気込みを語って全体を締めた。ピュレグミ、グミッツェルなどファンの多い商品を抱えるカンロ。その2026年の動向に注目だ。

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