家庭部門のカーボンニュートラル実現へ、「ガス石油省エネ給湯機普及促進会議」が始動

ガス石油省エネ給湯機メーカー、エネルギー事業者、関連団体は、2050年カーボンニュートラル実現および温室効果ガス削減目標への貢献を目指し、「ガス石油省エネ給湯機普及促進会議(通称:スマいる給湯プロジェクト)」を2026年5月19日に設立しました。
概要
家庭部門におけるエネルギー消費の約3割を占める給湯分野でのCO2排出削減のため、ガス石油省エネ給湯機の普及促進を目的とした「ガス石油省エネ給湯機普及促進会議(通称:スマいる給湯プロジェクト)」が2026年5月19日に設立されました。2035年度には、設置スペース等の制約がない全物件への普及を目指し、「スタンダード化(市場の75%を想定)」の実現を目指します。
団体名称:ガス石油省エネ給湯機普及促進会議(通称:スマいる給湯プロジェクト)
公式HP:https://www.jgka.or.jp/smile910project/index.html
設立目的:家庭部門のCO2削減に貢献するため、官民連携で諸課題を解決し、家庭用給湯機の高効率化政策を踏まえ、ガス石油機器業界、エネルギー業界、流通業界、住宅業界、消費者団体が横断的な活動を推進する。
目指すところ:2035年度ガス石油省エネ給湯機のスタンダード化(設置条件、経済合理性の制約等から設置が困難なケースを除く全ての物件に対し、省エネ給湯機の設置を標準化する。対象は市場の75%を想定)
活動体制:全体会議の下に運営管理委員会、普及PR活動WG、ドレン施工WGを設置。
参画団体・行政:日本ガス石油機器工業会、日本ガス協会、日本LPガス団体協議会、全国LPガス協会、日本コミュニティーガス協会、燃料電池実用化推進協議会、JBN・全国工務店協会、住宅生産振興財団、住宅生産団体連合会、住宅リフォーム推進協議会、全国住宅産業協会、全国賃貸住宅経営者協会連合会、日本住宅リフォーム産業協会、日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会、日本賃貸住宅管理協会、日本ツーバイフォー建築協会、日本木造住宅産業協会、不動産協会、プレハブ建築協会、ベターライフリフォーム協会、マンションリフォーム推進協議会、輸入住宅産業協会、リビングアメニティ協会、ベターリビング、経済産業省、国土交通省、環境省。
設立の背景と目的
2050年カーボンニュートラルの実現に向け、政府は2035年度60%削減、2040年度73%削減(いずれも2013年度比)という温室効果ガス削減目標を掲げています。家庭部門のエネルギー消費の約3割を占める給湯分野において、ガス石油省エネ給湯機の普及は排出削減に不可欠です。
ガス石油省エネ給湯機は、従来の給湯機と比較して年間約13%~52%のCO2削減が期待できます。しかし、機器名称や経済メリット、環境貢献に関する消費者認知の不足、ドレン水処理や排水工事方法の周知不足、賃貸住宅における導入動機の不足などが普及を妨げる要因となっています。
また、資源エネルギー庁のトップランナー制度では、2028年度までにエコジョーズの販売割合を現状の45%から62%へ引き上げることが求められており、国の政策としても給湯機の省エネ化が強く推進されています。
これらの課題解決のため、参画団体が広く横断的に情報共有し、連携・協働する場として本会議が設立されました。芝浦工業大学の秋元孝之座長は、「新築のみならず既築住宅や集合住宅も含めて、高効率なガス石油省エネ給湯機の普及促進を進めていくことが重要です」と述べ、普及に向けた意気込みを表明しました。
ガス石油省エネ給湯機の種類
ガス石油省エネ給湯機は、従来の給湯機と比較してCO2排出量を大幅に削減できる以下の機種を指します。
エネファーム(家庭用燃料電池)
都市ガス・LPガスから水素を取り出し発電しながらお湯をつくり給湯する高効率な給湯・発電システムです。自宅で電気とお湯を同時につくる「創エネシステム」であり、発電時に発生する熱でお湯を沸かすため、エネルギーを有効活用し、省エネ・省CO2に大きく貢献します。年間のCO2削減効果は約1.0~1.5tと期待されます。
ハイブリッド給湯機
空気熱を利用する電気のヒートポンプと、ガスの省エネ給湯機・エコジョーズを組み合わせた給湯システムです。給湯の沸き上げ温度を低く抑え、エコジョーズを搭載することで、湯切れの心配なく高い効率を実現しています。従来型ガス給湯機との比較で、CO2排出量を約52%削減、給湯光熱費を約56%低減する効果が期待できます。
エコジョーズ(潜熱回収型ガス給湯機)/エコフィール(潜熱回収型石油給湯機)
排気熱を再利用し熱効率を大幅に向上させた給湯機です。お湯を沸かすときに発生する給湯機の排熱を上手に利用することで、省エネを実現しています。熱効率は従来の78~83%から95%程度まで大幅に向上しました。従来型給湯機と比較して、CO2排出量を約13~14%削減、給湯光熱費を約13~14%低減する効果が期待できます。
まとめ
「ガス石油省エネ給湯機普及促進会議」は、家庭部門のカーボンニュートラル実現に向け、ガス石油省エネ給湯機の普及促進を通じてCO2削減目標の達成を目指します。消費者の認知向上や導入障壁の解消に取り組み、2035年度のスタンダード化実現を目指して官民連携で活動を推進します。