『G2構想 勝つのは米国か中国か』発売:中国研究の第一人者が米中覇権争いと台湾統一シナリオを分析

2026-06-17 01:38

『G2構想 勝つのは米国か中国か』(PHP研究所)は、2026年7月2日に発売された、中国研究の第一人者である遠藤誉氏による最新刊です。本書は、イラン戦争以降の変化する世界のパワーバランスと、米中二極化体制「G2構想」の現実味、そして中国優位の背景と台湾統一へのシナリオを分析し、日本が認識すべき「来るべき新秩序」を提示しています。

概要

『G2構想 勝つのは米国か中国か』は、米中間のパワーバランスの変化と、中国が覇権を握る可能性について詳細に分析した書籍です。

書名:G2構想 勝つのは米国か中国か
著者:遠藤 誉
発行:PHP研究所
発売日:2026年7月2日
定価:1,210円(税込)
判型・製本・頁数:新書判・並製・240ページ
ISBN:978-4-569-86139-5
レーベル:PHP新書

習近平の外交手腕と米中関係の変遷

本書では、イラン戦争における中国外交の影響力と、それが5月の米中首脳会談でのトランプ大統領と習近平国家主席のやり取りに表れていると指摘しています。中国がイラン産石油のほぼ全てを輸入している経済関係や、「一帯一路」構想と中東諸国の関係が、中国の台頭を後押ししている背景が解説されています。

また、ガザ紛争、ベネズエラ、イラン戦争を経て、世界が「米国よりも中国を支持する」傾向にシフトしつつあると分析。2026年2月にPOLITICOが行ったアンケート調査では、米国、カナダ、イギリス、フランス、ドイツのいずれの国でも、国民の多くが「信頼できるリーダーは習近平」と回答し、「10年後の覇権国は中国」と見ている国民が多いことが紹介されています。これは、米軍兵器の多くに使用されるレアアースを中国が90%以上保有していることも一因であると指摘されています。

中国優位の要因と台湾統一へのシナリオ

中国のレアアース精錬能力(世界の85~90%を保有)に加え、EV、ドローン、太陽光エネルギー、宇宙開発、半導体、ロボット分野における卓越した生産・開発能力が、中国優位の背景にあると分析されています。さらに、世界の72.7%の国や地域が、アメリカよりも中国を主要な貿易相手国としている現状も示されています。

これらの分析を踏まえ、本書では習近平国家主席が描く「台湾平和統一」のシナリオを時系列で提示。2028年には国民党への政権交代を経て、話し合いやエネルギー封鎖による台湾統一の可能性にも言及しています。

著者プロフィール

遠藤誉(えんどう・ほまれ)氏は、中国問題グローバル研究所所長で、中国研究の第一人者です。1941年中国生まれ、1953年に日本へ帰国。筑波大学名誉教授、理学博士。内閣府総合科学技術会議専門委員(小泉政権)などを歴任。多数の著書があり、中国の政治・経済・社会情勢に関する深い洞察を提供しています。

まとめ

『G2構想 勝つのは米国か中国か』は、現代の世界情勢における米中関係の力学と、中国の台頭がもたらす「新秩序」について、豊富なデータと鋭い分析で解説した一冊です。日本が今後取るべき針路を考える上で、必読の書と言えるでしょう。

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