工学院大学、タービン内部のひずみを非破壊で推定し余寿命を予測する新技術を開発

2026-06-17 02:34

工学院大学の小川 雅 准教授(機械システム工学科)は、非破壊で計測したタービンの表面変位から、内部の三次元クリープひずみを推定し、き裂発生前に余寿命を予測する新技術を開発しました。

概要

工学院大学の小川 雅 准教授(機械システム工学科)は、非破壊で計測したタービンの表面変位から、内部の三次元クリープひずみを推定し、き裂発生前に余寿命を予測する新技術を開発しました。この技術は、2026年7月9日にオンライン開催されるJST新技術説明会で紹介され、社会での技術活用が進められます。

技術概要:
・表面変位から内部の三次元クリープひずみを推定し、き裂発生前の余寿命予測につなげる
・室温下の表面変位情報から、従来のき裂検査や表面観察では把握しにくい内部ひずみ分布を評価
・地震後の塑性ひずみ分布や製造時の加工ひずみ評価など、幅広い用途への展開に期待

発電用タービンの課題と新技術の特徴

発電用タービンは、き裂の発生から破断までの進行が比較的速く、従来のき裂検査だけでは余寿命予測が難しいという課題がありました。これまでの余寿命診断では、数値シミュレーションによるクリープ解析が用いられてきましたが、実機内部の温度分布を正確に把握することが難しく、推定精度に限界がありました。また、硬さ試験や表面観察による評価方法は、対象が部材表面に限られるという制約がありました。

本技術は、クリープひずみが発生する複雑な過程を把握することなく、室温下で非破壊計測した表面変位情報から、部材内部の三次元クリープひずみを推定する点に特徴があります。これにより、き裂が発生する前の段階で余寿命を予測できます。また、クリープひずみに限らず、塑性ひずみなどの非弾性ひずみの推定に応用できる点も特長です。

幅広い用途への展開に期待

将来的には、発電用タービン翼のクリープひずみの評価に加え、地震後の塑性ひずみ分布の把握、製造時の加工に伴うひずみの評価など、幅広い用途への展開が想定されています。

特許情報

発明の名称: 情報処理システム、情報処理プログラム及び推定方法
発明者  : 小川 雅、森田 悠誠
出願人  : 学校法人 工学院大学
出願番号 : 特願 2025-145641

工学院大学 新技術説明会 開催概要

日時  : 2026年7月9日(木) 9:55~11:55
開催場所: オンライン開催
主催  : 国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)、工学院大学
参加料  : 無料
事前申込: 必要

関連リンク

https://shingi.jst.go.jp/list/list_2026/2026_kogakuin.html

まとめ

工学院大学は、非破壊でタービン内部のひずみを推定し、き裂発生前の余寿命予測を可能にする新技術を開発しました。この技術は、発電用タービンだけでなく、地震後の塑性ひずみ分布や製造時の加工ひずみ評価など、幅広い分野への応用が期待されています。

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