幅26.4mの巨大スクリーンで体感する坂本龍一+高谷史郎の世界! 「AMBIENT KYOTO」東京展が開幕

2026-08-28 15:00
幅26.4mの巨大スクリーンで体感する坂本龍一+高谷史郎の世界! 「AMBIENT KYOTO」東京展が開幕

世界的音楽家・坂本龍一氏が晩年に追い求めた「空間に音を立体的に設置する」という構想、“設置音楽”。その理想を体現したインスタレーション作品「async – immersion」が、東京・麻布台ヒルズギャラリーで公開されている。「RYUICHI SAKAMOTO + SHIRO TAKATANI AMBIENT KYOTO – TOKYO」として、本日8月28日(金)から10月25日(日)まで、約2カ月間にわたって開催中だ。

「async – immersion」は、坂本氏が2017年に発表したアルバム『async』をベースに、アーティスト・高谷史郎氏による映像と、音響ディレクター・ZAK氏による立体音響で構成された作品。『async』は、坂本氏自身が発売前に「あまりに好きすぎて、誰にも聴かせたくない」と語ったことで知られるアルバムで、それほどまでに本人が特別な思い入れを抱いていた作品でもある。2023年に京都で開催された際は、約3カ月間で約5万人を動員。「忘れられない体験」「衝撃的すぎる」といった声が数多く寄せられ、大きな反響を呼んだ。

京都と同じスケールを、東京で!

今回の東京展では、この反響を呼んだ本作を、京都開催と同等スケールとなる幅26.4mの巨大スクリーンで展示している。音響ディレクターのZAK氏は、麻布台ヒルズギャラリーの空間特性に合わせて立体音響を新たに設計し直しており、京都とは異なる空間だからこそ生まれる、東京会場ならではの音響体験が楽しめる。

作品のタイトルにもなっている「async」(非同期)が示す通り、高谷氏が手がけた映像は、音に呼応しながらも完全には同期しない。音と映像の関係が絶えず変化していく中で作品に触れることは、「観る」「聴く」という体験の枠を超え、音・映像・空間・鑑賞者が一体となる、その場限りの没入体験となる。

高谷史郎氏が語る、坂本龍一氏との“設置音楽”と作品への思い

現地では、本展のディレクターを務める高谷史郎氏に直接話を聞くことができた。

インスタレーションとしての本作の成り立ちについて、高谷氏は「音、映像、音響、空間、そこに観客が入ることにより生まれる体験」だと語る。「皆さんがここにおられることで、坂本さんの音をこの空間の中で体験して、記憶の中から何か引っ張り出される。そういうことが起こることによって初めてインスタレーションとして成立する」という。

坂本氏が亡くなった後に開催された展示であることにも触れ、「本人に体験してもらうことができなかったのが残念」だとしながらも、「会場の皆さんも、プログラミングをしてくれた人、音響のプログラムをしてくれた人も、皆さん本当に頑張って坂本さんに捧げるような気持ちで作った」と、制作に関わったスタッフへの思いを明かした。

気になるのは、どのくらいの時間をかけて鑑賞するのが良いのかという点だ。高谷氏によると、作品を構成する音楽は全14曲で1時間弱、映像は2時間弱のボリュームがあり、この2つが同期せずにずれながら展開していくため、理論上は「2日くらい見てたら一巡して全部見れる」計算になるという。ただし、そこを目標にする必要はないとしたうえで、「映像と音を聞いて自分の中から引っ張り出されるものに対峙する、そういう時間にしてもらえたら」と話した。

自分自身の感覚と対峙する没入体験を!

実際に現地で体験して感じたのは、静謐な空間の中で音と映像、そして自分自身が融合し溶け合う感覚だ。それは澄みきった夜空を見上げ、満天の星々をただ眺めているような、時間の流れを忘れてしまう心地良い体験だった。また、改めて坂本龍一氏の音楽が持つ底知れぬ凄みや美しさを実感させられる時間でもあった。

会場となる麻布台ヒルズギャラリーは、地下鉄神谷町駅から直結とアクセスも抜群だ。坂本氏の音楽に親しんできた人はもちろん、これまで触れる機会が少なかった人にも、ぜひこの貴重な機会を逃さず体験してもらいたい。なお、高校生以下は入場無料となっている。この上質な音響体験を、若い世代や子どもたちにも肌で味わってほしい。

<開催概要>
タイトル:RYUICHI SAKAMOTO + SHIRO TAKATANI AMBIENT KYOTO – TOKYO
会期:2026年8月28日(金)〜10月25日(日)/無休・59日間
会場:麻布台ヒルズギャラリー(東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA MB階)
開館時間:平日10:00〜19:00/土・日曜・祝日10:00〜20:00(最終入館は閉館の30分前)※9月11日(金)のみ18:00閉館予定
アーティスト:坂本龍一+高谷史郎
観覧料:平日 大人2,200円(前売)/2,500円(当日)、土・日曜・祝日 大人2,500円(前売)/2,800円(当日)※高校生以下・障害者手帳をお持ちの方(付き添い1名含む)は無料
公式サイト:https://ambientkyoto.com/

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