Sceyeとソフトバンク、日本での成層圏接続性の実証実験を完了し、HAPSの商用化に向けて前進

2026-09-02 10:00

Sceyeのサービス試験プログラムにおける初のミッションでは、成層圏を飛行してニューメキシコ州から日本まで15,000 km以上を移動し、ソフトバンクのコアネッ トワークへバックホール通信を行い、「Direct-to-Device」およびエッジコンピューティング機能、ならびにHAPSを活用したドローンとの通信機能を実証しました。

東京, 2026年9月7日 /PRNewswire/ -- 通信およびリアルタイム環境モニタリング向けの高高度プラットフォームシステム(HAPS)を専門とする米国の航空 宇宙・材料科学企業であるSceyeは、ニューメキシコ州から日本への「サービステスト1(ST1)」ミッションにおける太平洋横断飛行に成功したことを発表しました。ST1は、13日間で成層圏を15,000km以上移動し、日本上空に到着すると、スマートフォンによる緊急通報を含む音声通話やテキストメッセージの送受信、動画の視聴やビデオ通話などの大容量のデータ通信の他、大規模災害時を想定した緊急速報メールシステムの動作が安定して行えることを確認しまし た。

Sceye's ST1 HAPS launched on August 9, 2026 from New Mexico.
Sceye's ST1 HAPS launched on August 9, 2026 from New Mexico.

日本の大手通信事業者であるソフトバンク株式会社(東京証券取引所:9434、「ソフトバンク」)とのパートナーシップにより実施されたST1は、Sceyeにとってアジアでの初の飛行となるほか、成層圏インフラとしてのHAPSの商用展開に向けた画期的なマイルストーンとなります。

「今回の飛行は、Sceyeにとって、そしてHAPSの商用化に向けて、極めて重要な節目となります」と、Sceyeの創業者 兼CEOであるMikkelVestergaard Frandsenは述べています。「米国から日本へ飛行することで、成層圏を実用的なインフラ層として活用し、AIやエッジコンピューティング、6Gの未来を実現する ために必要な性能を実証しました。ソフトバンクとのパートナーシップにより、技術の実証にとどまらず、SceyeのHAPSが既存のネットワークをいかに補完・拡張し、大規模かつ持続的な接続を実現できるかを実証しています。」

成層圏は地表に近いため、高精度の観測が可能であり、高度としては、HAPSを用いて大容量で広範囲をカバーすることができる最適な位置となります。成層圏は宇宙空間にいることによるコストや軌道上にあることによるデメリットを伴わずに、最適な環境を提供してくれます。SceyeのHAPSは、昼夜を問わず成層圏内で高度とミッション範囲を維持し、静止衛星と同様に運用されますが、地球からの距離は静止衛星の1,800分の1であり、コストもそのごく一部で済みます。

2025年、ソフトバンクは、地上基地局や衛星コンステレーションを補完する拡張性の高いソリューションとして、SceyeのHAPSを活用した成層圏インフラに出資しました。この戦略的パートナーシップは、HAPSおよび非地上系ネットワーク(NTN)を、接続性の向上や災害時の通信の復旧に加え、AIやIoT、空中通信、エッジコンピューティング、6Gといった分野における将来のアプリケーションを実現する変革的なインフラとして位置づけるという共通のビジョンを推進するもの です。

ST1は、成層圏から標準的なデバイスへ直接広域モバイルブロードバンドを提供するように設計された、世界初の「空中の携帯電話基地局」であるSceyeCELLを搭載しました。SceyeのHAPSを本格的に展開した場合、1基で地上の基地局約500基分に相当するエリアをカバーできるよう設計されています。ST1ミッションにおいて、Sceyeとソフトバンクは、テキストメッセージや、緊急通報を含む音声通話、インターネット接続、動画ストリーミングなど、成層圏からのモバイルブロードバンドを実証しました。また、大規模災害向けに設計された緊急速報メールシステムの動作や、ドローンとの通信についても試験が行われました。

SceyeのST1ミッションは、2026年8月9日午後10時(日本時間)に米国ニューメキシコ州から打ち上げられました。注目すべきミッションの成果としては、以下のものが挙げられます。

  • 約13日間、15,000km以上にわたって太平洋を横断し、日本上空まで到達
  • 日本の領空内で7日以上飛行
  • 長時間にわたり試験エリア内に継続して留まり、半径最小5km以内で機体の位置を保持
  • 成層圏(高度約16.5km)を飛行し、通信、ドローン、緊急速報メールシステムの実証を完遂
  • 地上基地局との電波干渉を低減し、地上ネットワークと同等の通信性能を発揮
  • HAPSに設置されたサーバーを通じて、プラットフォーム上で直接データ処理を行い、応答処理時間が往復平均68ミリ秒であることを実証。これにより、インターネットを経由したクラウド処理と比較して、通信遅延を40%以上削減。これは、HAPS上にモバイルコアネットワークと処理用ウェブ サーバーを設置し、応答処理をHAPS上で完全に実行し、その結果をスマートフォンに中継することに成功した、世界初の試験。

ST1は現在も飛行を続けており、本発表の時点で太平洋上空を飛行しながら米国へ戻っています。

「ソフトバンクは、地上と上空、宇宙がシームレスにつながる次世代の通信インフラの構築を目指しています。今回、SceyeのHAPSが米国から日本に到達し、 国内初となる上空での試験サービスの提供に成功したことは、この構想の中核であるHAPSの商用化に向けた重要な一歩です」と、ソフトバンクの代表取締役 社長執行役員 兼CEOである宮川潤一氏は述べています。「Sceyeが培ってきたHAPSの飛行・運用技術と、ソフトバンクの通信技術を組み合わせること で、HAPSを活用した3次元通信ネットワークの実現に向けた確かな手応えを得ることができました。今後もSceyeとの協力の下、通信やAIをはじめとするさまざ まな技術を融合させることで、HAPSを新たな社会インフラとして発展させていきます。」

今回の飛行は、今年初めに完了したSceyeの「Endurance Program」を基盤としています。同プログラムでは、同社のSE2HAPSがニューメキシコからブラジル沿岸まで成層圏を10,000km以上飛行し、作戦地域上空に数日間留まって長時間飛行性能の試験を行いました。これは、日本への初飛行を行った「サービス・テスト・プログラム」に向けた準備の一環でした。

Sceyeについて

2014年に設立されたSceye (「スカイ」と発音)は、人々をつなぎ、地球を守るため に成層圏技術の発展を推進する航空宇宙企業です。Sceyeは高高度プラットフォーム・システム(HAPS)業界をリードし、普遍的な接続性の提供、気候変動の監視、自然資源の管理、防災に注力しています。

問い合わせ先: press@sceye.com

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