人口約1万人の町に全国から大学生24名が集結 中高生と挑む地域の未来づくり

2026-09-03 12:00

人口約1万人の岩手県岩手町をはじめとする岩手県北地域に、全国各地から24名の大学生が集まりました。NPO法人miraitoが2026年5月からスタートした「miraito大学生インターン2026」。11月までの約半年間、大学生たちは地域の中高生や住民と関わりながら、地域を舞台にしたさまざまなプロジェクトに挑戦します。

活動の舞台となるのは、岩手町や一戸町、二戸市金田一など。中高生と一緒に「やってみたい」を形にするプロジェクトをはじめ、新たな居場所づくりや金田一温泉を舞台にした企画、若者と地域をつなぐ仕組みづくりなど、4つのチームに分かれて活動を進めます。

特徴的なのは、大学生が一方的に地域を支えるのではなく、中高生や地域の大人との関わりを通じて、大学生自身も学び、挑戦していくことです。世代や立場を越えて一緒に地域の未来を考える半年間。全国から集まった24名の大学生は、岩手の地でどのような一歩を踏み出すのでしょうか。

全国から24名の大学生が岩手へ 地域を知ることから始まった半年間

2026年度の「miraito大学生インターン」には、岩手県内をはじめ、秋田、山形、宮城、東京など全国各地から24名の大学生が参加しています。活動期間は5月から11月までの約半年間。岩手町や一戸町、二戸市金田一などを舞台に、中高生や地域の人たちと関わりながら活動を進めていきます。

6月6日・7日には、24名の大学生が岩手町に初めて集合し、2日間の現地研修を実施しました。地域やNPO法人miraitoの活動について学ぶだけでなく、「自分自身を知ること」「一緒に活動する仲間を知ること」「実際に地域を歩き、自分たちに何ができるか考えること」をテーマにした時間も設けられました。

さらに、自分がどのような在り方を大切にしたいのかを考えるワークショップも実施。具体的な活動内容を決める前に、それぞれが自分の価値観と向き合い、「どんな未来をつくりたいのか」を仲間と語り合いました。

いきなり地域で何かを始めるのではなく、まずは自分や仲間、そして活動する地域を知るところからスタートした24名。ここから4つのチームに分かれ、中高生や地域の人たちとともに具体的なプロジェクトへと進んでいきます。

中高生と一緒に「やってみたい」を形に 4つのプロジェクト

24名の大学生は、岩手町や一戸町、二戸市金田一などを舞台に、4つのチームに分かれて活動します。共通しているのは、大学生だけで企画を進めるのではなく、中高生や地域の人たちと関わりながら、それぞれの地域に合った取り組みに挑戦していくことです。

岩手町で行われる「岩手町と僕らの未来開拓プロジェクト(いわぷろ)」では、中高生と大学生がチームを組み、それぞれの「やってみたい」という思いや地域への問題意識を出発点に、プロジェクトの立ち上げから実際のアクションまで取り組みます。一戸町の「一戸町と僕らの未来開拓プロジェクト(いちぷろ)」でも地域でのプロジェクトに挑戦し、今年度は新たな「居場所」づくりにも取り組みます。

二戸市の金田一温泉では、駅の待合室を地域のにぎわいづくりに活用する取り組みや、温泉郷を舞台にした「まち歩き謎解きゲーム」づくりに大学生が参加します。さらに、「地域で何かやってみたい」という若者と、「若者と一緒に活動したい」という地域の人をつなぐ、新たなボランティアセンターの立ち上げにも挑戦します。

地域によってテーマは異なりますが、いずれも若者の思いやアイデアを実際の行動へつなげていく取り組みです。大学生と中高生、そして地域の人たちがどのようなアイデアを形にしていくのか、それぞれの地域での取り組みが楽しみです。

地域を支えるだけじゃない 大学生も中高生もともに成長する場所へ

このインターンで大切にされているのは、大学生を単なる地域活動の「担い手」として捉えないことです。大学生自身も一人の若者として地域に入り、中高生や地域の大人と出会い、自分とは異なる価値観に触れながら、「何を大切にして生きたいのか」「どんな社会をつくりたいのか」を考えていきます。

中高生にとっても、大学生との交流は新しい世界に触れる機会になります。先生でも親でもない、少し年上の大学生だからこそ話せることもあるかもしれません。大学生が中高生の「やってみたい」に寄り添いながら、一緒に考え、挑戦していく関係を目指しています。

実際に初回の現地研修を終えた大学生からは、「早く中高生に会いたい」「自分も中高生と関わるときに、何でも本音を言えるような空気をつくれる人になりたい」といった声も寄せられています。

誰かが一方的に教えたり支えたりするのではなく、中高生、大学生、地域の大人が互いに関わりながら育っていく。miraitoが目指す「共育」という考え方が、このインターンの大きな特徴といえそうです。

秋から活動はさらに本格化 11月には半年間の成果を発表

約半年間にわたるインターンは、これから後半へと進んでいきます。9月19日・20日には各チームが再び現地を訪れ、秋以降の具体的なアクションに向けた準備を進める予定です。あわせて、若者カフェ連携交流ミーティング「My challenge story festival」の運営にも携わります。

10月31日・11月1日には、岩手町で活動するチームが中高生や地域の人たちとともに具体的なアクションを実施。続く11月7日・8日には一戸町チームも、これまで重ねてきた対話や準備を実際の活動へとつなげます。

そして11月28日・29日には、約半年間の活動を振り返る発表会・解散式を開催する予定です。それぞれのチームがどのようなことに挑戦し、そこから何を学んだのかを共有する、2026年度の活動の集大成となります。

5月から始まった取り組みが、地域の中高生や住民との関わりを通じてどのような形になっていくのでしょうか。大学生24名の挑戦は、11月の発表会まで続きます。

若者と地域が一緒に描く、これからの未来

全国各地から集まった24名の大学生が、岩手県北の中高生や地域の人たちとともに挑戦する「miraito大学生インターン2026」。地域でプロジェクトを進めるだけでなく、世代や立場の異なる人たちが出会い、それぞれの「やってみたい」を形にしていく取り組みです。

大学生が地域のために何かをするだけではなく、中高生、大学生、地域の大人がお互いに刺激を受けながら活動していく点も印象的です。学校や家庭とは異なる場所で生まれるつながりが、それぞれにとって新しい考え方や選択肢に出会うきっかけになるかもしれません。

活動は11月まで続き、岩手町や一戸町などではこれから具体的なアクションも予定されています。半年間の交流と挑戦を通して、大学生と中高生、そして地域の人たちからどのようなアイデアや変化が生まれていくのか、今後の展開にも注目です。


NPO法人miraito 概要

NPO法人miraitoは、岩手県岩手町を中心とする岩手県北地域で、子どもや若者の居場所づくり、ユースワーク、地域と若者をつなぐプロジェクトなどに取り組む団体です。
岩手町では「いわてユースセンターミライト」を運営し、中高生が学校や家庭とは異なる場所で過ごしながら、大学生や地域の大人と出会い、それぞれの「やってみたい」に挑戦できる環境づくりを進めています。

公式サイト:https://miraito.org/

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