東京2020パラリンピックから5年 高橋みなみ、猪狩ともからパラ応援大使とIPC会長が大会のレガシーとその先の未来語る

2026-09-06 08:00
東京2020パラリンピックから5年 高橋みなみ、猪狩ともからパラ応援大使とIPC会長が大会のレガシーとその先の未来語る

この度、東京2020パラリンピック競技大会の開催から5年が経つのを記念し、国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドリュー・パーソンズ会長、コリーン・レンエグゼクティブディレクターが来日。8月28日から30日の3日間にかけ、同大会のレガシーとしてバリアフリー化や共生社会に向けた取り組みが進む現場を視察した。その中で、29日の午後には、江戸東京博物館にて「パラ応援大使とIPC会長が語る東京2020レガシーの未来」と題した意見交換会を実施。各界で活躍するパラ応援大使たちと、現在のレガシーと未来について意見が交わされた。

東京2020大会のレガシーを共生社会の実現に活かす

この日は、パーソンズ会長、レンエグゼクティブディレクターのほか、東京都が運営する「パラスポーツの振興とバリアフリー推進に向けた懇親会」で活動するパラ応援大使から、東京都市大学の稲垣具志准教授、パラアスリートの二條美穂(車椅子テニス)、根岸慎志(車いすバスケットボール)、三浦浩(パラパワーリフティング)、タレントの猪狩ともか(仮面女子)、高橋みなみ、料理人の野村祐介(精進料理 醍醐)の7名が出席した。

会場では始めに、東京都の担当者が「パラスポーツが障害の有無に関わらず、いつでも、どこでも楽しめるポピュラーなコンテンツに」「大会を契機に、東京全体で、ユニバーサルデザインのまちづくりを展開」という2つの視点から、東京2020大会を契機に都市のレガシーとして各方面で推進されている、共生社会に向けた取り組みを紹介。同大会で認知拡大を得た競技・ボッチャが、パラリンピック後、都主催の大会で参加チームが2.5倍に増えた点、学校でのパラアスリートとの交流やパラスポーツ体験が定着した点、パラスポーツボランティアマッチングサイトの登録者が年々増加している点、競技場などでインクルーシブな環境作りが進んでいる点、鉄道駅などでのバリアフリー化の促進などがあげられた。

パラスポーツを見つめてきた7人が感じるレガシー、そして未来への課題は?

続いて、パラ応援大使の7名が、それぞれの専門領域の見地から、東京2020大会のレガシーに感じる点、または今後の課題について意見を発表。

そのうち、都市交通計画とユニバーサルデザインを専門とする稲垣准教授は、始めに「パラスポーツを楽しむという観点においては、競技場やグラウンドなどへのアクセシビリティをいかに大切にするかは重要な視点だ」と発言。その上で「専門家の目から見て、パラリンピックの招致、開催が東京のバリアフリー化に拍車をかけた」とし、「道路を作る人など間接的に関わる人が、パラスポーツ当事者の声を聞いて街を計画することが当たり前になった」と述べた。

次にパラアスリートの一人である三浦は、東京2020大会後、「東京都パラスポーツトレーニングセンター」が開設されたことを話題にあげ、「選手がより良い環境で継続して練習できるようになり、定期的な合宿や研修会もできるようになり、競技力向上に繋がっている」と話した。しかし、一方では「選手を支えるサポートスタッフや競技を運営する人たちへの継続的な資金は十分ではない」とも述べ、「選手だけを支援するのではなく、選手を支える人、そして競技を支える仕組みも含めて、みんなで育てていくことが大切だ」と提言。

猪狩は、子どもたちがパラスポーツと触れ合う機会の重要性を主張。「日常生活で子どもたちに会うと、『どうして、こんなところで車椅子に乗っているの?』と素直な反応を感じることがあるが、パラスポーツを体験するイベントで子どもに関わると、『どうして車椅子に乗っているの?』『怪我したの?』などと普通に聞いてくれる」と自らの体験を述べ、「パラスポーツを通じて、さまざまな障害を持っている人と関わることで、障害に対しての理解度が深まると思う」と話した。

最後に発言した根岸は、この前日に有明アリーナで視察が行われた、車椅子バスケットボールチーム「NO EXCUSE」と児童との交流を振り返りながら、「パラリンピックには、人と人を繋ぎ、社会を変える力がある」と熱い思いを披露。「車椅子バスケチームのメンバーは、東京パラリンピックでの日本選手の活躍を見て、自分も代表選手になりたいと思って育った」と話した上で、「ただ、5年間チャレンジをし続ける中で彼らの中に変化が起こり、夢の持つことの素晴らしさを多くの人たちに共有したいという思いが芽生えていった」と述べ、選手から子どもたちに夢や憧れが継がれていく姿に「これこそがレガシーだと思う」と語った。

レガシーを生きたものとして次の時代へ

後半は、7名の発表を受けて、IPCの二人がコメント。

その中で、パーソンズ会長は「皆さんが本当に誇らしく思うべきことは、あのような大会を5年前に開催できたことです」と大会そのものの成功を改めて讃えつつ、「レガシーというのは、偶然起こることではありません。しっかり計画することから生まれるのです」と発言。そして「皆さんはしっかりと計画を立て、5年が経ったところでもレガシーの話をされている。過去の話だけでなく、ここからどこに行くのかを大切にしていることも十分に感じました」と話す。

そして「レガシーというのは、一つの組織や社会の一部分だけに属するものではない」として、ここまでの視察を振り返り、「昨日視察した有明では、地域社会、民間企業も協力してイベントを行っていました。そのようにレガシーとは万人の責任であり集団の責任であると意識することが最も大切なことではないか」と自らの考えを述べた。

また、「開催都市にとって大切なのは、レガシーが言葉だけではなく生きたものとして、どんどん動いていくこと。それこそが変化につながることであり、今回私が東京で目の当たりにしたのは、その事実でした」と、東京の取り組みを評価。最後は「パラリンピックを開催したいという都市に『どこを目指せばいいか』と問われたら、それは東京です」と話し、「かつてイギリスでパラリンピックが開催された後に障害者雇用が100万人増えたという数字が残っているが、この素晴らしい数字を超える国が出るとしたら、それは日本だと思っています」と、今後の取り組みにもエールを送った。

IPCとパラ応援大使の熱い思いがあふれた、この日の意見交換会は、東京2020大会のレガシーを強く確かに次の時代へと繋ぐ機会になったようだ。なお、3日間にわたる視察は翌日も続き、IPC特別親善大使である稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾とパラアスリートが共演するスペシャルステージなどが行われた。

  1. 日経新聞にサイバー攻撃 社員になりすましたメール約9000件が送信される 個人情報の流出数など調査
  2. パパさん大好き!くっついて一緒にいたい愛犬に「ちょっと待って」なんて聞こえない!!【アメリカ・動画】
  3. 車の運転中、『道路に飛び出してきた子猫』を保護…1年間の成長記録にほっこりする人が続出「たまら~~~ん」「幸せそうで何より」
  4. ロシア外務省 外国人や外交官にキーウからの退避求める声明発表 今年5月にも同様の警告
  5. 『10キロオーバーの大きな猫』をプロがシャンプー…驚きのサイズ感に「馬じゃんと呟いてしまった」「タオルが足りてないw」と43万再生
  6. “ガソリン高”がトランプ政権への逆風に アメリカ中間選挙まで1か月…下院選では野党・民主党が優勢、過半数確保の可能性高まる
  7. 【あす5日の天気】四国を中心に雨が激しく降る所も 日中の気温は広い範囲で25℃前後、鹿児島は31℃の真夏日予想
  8. 井林国交大臣が千葉の台風25号の被災地視察「なぜ決壊したか検証から」印旛沼やJR内房線の復旧状況を確認
  9. 襲撃された機長「副操縦士が祈りを始めた数分後に襲われた」イスラエル行き旅客機が緊急着陸「テロ行為図った」として捜査
  10. 「国としてできる限りのことを」簗農水大臣が能登半島地震・豪雨の被災地視察 “予算カット”発言には回答避ける
  1. パン、パスタ、ラーメン…毎日食べてない? 「原因不明のお腹の不調」を調べた研究結果
  2. 一流料理人が驚く1000円ちょっとの大衆グルメ!餃子の王将で絶対注文する絶品メニューとは?【それスタ】
  3. 【速報】茂木大臣、グラス駐日米大使と面会し抗議 那覇・米兵による強盗殺人事件受け
  4. 永遠のライバル対決!カルビvsロース&人気者タンvsハラミも!人気チェーン店で大調査「焼肉3番勝負」【それスタ】
  5. トランプ大統領 上院議員の携帯番号を公開 法案の賛否をめぐる対立で 有権者に議員に電話するよう呼びかける
  6. 警視庁×消防の名物綱引き対決! 警視庁久松署管内で地域の運動会開催 都内で特殊詐欺被害額最悪ペース受けて警視庁が“闇バイト”と特殊詐欺への注意呼びかけ
  7. 那覇ホテル強盗殺人 女性の死因は「窒息死」 20歳の米海兵隊の兵士を逮捕「私は知りません」と否認 沖縄
  8. 猫が安心して暮らせない『生活環境』5つの特徴 落ち着けない理由や改善策まで
  9. 旧黒羽刑務所で「こどもまつり」開催 受刑者収容施設の見学ツアーも 栃木・大田原市
  10. 学生の胃袋を支える、安くて激ウマな「学生街の満腹グルメ」を大調査! 総重量3kgのジャンボ油淋鶏や漫画盛りご飯などデカ盛りグルメが続々登場
  11. ロシア外務省 外国人や外交官にキーウからの退避求める声明発表 今年5月にも同様の警告
  12. 犬が『悲しい表情』で飼い主を見つめる心理3つ 何を思っているの?愛犬の本音を知る方法まで