琵琶湖のワカサギ産卵時期が約25年前より1〜2カ月早期化していることを実証
2026-09-10 03:30

琵琶湖に生息するワカサギの産卵時期について、近畿大学などの研究グループが約25年前と比較して1〜2カ月ほど早期化していることを科学的に明らかにしました。
琵琶湖におけるワカサギ産卵時期の早期化
近畿大学大学院農学研究科を中心とする研究グループは、琵琶湖の流入河川および沿岸域においてワカサギの産卵調査を実施しました。その結果、現在の産卵盛期は1月中旬から下旬であり、平成7年(1995年)から平成9年(1997年)の調査時と比較して大幅に早期化していることが判明しました。なお、本研究はワカサギの産卵時期の早期化を実証した世界初の成果です。※琵琶湖のワカサギは国内移入種であるため、産卵親魚の保護や禁漁期間の設定などの資源管理策は実施されていません。
産卵時期の変化が生じた要因
産卵時期が早期化した要因として、研究グループは主に3つの可能性を挙げています。1つ目は、早期産卵の性質を持つ個体の割合が増加したという遺伝的要因です。2つ目は、琵琶湖の冬季水温上昇に対する環境適応の結果、遅い時期に孵化した個体が淘汰されたこと。3つ目は、河川水温が低下する時期そのものが早まった環境変化の影響です。これらの変化は今後、全国各地の湖沼でも生じる可能性があると指摘されています。
調査の概要
調査期間:令和2年(2020年)〜令和4年(2022年)の2シーズンおよび令和7年(2025年)〜令和8年(2026年)
調査対象:琵琶湖北部の流入河川(知内川・塩津大川)および琵琶湖西部の沿岸域(鵜川・和邇川河口付近)
掲載論文誌:日本水産学会誌
掲載日:令和8年(2026年)9月9日(水)
まとめ
本研究で明らかになった産卵時期の早期化は、気候変動下における今後のワカサギ資源変動を予測し、持続可能な資源管理策を検討する上で重要な基礎知見となります。