あなたのお店、AIにミエテル?検索から変わるこれからのお店との出会い方
「近くでおいしいお店は?」「自分に合うサービスを教えて」。少し前なら検索エンジンにキーワードを入力して調べていたことを、最近ではChatGPTなどのAIにそのまま聞く機会も増えてきました。条件を伝えれば候補まで教えてくれる便利さは、すでに身近なものになりつつあります。
そこで、ふと気になりました。
AIって、どうやってお店やサービスのことを知っているのだろう……。
もし実際には魅力的なお店でも、AIがその存在や特徴を十分に理解していなかったら、私たちがAIに相談したときの候補には入りにくいのでしょうか。
そんな素朴な疑問を確かめるため、blocksky株式会社を訪ねました。サーチエンジンやデジタルマーケティングの領域に20年以上携わってきた代表の三浦光さんに、AI時代の「探し方」と「見つけられ方」について話を聞きました。
AIに聞けば、自分では知らなかったお店やサービスに出会える時代。その裏側では、私たちの「探し方」だけでなく、お店側の「見つけられ方」にも変化が始まっているようです。身近な疑問から、AIとお店のちょっと意外な関係を探ってみました。
「検索する」から「AIに聞く」へ。私たちの探し方はどう変わっている?

最初に三浦代表に聞いたのは、最近なんとなく感じていた「検索の変化」についてです。
何かを調べるとき、Googleなどで検索するのではなく、ChatGPTなどのAIにそのまま聞くことが増えた気がします。実際に、こうした変化は起きているのでしょうか。
「起きていると思います。ただ、検索エンジンがなくなってAIに全部置き換わる、という単純な話ではありません。これまで検索エンジンが担っていた“情報を探す入口”の一部に、生成AIという新しい選択肢が加わってきた、と捉える方が近いと思います」
検索エンジンに代わるものではなく、私たちが何かを知りたいときに選べる“もうひとつの入口”。そう考えると、最近の変化が少し分かりやすくなります。
では、もっと身近な「お店探し」はどうでしょう。例えば、この近くでおすすめのお店を知りたいときや、自分に合うサービスを探したいとき。こうしたことまで、これからはAIに聞く人が増えていくのでしょうか。

「そうした使い方は増えていく可能性があると思います。検索エンジンでは自分でキーワードを考えて、検索結果からいくつものサイトを見比べますよね。AIの場合は、自分の希望や条件をそのまま文章で伝えて相談できます。情報の探し方そのものが少しずつ変わり始めています」
言われてみれば、これは単に「Googleで調べるか、AIで調べるか」という違いだけではないのかもしれません。
自分でキーワードを考えて情報を探しにいく方法に加えて、「こんなお店を探している」とAIに相談して候補を教えてもらう。そんな探し方が身近になっているようです。
そこで疑問が……。
そもそもAIは、私たちに教えてくれるお店やサービスのことを、どうやって知っているのでしょうか。
いいお店なのにAIが知らない?「見つけられ方」に起きている変化

AIにおすすめのお店を聞けば、いくつかの候補をすぐに教えてくれます。普段は何気なく見ているその答えですが、考えてみれば少し不思議です。
そもそもAIは、そのお店の存在や特徴をどこで知っているのでしょうか。三浦代表に聞いてみました。
「AIは、Web上に存在するさまざまな情報などをもとに、企業や店舗、サービスについて認識しています。大切なのは、情報がWeb上に存在しているだけではなく、そのお店が何をしているのか、どこにあるのか、どんな特徴があるのかといったことを、AI側が理解できる状態になっているかということです」
三浦代表の話を聞いて、ここでもうひとつ気になることが。
実際には評判の良いお店でも、AIにはその魅力がちゃんと伝わっていない。そんなこともあるのでしょうか?
「あり得ます。実際のお店としての魅力やサービスの良し悪しと、AIがその店舗についてどれだけ情報を把握できているかは全く別の問題です。人にはよく知られているお店でも、Web上の情報が十分に整理されていなければ、AIが正しく理解できていない可能性があります」
これは、お店側からすると少し気になる話です。
これまでは検索エンジンで見つけてもらったり、SNSでお店の魅力を発信したりすることが、ネット上で新しいお客さんと出会う方法のひとつでした。そこにこれからは、「AIに自分たちのことを知ってもらう」という考え方も加わってくるのでしょうか。
「そういう考え方は重要になってくると思います。これまでも企業や店舗は、検索エンジンやSNSなど、それぞれの時代に合わせて情報を発信してきました。そこに今後は、“AIから自分たちの情報を正しく理解してもらうにはどうするか”という新しい視点が加わってくると考えています」
私たちの「探し方」が変われば、お店やサービスの「見つけられ方」も変わっていく。
では実際のところ、ひとつのお店をAIはどのように見ているのでしょうか。ここからは実際の歯科医院にも協力してもらい、確かめてみることにしました。
「この歯医者さん、AIにはどう見えてる?」実際に調べてみた

ここからは、話を聞くだけではなく実際に確かめてみます。
今回、検証に協力してもらったのは、千葉県にある歯科医院「さかえ歯科」です。同院の公式Webサイトを使って、AIからどのように見えているのかを三浦代表に見てもらいました。
実際の店舗や施設の場合、AIからの見え方はどのように確認できるのでしょうか。
「それなら、実際に調べてみましょう。AIミエテルではWebサイトのURLを入力することで、現在AIからどのように見えているのかを診断できます」
ここで登場したのが、blocksky社が手がける「AIミエテル」です。
使い方はシンプルで、まずは調べたいWebサイトのURLを入力します。今回は、さかえ歯科の公式Webサイトを入力して診断してみることにしました。
でも、本当にURLを入れるだけで分かるのでしょうか……?
「はい。診断によって、AI検索への見えやすさやAIクローラーへの対応状況などを分析し、100点満点の“ミエテル度”として現在の状態を確認できます」

そして、いよいよ診断結果が。
画面には、さかえ歯科の「ミエテル度」が表示されました。
点数が出ると、やっぱり気になります。高ければ良い?低かったら悪い?
見るべきなのは、やはり点数なのでしょうか。
「点数だけで判断するのではなく、どの項目ができていて、どこに改善の余地があるのかを見ることが大切です。今回のさかえ歯科さんの場合は――」
実際の診断結果を見ながら、三浦代表に一つひとつ解説してもらいました。点数だけを見るのではなく、その内訳を確認することで、AIからどのように見えているのか、どこに改善の余地があるのかも見えてきます。
そして、この診断は特別な知識がなくても試すことができます。
「AIミエテルでは無料で診断できます。WebサイトのURLがあれば試せるので、お店や会社のホームページをお持ちの方は、自分たちがAIからどう見えているのか、ぜひ気軽に確かめてみてください」
実際にさかえ歯科の診断を見ていると、自分のサイトではどんな結果が出るのか、ちょっと気になってきます。
さかえ歯科の診断を通して、実際のWebサイトがAIからどのように見えているのかを確認することができました。
では、その先にできることはあるのでしょうか。三浦代表に聞いてみると、AIミエテルには診断の先にもうひとつの機能が用意されていました。
「AIミエテルでは診断だけでなく、企業や店舗の情報をAIが発見・理解しやすい形に整理した『AIミエテルページ』を作成することができます」
AIミエテル公式サイト:https://mieteru.seoai.space/
診断したあと、何ができる?「AI用の名刺」という新しい考え方

さかえ歯科の診断を通して、実際のWebサイトがAIからどのように見えているのかを確認することができました。

では、改善できそうなところが見つかったら、その次はどうすればいいのでしょうか。三浦代表に聞いてみると、AIミエテルには診断の先にもうひとつの機能が用意されていました。
「AIミエテルでは診断だけでなく、企業や店舗の情報をAIが発見・理解しやすい形に整理した『AIミエテルページ』を作成することができます」

実際に見せてもらったのが、さかえ歯科の「AIミエテルページ」です。
ここで、またまた素朴な疑問が……。
AI向けのページを作るということは、今あるホームページも作り直さなければいけないのでしょうか?
「いいえ。既存のWebサイトを作り直すものではありません。現在のサイトとは別に、企業や店舗についての情報を整理した専用ページを用意します。私たちはこれを“AI用の名刺”というイメージで説明しています」
なるほど。今あるホームページとは別に、自分たちがどんな会社やお店なのかをAIにも分かりやすく伝えるためのプロフィールを用意する。そう考えると、「AI用の名刺」という言葉もしっくりきます。
ただし、ここは誤解したくないところです。AIミエテルページを作れば、ChatGPTなどで必ずそのお店が紹介されるようになるのでしょうか。
「いいえ、AIからの紹介や推薦を保証するサービスではありません。AIが企業や店舗についての情報を発見し、理解しやすい環境を整えていくためのもの、と考えていただくのが近いと思います」
最後に、実際に利用する場合の料金についても聞きました。
「1サイト月額2,980円(税抜)、税込3,278円から利用できます。初月は無料で、複数サイトや年額で利用される方向けのプランも用意しています」
自分たちがAIからどう見えているのかを知り、必要に応じてAIにも情報を伝わりやすくしていく。検索エンジンやSNSとはまた少し違った、新しい情報発信の形が生まれ始めているようです。
では、こうした変化がさらに進んだ先で、私たちのお店やサービスの探し方はどうなっていくのでしょうか。
AIに聞くことが当たり前になったら、お店との出会いはどう変わる?

実際の歯科医院を診断し、「AI用の名刺」という新しい考え方まで見てきました。
ここまで話を聞いていると、今度は少し先の未来が気になってきます。
AIに聞いてお店を探すことがもっと当たり前になったら、私たちのお店探しはどう変わっていくのでしょうか。
最後に三浦代表へ聞いてみました。
5年後くらいには、「お店を探す」という行動そのものが、今とはかなり変わっているのでしょうか?
「変わっている可能性は高いと思います。ただ、検索エンジンがなくなってAIだけになるとは考えていません。目的によって検索エンジンを使ったり、AIに相談したりと、情報の探し方がより多様になっていくのではないでしょうか」
Googleなどで検索することがなくなるのではなく、知りたいことや目的に合わせて、検索とAIを自然に使い分けていく。そんな未来が近づいているのかもしれません。
そして、変化するのは私たちの「探し方」だけではなさそうです。お店や企業にとっても、これまでとは少し違った視点が必要になってくるのでしょうか。
「情報を提供する企業や店舗側も、検索エンジンだけを見るのではなく、AIから自分たちがどう認識されているのかという視点を持つことが、少しずつ重要になっていくと思います」
検索エンジン、SNS、そしてAI。情報を探すための入口が増えていけば、私たちの「探し方」だけでなく、お店やサービスの「見つけられ方」も変わっていきそうです。
AIがつなぐ、新しいお店との出会い
気になることがあれば、まず検索する。そんな当たり前だった行動に、「AIに聞いてみる」という新しい選択肢が加わり始めています。
今回の取材で印象的だったのは、私たちの探し方が変われば、その向こう側にいるお店やサービスの「見つけられ方」も変わっていくということでした。実際にさかえ歯科を診断してみると、普段何気なく見ているWebサイトにも、「人に伝わること」と「AIに伝わること」という新しい視点が生まれていることが見えてきます。
検索で偶然見つけた一軒のお店が、いつの間にかお気に入りになることがあります。これからは、その出会いのきっかけをAIがつくってくれることも増えていくのかもしれません。
まだ知らない素敵なお店やサービスと人をつなぐ、新しい入口。そんな新しい出会い方が、これから私たちの日常の中にも少しずつ広がっていくのではないでしょうか。
取材協力

会社名:blocksky Inc.(blocksky株式会社)
※北海道大学発認定スタートアップ企業
設立:2023年
所在地:東京都港区(海外拠点:ホーチミン)
事業内容:AIO、GEO、LLMO対策ツール開発・運営、AIアプリ開発、ブロックチェーンプロダクト開発、広告およびその他関連コンサルティング
AIミエテル公式サイト:https://mieteru.seoai.space/
ブロックスカイ社公式サイト:https://blocksky.xyz/