まだ発展途上!? AIの飲食店探し――「AIミエテル」に見る、路地裏の名店がAIに選ばれる理由

今やグルメ探しの選択肢に定着しつつある生成AI。ところが、「中目黒でおしゃれにランチできる店を教えて」といった具体的な文章で検索できる便利さがある一方で、すでに閉店した店や古い情報が提示されて困惑した経験はないだろうか。
こうしたAI検索では、Web上に残る古い情報や、AIが読み取りにくい形で掲載された情報が、回答に影響することもある。そんなAI時代の情報発信に着目したサービスのひとつが「AIミエテル」だ。大手チェーンに埋もれる路地裏の名店が、AIに正しく見つけてもらうためのヒントがここに隠されているようだ。
AI検索の「頼りなさ」はなぜ生まれるのか?
近年の飲食店探しは、検索サイトでのキーワード検索からAIに文章で語りかける検索スタイルにシフトしつつある。
だが、AIが導き出す結果は時に頼りなく感じることはないだろうか。AIによってリストアップされた店舗は一見もっともらしいが、実際に訪れてみると定休日だったり、ひどい場合はすでに閉店していたりすることも珍しくない。

「中目黒周辺で、女性ふたりがランチできるおしゃれな雰囲気のお店を探しています」といった具体的で複雑な条件を文章で入力できる利便性は確かにある。一方で、Web上に残る古い情報などが回答に反映されるケースもある。そのため、AIで候補を探したあと、Googleマップや口コミサイトなどで営業時間や営業状況を確認した経験がある人もいるだろう。
しかし、この精度の低さは必ずしも「AIの性能が悪い」からではない。AIがWeb上の情報を読み取る仕組みそのものが、従来の検索サイトとは根本的に異なっていることに起因しているのだ。
AIの検索メカニズムと「構造化データ」の壁
では、AIはどのようにして膨大な情報の中から店舗を抽出し、回答を生成しているのだろうか。

「ユーザーが入力する検索プロンプトの性質によって、AIの参照行動には大きな違いが現れます」と、blocksky株式会社代表取締役の三浦光氏はこう切り出す。

例えば、「予算6,000円・個室あり・飲み放題付き」といったスペックを指定する検索の場合、blockskyが行った検証では、AIが参照したソースは大手ポータルサイトを中心に10件程度だったという。しかし、「店主のこだわりが詰まった隠れ家的なビストロ」といった雰囲気やコンセプトを重視した検索を行うと、AIはWebメディアや個人のブログなど、46件以上の多様なソースを深掘りして参照するという。

こうした検索行動の違いを踏まえた上で、三浦氏はこう指摘する。
「多くの店舗Webサイトは、人間が画面上で見る分には問題ないんですが、AIから見ると単なるテキストが並んでいるだけで、読みにくい形になっていることが多いんです」
だからこそ重要になってくるのが、「構造化データ」という概念だと三浦氏は続ける。

「店舗名や住所、営業時間といった情報に対して、AIや検索エンジンが『これが住所なんだな』と意味を理解できるように、目印(タグ)をつけてあげる設定のことです。これが整備されていない古いサイトだと、AIが情報を正しく読み取れず、結果として誤った情報を回答してしまうことがあるんです」
つまり、AIに自店の存在や正確な情報を理解してもらうためには、店舗名や住所、営業時間、店の特徴などを、AIが読み取りやすい形で整理しておくことが重要になる。そのためのひとつの方法が、いわば「AI用の名刺」のように店舗情報を整理した専用ページだ。
飲食店はAI時代にどう備えるべきか? 「AIミエテル」がもたらす新戦略
では、飲食店側はこのAI検索時代にどのような対策を講じるべきなのだろうか。そこで、いま三浦氏が展開しているソリューションが「AIミエテル」だ。

「AIミエテル」は、自社や店舗のWebサイトがAIからどのように見えているのかを診断し、AIが情報を見つけて理解しやすい専用の「AIミエテルページ」を作成できるサービスだ。既存のWebサイトを大きく改修する必要はない。
まずはWebサイトのURLを入力するだけで、AIへの伝わりやすさを無料で診断できる。診断結果はスコアとして表示されるため、自店のWebサイトがAIからどのように見えているのかを確認することができる。
AIミエテルで無料診断:https://mieteru.seoai.space/

さらに、診断後は店舗名や所在地、サービスの特徴やこだわりなどを整理し、AIが理解しやすい形でまとめた専用の「AIミエテルページ」を作成できる。
「自分のホームページをすでにお持ちの場合はもちろん、『ぐるなびや食べログのページしか持ってない』という飲食店さんでも、AI向けに自店の情報をしっかり語っていく場所として活用できます」と三浦氏。

さらに、AIに自店の特徴や魅力を伝えるうえで店舗側が取り組むべきなのは、高度なITスキルではなく「自店の強みの言語化」であるという。
「AIミエテル」のAI名刺に入力する概要欄は「300文字程度」を目安として設計されている。そこに、店舗経営者が「誰に向けて、どのような思いで、どんなこだわりを提供しているか」を具体的な言葉として直接打ち込む。するとAIに自店の特徴やこだわりを伝えやすくなる。ポータルサイトの定型フォーマットには収まりきらない熱量や独自性を言語化することが、AIによるマッチング精度を高める鍵となりそうだ。

また、「AIミエテル」は1サイト月額2,980円(税抜・税込3,278円)から利用でき、最初の1か月は無料。比較的小さな店舗でも試しやすい料金設定となっている。

「グルメサイトに広告を出し続けて上位にいないと見つけてもらえない世界から、AI時代は変わります。ちゃんと自店の情報を整えておくことが、見つけてもらう一番の近道になるんです」(三浦氏)
これからのAI検索と店舗選びの未来
これからの飲食店探しは、検索結果を何ページも比較するのではなく、AIが提示する数件から店を選ぶ場面が増えていくかもしれない。
飲食店側が自店の基本情報やこだわりを整理し、AIにも理解しやすい形で発信できるようになれば、ユーザーがAIを通じて、その時々の気分やシチュエーションに合った一軒と出会える可能性も広がっていくだろう。
そして、これまでグルメサイトなどでは見つけてもらいにくかった路地裏のこだわり店にも、AIを通じて新たなユーザーと出会う機会が生まれるかもしれない。検索の仕組みの変化に伴い、飲食店の集客や情報発信のあり方も、新たな転換点を迎えつつあるといえそうだ。
AIミエテル公式サイト:https://mieteru.seoai.space/
ブロックスカイ社公式サイト:https://blocksky.xyz/