犬が『マーキング』をしてしまう理由5つ 主な原因や止めさせる方法までご紹介
散歩中、犬が何度も立ち止まって少量ずつおしっこをすることがあります。また、室内の家具や壁などにおしっこをかけてしまい、困っている飼い主もいるでしょう。こうした「マーキング」は、単なるトイレの失敗や飼い主への嫌がらせではありません。犬にとって尿のニオイは、自分の情報を周囲へ伝えるコミュニケーション手段のひとつです。ただし、室内で繰り返される場合には、生活環境や犬の心理状態を見直す必要があります。今回は、犬がマーキングをしてしまう主な理由と、止めさせたい場合の対処法について解説します。
犬が『マーキング』をしてしまう理由5つ

マーキングにはさまざまな理由があります。「縄張り意識が強いから」と決めつけず、その前後に何があったのかを観察してみましょう。
1.自分の存在を周囲に知らせたい
犬の尿には、その犬に関するさまざまな情報が含まれています。散歩中にほかの犬がおしっこをした場所を嗅ぎ、その近くへ自分もマーキングするのは、ニオイを利用した犬同士のコミュニケーションのひとつです。
特に、ほかの犬が頻繁に通る散歩コースでは、何度も少量ずつマーキングする犬もいます。そのため、屋外でのマーキングには犬にとって自然な行動の一面もあることを理解しておきましょう。
2.縄張りを意識している
自宅や普段の散歩コースなど、自分の生活圏にニオイを残そうとしてマーキングすることがあります。家の前を知らない犬が通ったあとや、来客があったあとなどに増えるケースも。
また、窓の外に見える犬などに反応し、室内でマーキングすることもあります。マーキングそのものだけを叱るのではなく、何が刺激になっているのかを確認することが大切です。
3.性ホルモンの影響を受けている
性成熟を迎えた犬では、性ホルモンの影響によってマーキングが増えることがあります。未去勢のオスで目立ちやすい行動ですが、オスだけに限られるわけではありません。
発情に関連してメスがマーキングしたり、近くに発情中の犬がいることで行動が増えたりする場合もあります。性ホルモンの影響が考えられる場合は、去勢・避妊手術について獣医師へ相談するのもひとつの選択肢です。
4.不安やストレスを感じている
引っ越しや家族構成の変化、留守番時間の増加などをきっかけに、マーキングが増えることがあります。来客や工事の音など、犬にとって慣れない刺激が続く場合も同様です。
自分のニオイを残す行動が、不安のある環境で安心感を得ることにつながっている可能性もあります。急に室内マーキングが始まった場合は、その時期に生活環境の変化がなかったか振り返ってみましょう。
5.新しい物や知らないニオイが気になる
新しい家具やバッグ、宅配便の荷物、来客の衣類などにマーキングする犬もいます。犬にとって「見慣れない物」や「知らないニオイがする物」は、興味や警戒の対象になることも。
特に外から持ち込まれた物には、人には気づけないほかの動物のニオイが付着している可能性もあります。新しい物が置かれたときだけマーキングするのであれば、その物やニオイが刺激になっているのかもしれません。
犬のマーキングを止めさせる方法

室内でのマーキングを減らしたい場合は、強く叱るのではなく「失敗しにくい環境」を整えながら、適切な排尿場所を教えることが大切です。
マーキングした場所のニオイを残さない
一度マーキングした場所に尿のニオイが残っていると、同じ場所で再び排尿するきっかけになることがあります。人にはニオイが消えたように感じても、犬は嗅覚が鋭いためニオイを感じます。
ペットの尿に対応したクリーナーなどを使い、できるだけニオイを残さないよう清掃しましょう。掃除後もしばらく繰り返す場合は、柵などでその場所へ近づきにくくする方法もあります。
別の行動へ誘導する
壁や家具を念入りに嗅ぐなど、マーキングの前兆に気づいたら、排尿する前に穏やかに呼び戻します。「おすわり」やアイコンタクトなど、犬ができる行動へ誘導して褒めましょう。
その後、決められたトイレや屋外など適切な場所へ連れて行き、そこで排尿できたらしっかり褒めます。「ここではダメ」と叱るのではなく、「ここですればよい」と教えることがポイントです。
マーキングしやすい環境を見直す
マーキングする場所やタイミングが決まっているなら、原因となる刺激を減らす方法もあります。窓の外を通る犬に反応するなら目隠しをする、新しい荷物にかけるなら床へ置きっぱなしにしないなどの工夫をしましょう。
留守番中に繰り返す場合は、安全なサークルやゲートなどで一時的に行動範囲を調整する方法もあります。何度も同じ場所で成功させないよう、「失敗しにくい環境」を作ることも重要です。
屋外では場所やタイミングを管理する
散歩中のマーキングをすべて禁止する必要はありませんが、他人の家の壁や門、店舗、車、自転車などへ尿をかけさせるのは避けましょう。リードで適切に誘導し、人の所有物から離れた場所で排尿させることが大切です。
また、「行こう」などの合図でマーキングを切り上げて歩き始める練習をしておくのも役立ちます。犬の自然な行動を完全に禁止するのではなく、飼い主が場所やタイミングを管理しましょう。
まとめ

犬のマーキングには、自分の存在を知らせる、縄張りを意識する、性ホルモンの影響、不安やストレス、新しいニオイへの反応など、さまざまな理由があります。
単なるトイレの失敗や嫌がらせと考えて強く叱ると、不安を強めてしまう可能性があります。マーキングした場所を清掃し、原因となる刺激を減らしながら、適切な場所で排尿できたときに褒めて教えていきましょう。
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