犬の『しっぽ』は何のためにあるの?尻尾の知られざる役割や感情を読み取る方法まで
嬉しそうにブンブン振ったり、怖いときには足の間へ巻き込んだりと、犬のしっぽは感情が表れやすい部分です。そのため「気持ちを伝えるためにある」と思われがちですが、役割はそれだけではありません。今回は、犬のしっぽが持つ役割と、動きから感情を読み取るポイントについて解説します。
犬の『しっぽ』は何のためにあるの?

犬のしっぽは背骨から続く体の一部で、複数の尾椎からできています。犬種によって長さや太さ、毛量、自然な位置は異なりますが、主に次のような役割があります。
感情や意思を伝える
犬のしっぽには、ほかの犬や人へ自分の状態を伝えるコミュニケーションの役割があります。高さを変える、左右に振る、足の間へ巻き込む、動きを止めるなど、その状態には興奮や緊張、不安などが表れることも。
犬同士も、しっぽだけでなく耳や姿勢、視線などを合わせて相手の状態を読み取っています。人も愛犬のしっぽを観察することで、気持ちを推測する手がかりにできるでしょう。
体のバランスを取る
しっぽは、犬が体を動かすときのバランス調整にも役立ちます。走っている途中で方向を変えたり、ジャンプしたりするときに、しっぽの位置を変えて体勢を整えることが可能です。
細い場所を歩く場面でも、しっぽを動かしながらバランスを取る様子が見られます。しっぽが短い犬でも、体のほかの部分を使って動きを調整しています。
泳ぐときの動きを助ける
水の中ではしっぽが体の向きを調整する役割を持ち、泳ぎながら方向を変えるときなどに、舵のような働きをすることがあります。
特に長くしっかりしたしっぽを持つ犬では、動きが分かりやすい場合があります。とはいえ、泳ぐ際は四肢や体幹も大きく使っており、しっぽだけで方向を変えているわけではありません。
寒いときに体を守る
寒い日に体を丸め、しっぽを鼻先や顔の近くへ寄せて眠る犬もいます。体を丸めることで外気に触れる面積を減らし、熱が逃げにくい姿勢を取っていると考えられます。
さらに、毛量の多いしっぽで顔まわりを覆うことで、冷気から守る助けになることも。特に寒冷地を原産とする犬種では、その特徴が分かりやすいでしょう。
犬のしっぽから感情を読み取る方法

しっぽを見るときは、「振っているかどうか」だけでなく、高さや速さ、振り幅、力の入り方なども確認したいところです。また、犬種によって普段の位置は異なるため、まずは愛犬がリラックスしているときの状態を知っておくことが大切です。
自然な高さで柔らかく振っている
しっぽが普段の位置にあり、力を抜いた状態でゆったり振っているなら、比較的リラックスしているといえるでしょう。飼い主や親しい相手と穏やかに過ごしているときに見られることがあります。
お尻や体まで一緒に動かしながら大きく振っている場合は、嬉しさや親しみが表れていることもあります。ただし、その場の状況や表情も合わせて確認しましょう。
しっぽを高く上げている
普段より高い位置へ上げているときは、興奮や覚醒度が高まっている可能性があります。強い興味、自信、警戒など、理由は状況によってさまざまです。
特に体を硬くする、相手を凝視する、口を閉じたまま動かなくなるといった様子があれば、警戒していることも考えられます。「しっぽが上がっている=機嫌がいい」とは限りません。
しっぽを水平に伸ばしている
後方へ水平に伸ばし、動きを止めているときは、何かに集中している可能性があります。知らない音や気になるニオイ、遠くの犬や人などへ注意を向けている場面で見られることがあります。
その後しっぽが上がるのか下がるのか、体の力が抜けるのかなども続けて見てみましょう。変化の流れまで観察すると、そのときの状態を判断しやすくなります。
しっぽを下げている
普段より低い位置にある場合は、不安や緊張を感じている可能性があります。姿勢を低くする、耳を後ろへ倒す、顔をそらすといった仕草が重なる場合は、警戒していることもあるでしょう。
低い位置で小さく振る犬もいますが、「振っているから喜んでいる」とは限りません。しっぽ以外のボディランゲージも合わせて確認してください。
しっぽを後ろ足の間に巻き込んでいる
しっぽを足の間へ巻き込むように下げている場合は、強い不安や恐怖が関係している可能性があります。体を小さくする、震える、逃げようとする、耳を伏せるなどの変化を伴うこともあります。
この状態で「慣れさせよう」と苦手な対象へ近づけるのは避けたいところです。まずは刺激から距離を取り、落ち着ける環境へ移動させてあげましょう。
まとめ

犬のしっぽには、感情や意思を伝えるほか、体のバランスを取る、泳ぐときの動きを助ける、寒いときに体を守るといった役割があります。
また、高さや振り方、力の入り具合は、愛犬の気持ちを知るための手がかりになります。ただし、「振る=嬉しい」「下げる=怖い」と単純に決めつけることはできません。
犬種や個体によって普段のしっぽの位置も異なるため、リラックスしているときの状態を知っておくことがポイントです。耳や目、口元、姿勢なども合わせて観察することで、愛犬が今どのような状態なのかをより読み取りやすくなるでしょう。
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