ゴリラと表記する際は、カタカナ表記とするのが一般的ですが、実は漢字表記もあります。
このゴリラの漢字表記、その由来は日本のある妖怪から来たものとされるのですが・・・、その妖怪とゴリラでは正確が全く異なるのだとか!
そこでここでは、ゴリラの漢字表記やその由来、別表記について解説します。
ゴリラの漢字表記
ゴリラは、漢字表記するとどのような名前になるのでしょうか。
猛狒
ゴリラは、「猛狒」という漢字表記がされます。
猛狒の狒の字は「狒狒(ヒヒ)」から来ています。
狒狒というのは、日本で古来から伝承に登場する大型のサルのような妖怪です。
伝承では、老いたサルが狒狒に変貌するともされています。
狒狒は普段は山中に棲んでおり、人間の女性を攫うとされています。
また、計り知れない怪力を持つことでも恐れられていました。
ゴリラの風貌が、古くから伝わる狒狒を連想して当てられた漢字表記なのかもしれません。
大猩々(オオショウジョウ)
ゴリラには、「大猩々」という別表記があります。
猩々というのは、古典書物などに登場する架空の動物です。
なぜゴリラに猩々という表記が用いられるようになったのか。
それは、先にオランウータンの漢名に猩々が使われていたことから来ています。
ゴリラはオランウータンよりも体格や骨格が大きいことから、そこに大をつけて大猩々と表記するようになったのです。
ちなみに、チンパンジーは「黒猩々」となります。
中国語表記と漢字表記は同じ?
漢字の起源となっている中国では、どのようにゴリラを表記するのでしょうか。
中国語では大猩猩
中国語におけるゴリラは、日本では別名に当たる「大猩々」となっています。
日本でゴリラの漢字表記として用いられている「猛狒」は中国では通じません。
ゴリラは勘違いされやすい?
ゴリラは、その漢字表記にからしても凶暴な生き物だと思われている節があります。
しかし、実際のところは優しくて賢くい性格をしています。
実は優しい
ゴリラはとても優しい一面を持っています。
ドラミングやナックルウォーキングといった代表的なゴリラの行動は、威嚇行為だと考えられてきました。
しかし、近年の研究では争いになりそうな状況を未然に防ぐために行っていると考えられています。
これらの行動は平和的解決を望むものであり、決して争いたいがための行動ではないということになりますね
とても賢い
ゴリラはとても繊細で敏感な動物だと言われています。
とても頭が良く、そのIQは平均で70~95だと言われています。
ちなみに日本人の平均的はIQは100前後となっています。
その生態は人間に近く、シルバーバックというリーダーを中心とした集団生活です。
ストレスを感じることもあるほどの知能を持っており、賢すぎるからこそ人間と同じように精神を病むゴリラもいるのだとか。
ガラスのようなハートも相まって、ストレスからお腹を下すこともあるそうです。
動物園にいるゴリラなどの中には手話で会話したり、目で意思疎通したりできる個体もいます。
握力は動物界最強クラス
ゴリラの握力は、500kg~600kgほどと推測されています。
体重150kg~180kgを優に片手で支えられることから、それくらいの握力はあるだろうという考察です。
しかし、実際に器具などを用いて計測した訳ではないため厳密な数字はわかりません。
とはいえ、間違いなく動物界最強クラスの握力を持っているとされています。
なお、1tあるだろうという意見もあるのですが、その可能性はさすがに低いようです。
まとめ
ゴリラの漢字表記は「猛狒」です。
そして、漢名は「大猩猩」となっています。
どちらも猛獣を思わせる表記ですが、ゴリラは知性が高く穏やかな性格をした動物です。
その漢字表記は、性格などが知られる前に外見だけで判断されたものなのかもしれませんね。