自民党総裁選 JNNの取材で明らかになった国会議員票の動向でトップは小泉進次郎氏…あとを追うのは小林鷹之氏【news23】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2024-09-17 12:37

来週金曜日に迫った自民党総裁選。各候補者が能登半島地震の被災地での復興などについての言及が相次ぎました。こうした中、投票総数の半数を占める国会議員票では小泉進次郎元環境大臣がトップに立っていることがJNNの取材で分かりました。あとを追うのは小林鷹之氏。先の読めない波乱含みの展開となっています。

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自民党の青年局・女性局が主催した討論会。会場が金沢市ということもあり、総裁選候補者らからは能登半島地震の復興などについての言及が相次ぎました。

高市早苗 経済安保担当大臣
「復興庁は東日本大震災被災地の復興のために頑張っている。たくさんの復興のノウハウがある。復興庁の機能を強化して全国各地の被災地の復興にも取り組めるようにしたい」

小林鷹之 前経済安保担当大臣
「能登半島ではいまだ復興途上にある行き場のない思いを抱えた被災地の皆様の感情、復興を急ぐことは当たり前ですけども、しっかりと寄り添っていきたい」

林芳正 官房長官
「1月1日から官房長官として陣頭指揮に立たせていただいた。20年に1回しか起きないような災害が毎年起きている。強靭化でもって災害の事前防災含めて安心をつくっていく」

小泉進次郎 元環境大臣
「私が総理総裁になったら東日本大震災の経験を活かして、石川県能登半島の復興が進まないのではないか、スピードが遅いのではないか、という多くのみなさんの思いにしっかりと決着をつけて復興の加速をしていきたい」

上川陽子 外務大臣
「外務大臣として1年、バイ(二国間)会談を約150回行ってきた。1月1日の能登半島地震以来、海外からたくさんのお見舞いと支援の手をいただいている」

加藤勝信 元官房長官
「(被災地の)声や要望を具体的を実現するため、私が総理になったら直ちに補正予算を編成し、具体的な取り組みを進めていく」

石破茂 元幹事長
「マグニチュード6以上の地震の2割は日本に集中している。『防災省』は必要。国民が守られねばなりません。体育館で雑魚寝、先進国では日本だけ。改めていかねばならない」

茂木敏充 幹事長
「能登半島地震の発災から9か月以上。私も被災地に何度も入った。復旧復興はまだ道半ば。引き続き全力を挙げて被災地の復旧・復興に取り組んでいく」

河野太郎 デジタル大臣
「ドローン『レベル3.5』という新しい制度をつくって、能登でも使っていただいているが、買い物になかなか行けないんだけどという物をドローンで配送する。新しい物流をどんどん規制緩和して、どの地域に住んでいても必要なものがしっかり手に入る世の中にしていきたい」

議員票 小泉氏トップ、2番手は小林氏

来週金曜日に投開票が行われる、自民党総裁選。国会議員票と地方票、それぞれ367票で争われますが、その国会議員票の動向がJNNの取材で明らかになりました。

トップは50人以上の支持を固めている小泉氏。そのあとを小林氏が追う展開となっています。林氏、茂木氏は40人前後、石破氏と高市氏は30人以上の票を固め、河野氏がそれに続く形です。上川氏と加藤氏は推薦人20人からほとんど支持が広がっていません。

菅前総理のグループを中心に幅広く支持を集めている小泉氏。一方小林氏は解散を決めた安倍派や二階派を中心に中堅・若手議員が多く集まりました。

ただ、40人以上の議員が投票行動を明らかにしておらず、情勢が変わる可能性もあります。

9人が乱立した今回の総裁選。上位2人による決選投票にもつれこむのが確実な情勢となっています。

「決選投票」が確実に、自民党総裁選 動向は?

小川彩佳キャスター:
議員票の動向が明らかになりましたが、思いのほか票を伸ばしている候補など、どういった面々でしょうか。

▼自民党総裁選 国会議員票の動向は?(JNN調査より)

・小泉進次郎氏:50人以上
・小林鷹之氏:50人以上
・林芳正氏:40人以上
・茂木敏充氏:40人以上
・石破茂氏:30人以上
・高市早苗氏:30人以上
・河野太郎氏:30人以上
・上川陽子氏:20人以上
・加藤勝信氏:20人以上

・態度不明:40人以上

TBS報道局 岩田夏弥 政治部長:
まず注目は、小泉さんがトップというところですよね。次の総選挙の顔としての小泉さんに期待する議員が多いということが表れている形です。

ある自民党のベテランの方に聞いたんですけれども、よく「選挙の顔という理由で総裁を選んでいいのか」という批判も受けるんだけれども、やはり選挙に負けたら政策が実現できないのだから、選挙の顔を選ぶのはむしろ当たり前だというふうにも話していました。

そして小林さんは議員票をかなり増やしていますよね。保守系の中堅若手を中心に支持を広げていて、結果は当然まだわからないんですけれども、今回の総裁選をきっかけに、小林さんを次の世代の保守系議員の中心人物にしていこうという動きに今後、繋がっていく可能性もありそうです。

一方、林さんや茂木さんは、派閥はなくなったとはいえ、自身が所属していた旧岸田派や茂木派のメンバーを中心に結束を固めていて、石破さんは世論調査では上位にくるものの、議員票はまだ伸ばせていないという状況です。

小川彩佳キャスター:
態度をまだ決めかねているという方が40人以上もいらっしゃるということで、そうした方がどういった意思を示すかということにもなってきますね。
先週12日の告示から最初の週末が過ぎたわけですけれども、今後の選挙戦はどういった動きになっていくのでしょうか。

岩田夏弥 政治部長:
総裁選候補の皆さんにとって最大の今の焦点は、決選投票の上位2人にいかにして残るかということですから、今、討論会では先行しているとみられている小泉さんや石破さんに対して、いろんな方が質問をするというような形になっています。

特に小泉さんは、いくつかハッキリ言ったことがツッコミの対象になっています。

▼自民党に小泉氏包囲網?
・「できるだけ早期に解散」
・選択夫婦別姓
・解雇規制の見直し

例えば、総理になったらできるだけ早く早期に解散すると言いましたけれども、石破さんからは「世界情勢がどうなるかわからないのに、そんなすぐ解散しますなんていうことは私はしません」とやんわり批判をされていました。

選択的夫婦別姓については、自民党内に非常に根強い慎重論、反対派がいるわけですけれども、上川さんから「個人的には私も賛成なんだけれども、社会が分断してしまうのではないかという状態を残したままで決めてしまうのは国力を削ぐことに繋がりかねない」というふうに苦言を呈されたりもしているんですね。

解雇規制の見直しについても、わかりにくいという批判を受けたりするなど、15日の夜から16日にかけて、急速に自民党関係者の間で、小泉さんの勢いが落ちているという見方が少し広がっているような状況です。

小泉さんにとっても、こうした一種の包囲網をどう跳ね返せるのかということが今後のポイントになりそうです。

藤森祥平キャスター:
注目は、既に決選投票になる可能性が高いということです。

▼自民党総裁選9月27日投開票
<1回目の投票>
国会議員票:367票(50%)
地方票:367票(50%)

過半数獲得者なしの場合、上位2名で決選投票

<決戦投票>
国会議員票:367票(約89%)
都道府県連票:47票(約11%)

まず1回目の投票で過半数を獲得した人がいなければ、上位2人での決選投票になる。1回目同様に国会議員の票数は367票には変わりがないんですが、党員党友の票数が1回目は367票なのに対し、決選投票になるとそれぞれ都道府県連の票が1つになるので47票になる。これが大きく影響するのではないかというところです。

小川彩佳キャスター:
真山さんはこの総裁選をどうご覧になっていますか。

小説家 真山仁さん:
次の総裁は日本の未来を背負うんですよね。ただ、未来に対する情熱は、申し訳ないが誰にも感じられない。

ぜひメディアに期待したいのは、自民党員は一体その次の未来の自民党をどう思っているのかということですよね。このままいくと、空気を読んで何となく自分は勝ち馬に乗りたいとなってしまう。そうではなく、多くの地域の人が、私達の自民党はこうじゃなきゃ駄目なんだって。選挙に勝つためと言われていますが、本当に党員はそれでいいのかなというのがすごく気になるんですよね。

小川彩佳キャスター:
党員の皆さんはどういった思いで1票を投じていくのかということになりますし、27日まで先は長い中で、今後の候補者の皆さんの一挙手一投足を党員の皆さんが見ているということになりますね。

==========
<プロフィール>
真山仁 さん
小説家 「ハゲタカ」「ロッキード」など
最新著書に「疑う力」

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