「すごく怖かった」“窓ガラス割り侵入”の犯人と鉢合わせの恐怖 SNSで「闇バイト募集」若者たちはどう見抜く？【news23】
闇バイトを実行犯とした一連の事件は、関東から遠く離れた山口県や北海道でも発生し、全国に拡大しています。自宅の窓ガラスが割られ、犯人が侵入した家の中にいた男性が当時の恐怖を語りました。
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あわや犯人と鉢合わせ 「棒で床を叩き…」家主語る恐怖
被害に遭った男性
「（窓を）割られて入られたんですよ。すごく怖かった。多分震えていたと思います」
闇バイトに狙われたのは、千葉県鎌ケ谷市の一軒家。14日の未明に起きた当時の恐怖を、被害に遭った男性が語りました。
被害に遭った男性
「夜中の2時だったので、みんな（2階で）寝ていました。たまたまうちの女房が起きていたので、物音に気づいて下におりてきたら犯人の気配があって」
家族7人が暮らす自宅の窓が突然割られ、そこから犯人が家の中に侵入したとみられています。
事件直後の写真には、室内の至る所に血痕が。犯人がガラスでけがをしたのでしょうか。
男性は怯えながらも1階に降り…
被害に遭った男性
「『誰かいるのか』『誰だ』と声出して、一応棒を持っていたので、棒で床とか叩きながら」
――犯人はどういう反応？
「『見つかった』と言って、たぶん仲間がいたんだと思う。若い男の人だったと思います」
結局、男らは何も盗まずに逃走しました。しかし、事件の日の夕方、東京都に住む20代の男が現場近くの交番に自首し、住居侵入の疑いで逮捕されました。
男は「闇バイトに応募し、盗み目的で入った」という趣旨の話をしているといいます。
闇バイトによる事件 山口では14歳の中学生が逮捕
関東で相次ぐ闇バイトなどによる一連の事件は、全国にも広がりを見せています。
山口県光市では20日、住宅に強盗に入る目的で工具などを準備した疑いで、少年3人が逮捕されました。ひとりは14歳の中学生でした。3人は闇バイトに応募し、連絡は通信アプリを使っていたとみられます。
また、札幌市で5日に起きた強盗傷害事件で逮捕された鈴木陸容疑者（25）は…
鈴木陸容疑者
「SNSで『即日即金』『高額案件』などと検索した」
実際、Xで「高額バイト」と検索してみると…
記者
「『高額バイト』をうたう投稿、たくさんあります。『即日即金』『単発バイト』などと書かれています。1分前の投稿には『1日最低5万～15万以上！』と書かれています」
SNSで「闇バイト募集」怪しい？怪しくない？
一方、「東京都特殊詐欺加害防止特設サイト」に掲載されている「闇バイト募集」の文言。「段ボールを運ぶだけ」「最低1件5万円から」などと書かれた求人情報を、若者はどう見るのでしょうか？
大学生（10代）
「闇バイトですよね」
「『簡単に』とか普通ない」
「甘い世界じゃないです」
学生（10代）
「一見いい感じ？興味湧くけど、怪しいからちょっと警戒するかも」
学生（10代）
「インスタの広告とかで流れてきますね」
「怪しいですね。あからさますぎる」
すぐに怪しいと感じる人が多い一方で、「DM＝ダイレクトメッセージにてご連絡ください」という文言について…
専門学生（10代）
「DMっていう手軽さが。DMって、みんなインスタやってるから絶対使うんですよ。本当にお金ない、お金欲しいとかだったら（DMを）送っちゃうかもしれない。とりあえず話聞くだけならいいかな―みたいな」
社会人3年目（22）
「高校生くらいなら稼ぎたいなって思ってるんで。あんまり社会に出ていないからこそSNSばかり見て、こういうのがあったら『いいな』って思っちゃいそうですけど」
石破総理は22日、「SNS上の広告、そういうものに乗らないでください。乗ってはなりませんというような広報の体制をさらに強化をしていきたい」と話し、犯罪に加担しそうになった人が警察に相談できる体制などを拡充していく考えを示しました。
闇バイトによる事件 「5秒考える」「強盗は重い罪だと伝えるべき」
小川彩佳キャスター：
相次ぐ強盗事件ですが、現時点で共通するのは10代、20代といった若い世代がSNSなどを通じて、ある種気軽に足を踏み込んでしまうという実態です。
小説家 真山仁さん：
ほとんどがスマホだと思いますが、若い人を見ているとたくさんの画面をものすごい勢いで見ています。読んでいるのではなく、見ているのだと思います。
ずっと条件反射でチェックしてバイトを探していると、お金に飛びついてしまう。本来は考える時間が必要なので、「やめましょう」ではなく、「5秒考えよう」というキャンペーンをやってみると良いと思います。そして、強盗は重い罪だということをちゃんと伝えるべきですね。
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＜プロフィール＞
真山仁さん
小説家 「ハゲタカ」「ロッキード」など
最新著書に「疑う力」
