6月から病院の「キャンセル料」導入へ 背景に深刻な“損害”が…初診・入院費も一斉値上げ 【Nスタ解説】
2026年の夏も猛暑が予想されるなか、夏の電気・ガス料金を補助するため、政府は今年度の予備費から5135億円支出することを閣議決定しました。
この夏、変わる制度もあります。
【写真を見る】外来・入院それぞれいくら増額?6月から患者負担も…
電気ガス料金の負担軽減 ガソリン補助含め15兆円の財政負担に
40度を超える「酷暑」も予想される2026年の夏。
政府は気温が高くなり、エアコンなどを使う機会が増える7~9月使用分の電気・ガス料金について、5000円程度の負担を軽減します。
片山さつき 財務大臣
「7月から9月の電気・ガス料金について、昨年夏の料金水準を下回るような支援を行うべく、財源として令和8年度の予備費5135億円の使用を決定いたしました」
ただ、予備費は本来、自然災害など不測の事態に備えた緊急的な予算であることから、財務省幹部からは「暑くなる夏や寒くなる冬に光熱費が上がるのは当たり前。予備費で手当てするのはおかしい」といった声もあがっています。
この数年、夏と冬の風物詩のようになっている「電気・ガスの補助金」。
ガソリンへの補助も合わせると、これまで15兆円近い財政負担となっていて、「いつやめるのか?」など、出口戦略が大きな課題となっています。
6月から医療機関のキャンセル料が請求可能に
都内にある歯科医院「川中歯科医院」で26日、“あるお知らせ”が壁に貼り出されました。
「2026年6月1日よりキャンセル料を導入いたします」
▼当日キャンセルは2200円
▼無断キャンセルは3300円
※キャンセルを繰り返す場合
「病院のキャンセル料」は、これまで明確なルールが無くあいまいでしたが、厚労省は6月からは一定のルールのもとで請求することができると明文化しました。
患者
「結構キャンセル料高いなって思いました。これだけ取られると思ったら、何としても行かなきゃなと」
キャンセル料を請求する理由。それは…
川中歯科医院 川中雄太 院長
「大体1日に2~3人、当日キャンセルがあります」
治療は1人につき30分~1時間ほどかかることが多く、予約キャンセルによって、人件費や材料費に損失が出るといいます。
治療に使う器具を保管する滅菌バッグ。予約した患者が診察に来ないと…
川中歯科医院 川中雄太 院長
「開けた状態で待っていてキャンセルされると無駄になります」
「患者の“キャンセルしない”意識が少しでも上がれば。(キャンセル料)制度は結構賛成です」
キャンセル料を導入するかどうか。また、金額設定をいくらにするかは、それぞれの医療機関に委ねられるといいます。
キャンセル料導入だけでなく「患者負担」も増額
井上貴博キャスター:
これまでキャンセルを防ぐ手立てがなく、医療機関側の損害が大きかったのでこの制度は大きな一歩となりそうです。
医療機関は、予約に合わせ医師などを配置しますが、キャンセルになると診療報酬を受け取ることができません。
いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道院長によると、「ワクチン接種でキャンセルが発生した場合、保存期間内に使いきれず、最大2~3万円の損害も。これまで回収するすべが無かった」と言います。
出水麻衣キャスター:
様々な病院が今、財政的に厳しい状況にあるという情報があります。
こういった制度で、少しでもコストが軽減されればよいとは思います。
具合などが悪くなってどうしても行けなくなってしまった場合などは、個別事情を考慮してもらえたらよいとも思います。
井上キャスター:
6月から患者負担も変わります。
以下は窓口負担3割の場合です。
【外来】
▼初診料:57円増加
▼再診料:21円増加
【入院】
▼入院基本料:558円増加
▼食事代(一般所得者の場合):40円増加
こういった変化も、逐一確認が必要になりそうです。