がん予防法の最新版公表 がんリスクを減らすには…科学的根拠に基づく「がん予防法5+1」とは【Nスタ解説】
日本人の2人に1人がかかると言われている「がん」。
国立がん研究センターを中心とする研究班が、がん予防法の最新版を公表。がんのリスクとなる要因として挙げられたのは、たばこや食生活、体重など6つの項目でした。
「がん予防法」の最新版が公表 お酒は節酒ではなく…
日本人の2人に1人がかかると言われている「がん」。そのイメージを聞いてみると…
60代
「なったら怖いという感じ」
60代
「日本の医療は最先端ですし、(がんになっても)治るのではと希望はもっているが、その反面、がん=死という(イメージは)消せないですね。食事に気をつけています、がんにならないように」
がんを予防するため運動したり、食生活に気を配る人も多くいました。
そんな中6月3日、国立がん研究センターを中心とする研究班が「がん予防法の最新版」を公表。
がんのリスクとなる要因として挙げられたのは、たばこや食生活、体重など6つの項目です。
「お酒」について、今までは飲む量を適度に減らす「節酒」が推奨されてきましたが、今回からは「飲酒をひかえる」つまり、「飲まないことがベストと考えられる」としています。
街の人からは…
70代
「ちょっと残念だな、みたいなところはあります。少しぐらいはと思うけど」
国立がん研究センター 和田恵子氏
「(飲酒の)社会的な必要性について否定するわけではないが、あくまでがんのリスクにおいて、飲酒量が増えれば増えるほどリスクが上がっていく関係がみられている」
食生活では野菜・果物をとることなども推奨しています。
国立がん研究センター 和田恵子氏
「几帳面な人からみると、雑なアナウンスだと思うかもしれないけど、大枠の中でできることができればいいと思うので、気楽に始めてみてはどうですかという推奨です」
日本人の2人に1人が「がん」になる
山内あゆキャスター:
データやエビデンスに基づいて、がんを予防していこうということです。
【日本人 がんになる確率】※2023年・2024年がん統計
男性:約61%
女性:約50%
▼2人に1人が「がん」になる
▼4~6人に1人が「がんで死亡」
生活習慣で予防する「がん予防法5+1」とは?
山内キャスター:
がんの要因は主に2つあります。
遺伝的や環境など「変えることができないもの」と、たばこ、飲酒、運動不足などの生活習慣で「変えられるもの」があります。
国立がん研究センターの和田恵子さんは「がんになるリスクを減らすために、がんと関わる生活習慣を知ることが重要」と話しています。
生活習慣を分かりやすくまとめたものが、「科学的根拠に基づく がん予防法5+1」です。
「たばこ」「お酒」「食生活」「身体活動」「体重」に「感染」を加えた6つの予防法です。
【科学的根拠に基づく がん予防法5+1】
※国立がん研究センターを中心とした研究班によると
▼たばこ
・吸わないのがベスト
・他人のたばこの煙を避ける
▼お酒
・飲酒をひかえる
▼食生活
・減塩する
・野菜と果物不足にならないようにする
・熱い飲み物や食べ物は冷ましてからとる
▼身体活動
・日常生活を活動的に過ごす
▼体重
・適切な範囲内にする(BMIは21~25)
※BMI=体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)
▼感染
・感染の検査や予防接種を受ける
(肝炎ウイルス・ヘリコバクター・ピロリ・ヒトパピローマウイルス(HPV)など)
食生活に関して「熱い飲み物や食べ物は冷ましてからとる」とありますが、根拠があります。
熱い飲み物や食べ物は、食道の粘膜を傷つけるので「食道がん」のリスクが高まるそうです。
そのため、国立がん研究センターの和田さんは、「やけどするほどの熱々は要注意!フーフーするなどして数分待つことを推奨」としています。
感染に関しては、感染の検査や予防接種を受けたりすることができます。こういった知識があれば、早期の検査や適切な治療を受けるきっかけにもなるため、まず知っておくことはとても重要です。
実践数で異なる?がんのリスク約4割低下の効果も…
山内キャスター:
「がん予防法5+1」は、どのぐらいどうすると効果が出てくるのか。期待できる数値が発表されています。
例えば、6個の予防法を全くしない~1つ実践した場合を100%とすると、2つ以上実践するとリスクは約15%低下。5つすべて何らかの対策をすると、約4割低下することが分かっています。
【予防法 期待できる効果は?】
※国立がん研究センターを中心とした研究班によると
がんになるリスク
▼0~1つ(実践した生活習慣の数)
男性:100%、女性:100%
▼2つ
男性:86%、女性:86%
▼3つ
男性:72%、女性:73%
▼4つ
男性:61%、女性:68%
▼5つ
男性:57%、女性:63%
予防法を完璧ではなくても、「たばこの本数を減らす」「お酒を少しひかえる」など、少しのことでもリスク低減の効果が十分にあるそうです。
何歳で何をチェックすればいい?定期的な「検診」も
山内キャスター:
日常生活での予防も大事ですが、定期的な検診も大切です。何歳から何を検診すればいいのか悩む人もいると思います。
厚労省のHPに、国が推奨する検診の「年代」や「頻度」などが書かれています。
【国推奨のがん検診】※厚労省HPより
▼子宮頸がん検診
子宮頸部の細胞診など
20歳以上、2年に1回
▼胃がん検診(どちらか)
内視鏡:50歳以上、2年に1回
胃部X線検査:40歳以上、1年に1回
▼大腸がん検診
便潜血検査(検便)など
40歳以上、1年に1回
▼肺がん検診
胸部X線検査など
40歳以上、1年に1回
▼乳がん検診
マンモグラフィなど
40歳以上、2年に1回
自治体からお知らせも届いたりするので、そちらをチェックしてみるのもいいかもしれません。
日比麻音子キャスター:
普段の生活に無理や我慢をし過ぎることなく、正しい情報を知っておけば、事前にできること、備えることがあるかもしれません。