「何を感じれば良かった?」シリア内戦の実話映画に悩み、対話を深める生徒たち 善悪では割り切れない実状も 都立高校で難民について考える特別授業【世界難民の日】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-06-20 18:47

きょう、6月20日は「世界難民の日」です。紛争地から遠く離れた日本では、難民問題を身近に感じる機会は多くありません。都内の高校で映画を観て難民について考える「特別授業」が行われました。

【動画】「何を感じれば良かった?」シリア内戦の実話映画に悩み、対話を深める生徒たち 善悪では割り切れない実状も 都立高校で難民について考える特別授業【世界難民の日】

「トルコとの国境に近いところです、激戦地のひとつです」

都立高校で行われたのは、難民についての「特別授業」。取り上げられたのは、2011年に始まったシリア内戦。当時のアサド政権と反体制派による衝突は10年以上に及び、1000万人以上がいまも国内外での避難生活を余儀なくされています。

ここで起きた実話をもとに制作されたのが、映画『アイ・ワズ・ア・ストレンジャー』。戦禍を生きる人々の選択と葛藤を、医師や兵士など、異なる5人の視点から描いた作品です。

この日は、映画の上映会が行われました。遠く離れた国で起きた現実の重さを目の当たりにした生徒たち。上映後には自然と会話が生まれます。

「子どもたちとか大人が並べられて、銃で殺されるところから(兵士が)もう戸惑い始めてたから」
「何を感じれば良かった?もはやわかんない」

映画を観て感じたことを悩みながらも書き留めていきます。

「特別授業」2日目。生徒たちが疑問点を持ち寄り、意見を交わします。主人公の一人、病弱な息子とアメリカへ渡るため難民を利用して荒稼ぎする密航業者。善悪では割り切れない実状に、生徒たちは…

「あの環境の中だと、息子との理想の生活のためには仕方ないことで、そういう手段を取らざるを得なかった、いわば彼も紛争の被害者の1人として考えて」
「やっぱみんな被害者だと思うから」

議論の中心となったのは、「映画のタイトル」です。ストレンジャーとは誰なのか。なぜ、過去を示す『ワズ』が使われているのか…

「同じ映画を観て戦争っていうのを共有してる時点で、もう当事者になった。戦争にとって見知らぬ人じゃなくなった」

授業を終え、世界を広げた生徒たちは、「見知らぬ誰かを想う力」を培ったようです。

高校1年生 村中康太さん
「何百人何千人の難民がいるという認識だったんですけど、1人の難民が沢山いるっていう意識に変わりました」

高校3年生 松本彩花さん
「世界に必要なのは、武力じゃなくて対話だよっていうのを映画を観て改めて認識しましたし、ずっと訴えて考え続けていきたいなって思いました」

作品を手がけた監督は、こうした若い世代を「物事を変える可能性を持つ最大の希望」だと語ります。

『アイ・ワズ・ア・ストレンジャー』 ブラント・アンダーセン監督
「心の奥底で何かを感じ、それが行動へと繋がることを願います。若者たちに声を上げ、助け、行動を起こしてほしいのです」

難民をめぐり生まれた問いは、彼らが教室を出たあとも続いていきます。

記事全文を読む
  1. アメリカ・トランプ大統領「一緒に写真撮るよう懇願された」イタリア・メローニ首相「全くの作り話だ」外相の訪米中止で外交問題に発展も
  2. 【速報】倒木が走行中の電車に接触 一時運転見合わせの湘南新宿ラインが午後7時05分に運転再開 JR東日本
  3. アジア大会代表・17歳の後藤大樹が大会新記録で2連覇 ! 400mHインターハイ予選で50秒12
  4. 「極めて憂慮すべき事態」イギリス南部で旅客列車同士が衝突 1人死亡・89人けが 警察は重大事故として詳しい原因を調査
  5. 【速報】天皇皇后両陛下 ベルギーに到着 皇太子エリザベート王女が笑顔で出迎え 戦闘機F16が並走飛行のエスコートも
  6. アメリカ・イラン「60日間の交渉」開始も…交渉に暗雲 初回の協議は延期に…イスラエル・ヒズボラが“停戦合意”で今後の協議の行方は?【news23】
  7. ハイキング中に発見した奇妙な水流。水中を覗いてみると・・、地球の神秘を垣間見た!!【海外・動画】
  8. 東京・新宿区でキャバクラの勧誘を行った疑い 風俗スカウトグループ「ナチュラル」のメンバーか 20代の男2人逮捕 警視庁
  9. 女子バスケ藤本愛瑚が新天地・韓国に出発「一度大きく環境を変えたいなと」父は元プロ野球選手、母は元バレーボール日本代表
  10. ふと窓を見たら、愛猫が『とんでもない状況』に……可愛すぎる『SOSの光景』に3万いいね「凄いところにいるw」「ぺちゃんこw」と反響
  1. 大谷翔平 第2子誕生「無事に生まれてきてくれてありがとう」自身のSNSで報告「この素晴らしい日をともに過ごせることを心から喜んでいる」
  2. 大谷翔平欠場にロバーツ監督「いつ生まれてもおかしくない状況だった」先発・佐々木は「素晴らしい投球だった」と絶賛
  3. 授業中の女性教諭が焦げ臭さを感じるも火災に気づかず一度教室へ 「音楽準備室の角が激しく燃えていた」最初に消火にあたった男性教諭が証言 東京・北区の小学校火災
  4. 【速報】倒木が走行中の電車に接触 湘南新宿ラインが一部区間で運転見合わせ 再開見込みは午後6時50分ごろ JR東日本
  5. 【 熊切あさ美 】崖っぷちからどん底へ エッセイ出版で涙 乗り越えられたのは〝継続〟「運動」で〝運〟を〝動かし〟モテ期も到来中
  6. 米特使がスイスへ出発 アラグチ外相も20日に訪問予定 停戦合意後にイスラエルによる攻撃があったとレバノン国営通信が報道 イラン側が協議に応じるかが焦点に
  7. 佐々木朗希、4勝目逃すも「精度を高めていく」W杯日本代表戦見るために「由伸さんに頑張ってもらいます(笑)」
  8. 週末の東海道新幹線3時間運転見合わせ…約14万人に影響 浜松駅で線路に立ち入った人と接触し先端が破損【news23】
  9. 人気アニメ「鬼滅の刃」の声優・下野紘さんによる“防犯音声メッセージ”の公開イベント 警視庁池袋署管内の駅や商店街などで放送
  10. 検察官が力説「泥臭いが、その分やりがいがある」最高検・法務省が大学生向け説明会を開催 司法試験の受験者数低迷を受け検察官の仕事紹介
  11. 猫が快適だと感じる『最高のトイレ』の条件4つ 環境を整えるべき理由や改善のコツ
  12. 【速報】天皇皇后両陛下がオランダを出発しベルギーへ 両陛下そろっての複数国訪問は24年ぶり