食料品の消費税「8→1%」減税法案が審議入り…外食10%維持で再浮上「Go To EAT」も どうなる現金給付の対象【Nスタ解説】
発足から10月21日で1年を迎える高市内閣。
実現を目指しているのが、日本の歴史上初めてとなる「消費税の減税」。
20日、衆院本会議で審議入りしましたが、野党の反発に対し、総理は支援として「最善の方法」と強調しました。
消費税減税法案が審議入り 消費税を1%へ、中低所得者には現金給付
井上貴博キャスター:
20日、飲食料品の消費税減税法案が審議入りしました。
2027年4月から2年間、飲食料品の消費税を8%から1%へ引き下げ、また中低所得者に対し現金給付を行う法案です。
TBS報道局経済部 蓮井啓介 記者:
現金給付の対象について、高市総理は20日の衆院本会議で「年収100万~350万円の層が2000万人程度」と話しました。6000億円規模の給付となり、給付額は平均3万円程度で、年収に応じて支援額は異なります。
今までは、年収が上がればそれに応じて手取りも増えるような設計にする方針が明らかになっていましたが、20日は具体的な対象と額が高市総理から示されました。
出水麻衣キャスター:
給付の対象となる範囲が狭いという印象を受けました。
TBS報道局経済部 蓮井記者:
中低所得者が対象となるわけですが、意外と対象が狭いと感じる方も多いかと思います。
諸外国と比較したデータの分析により、日本では100万~350万円の年収層において保険料や税負担が特に重いという結果に基づき、今回の決定がなされています。
しかし、対象となる年収層の幅の増減は、今後の野党の賛成をどれくらい取り付けられるのかによって変化してくると思われます。
井上キャスター:
対象が広がれば、1人当たりの給付額は減るので、そのバランスをどのように見出すのかは今後のポイントとなってくるかもしれません。
外食は消費税10%を維持 “外食離れ”の対策に「Go To Eat」も
井上キャスター:
飲食料品は1%に減税されますが、外食に関しては10%が維持されます。そこで問題となるのが、“外食離れ”への対策です。
外食産業への支援に関し、高市総理は16日の衆院予算委員会で「プレミアム商品券やGo To Eatも含めということを答弁した」と発言しました。
「Go To Eat」とは、コロナ禍だった2020年10月から行われた飲食店の集客のための“需要喚起策”です。
▼グルメサイトなどで予約をすると、1人あたりランチは500円分、ディナーは1000円分のポイントが付与されました(1回で最大10人分まで)。
▼紙や電子クーポンの食事券も発行され、1万円の購入で1万2500円分の食事ができる取り組みも行われました(1回の購入2万円分まで)。
ポイント付与に関しては、例えばディナーの場合、3人で3000円以下で食事を済ませると、3人で3000円分のクーポンが貰えるので、実質食事代をすべてポイントで賄うことができます。
そのため、ポイントを“無限ループ”でき、“無限○○”や“錬金術”といった言葉が話題になりました。(のちにポイント以上の飲食が必要とルール変更/強制力はなし)
このキャンペーンには、どのような効果があったのでしょうか。
農林水産省によると、全体で約3100億円の予算が投じられ、全国の飲食店の半数以上にあたる約30万店が参加しました。(2022年3月1日時点)
実施後はポイント付与の利用者が急増し、キャンペーンは急遽前倒しで終了する事態となりました。予算枠の上限に達したことで、予定よりも早く締め切られたということです。
慶應義塾大学経済学部の土居丈朗教授は、「大手飲食店と比べ、小規模店舗は宣伝力や事務力が劣り、恩恵が行き届かなかった」と分析しています。
確かに「Go To Eat」は「お得になるのであれば普段より高価格帯の飲食店を利用しよう」と、単価の高い飲食店に恩恵が集中し、中小・零細の飲食店は非常に厳しい状況に置かれたという側面もありました。
過去には大幅な事業委託費が課題に “ピンポイントの支援”を想定か
井上キャスター:
「Go To Eat」キャンペーンの予算の内訳は以下のとおりです。
【予算約3100億円の内訳】※農水省より
・食事券:約1800億円
・ポイント:約700億円
・事務委託費:約600億円
「事務委託費」をもっと効率化できないかと、コロナ禍の際には問題視されました。
この課題に対し、財務省幹部は「影響が見込まれるのは、テイクアウト需要と競合するような飲食店。一律ではなく、ピンポイントの支援を考えている」と話しています。
ハードル元日本記録保持者 寺田明日香さん:
消費者としてはポイント給付などは嬉しいですが、コロナ禍のことを振り返ると「どこにしわ寄せが来るのだろうか」「高所得者が得をするのではないか」という思いもあります。
そして、「一過性のものになるのではないか」という懸念もあるので、どのように進めていくのかという具体策を示していただけると、安心できると思います。
TBS報道局経済部 蓮井記者:
政府としても、かつての「Go To Eat」のように全ての飲食店を一律に支援するような形は考えておらず、支援の範囲を限定する姿勢を示しています。
具体的には、 テイクアウトと競合する比較的小規模な外食事業者に、テイクアウト対応をはじめとした、今後に繋がるような支援を行う方針です。
取材をしていると、コロナ禍のような大規模な支援にはならないと思われます。
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<プロフィール>
蓮井啓介
TBS報道局経済部 財務省担当
“責任ある積極財政”・消費税減税を取材
寺田明日香
陸上100mハードル 元日本記録保持者
元五輪代表 “ママアスリート”の先駆者