「ちまき」といえばお餅?それともおこわ?西日本では端午の節句で食べられるちまきと東日本のちまきは別物??

2023-04-25 20:30

みなさんは「ちまき」と聞いて、どのような食べ物を想像しますか?
実はこのちまき、地域によってお餅だという人とおこわだという人に分かれる事があるんです。

そこでここでは、地域によっては端午の節句で食されるという地域様である「ちまき」について解説します。

西ではお餅で、東はおこわ?

「ちまき」は、もち米やうるち米、米粉などで作ったお餅、もしくはお米を三角形にして笹の葉で包み、い草などで縛った食べ物です。
蒸したり茹でたりして食べられるものですが、茅の葉で包んでいたことから「茅巻き(ちまき)」と呼ばれるようになったとされています。

そんなちまきは、西日本と東日本で趣が異なる食べ物だったりします。

愛知県以西はお餅

愛知県以西だと、ちまきはお餅とされることがおおいです。
それも白くて甘いお団子に近いお餅が入っているものが多いことから、お菓子に近い感覚の食べ物といえます。

長野県・静岡県以東はおこわ

長野県・静岡県以東のちまきは、おこわとなっています。
いわゆる"中華ちまき"と呼ばれるもので、もち米と具材を一緒に蒸したものが多いです。

こちらは、おこわを使ったおにぎりに近い食べ物といえます。

ちまきの起源は中国

ちまきは日本でうまれた料理ではなく、中国から原型となる料理が伝来したものだといわれています。

奈良時代の日本に伝来

端午の節句にちまきを食べるのは、もともと中国で供物を捧げていた行事に由来します。

古代中国・戦国春秋時代の楚国に屈原という著名な人物が国を憂いながら身を投げて亡くなりました。
その死を民衆も悲しんだといい、その命日とされる5月5日に米を竹筒に入れたものを供物として川に流されるようになったとされます。
これが時代を経て葉に包むようになったのが、ちまきの原型とも云われています。

この風習が、奈良時代に端午の節句の風習のひとつとして日本に伝来したことから、西日本では現在でも端午の節句にちまきを食べるという風習が定着したとされています。

伝来した当初のちまきは、もち米を葉で包んだものを灰汁で煮込むことで防腐性を高めた保存食でした。
そして葉の中身が変化していき、その中身がいつしか甘い団子に変わったのだとか。

鹿児島は灰汁巻

鹿児島県を始めとした九州の一部地域では、「ちまき」は白い団子でもおこわでもなく、茶色くて甘い「灰汁巻」というものが主流となっています。

灰汁に漬け込んだもち米を竹の皮などで包み、さらに灰汁で炊いたこの灰汁巻。
伝来してきた当初のちまきの製法に近いことから、ちまきの中身があまり変化することなく伝えられてきたものなのかもしれません。
また、文禄・慶長の役の際、島津家が保存食として考案した食べ物ともされています。

砂糖醤油や黒砂糖、きなこと一緒に食べるものなので、全国的に知られているちまきとはまた別の食べ物と言えます。

東日本と西日本で差がある風習や食べ物

ちまき意外にも、東日本と西日本とで差異がある風習や食べ物が多々あります。
そのうちのいくつかをピックアップしてご紹介します。

恵方巻

恵方巻は、節分の日に恵方(その年の福徳を司る神がいる方角)を向いて無言で巻き寿司を食べるという風習です。
その起源としては諸説ありますが、いずれにせよ大阪や京都など近畿地方が発祥とされています。

平成以前には、東日本ではほとんど知られていない文化でした。
これを小僧寿しチェーンが全国展開、さらにセブン-イレブンが「恵方巻」を売り出したことで、一気に全国的に知られる風習となりました。

ちくわぶの存在

小麦粉をこねたものを茹でて食べるちくわぶ。
東日本ではおでんの定番の具のひとつです。

しかし、西日本ではまず食べられることはなく知名度の低い食べ物となっています。

歌舞伎揚げ?ぼんち揚げ?

醤油味の揚げた煎餅。
東日本では「歌舞伎揚げ」と答える人が多く、西日本では「ぼんち揚げ」と答える人が多意図されています。

これは、それぞれの製造元の違いによるものです。
東京都武蔵村山市に本社を構える製菓会社の株式会社天乃屋が「歌舞伎揚げ」、大阪府大阪市淀川区に本社があるぼんち株式会社が「ぼんち揚げ」とそれぞれの名前で売り出しました。
偶然にも、どちらも販売開始が1960年だったことから、それぞれの拠点の周りから浸透していき、東日本と西日本で違う名前が浸透していきました。

まとめ

西日本ではお餅となる「ちまき」ですが、東日本ではおこわの一種とされます。
そもそも日本発祥の食べ物ではなく、中国で生まれた食べ物なのだとか。

端午の節句に食べるものとして西日本では定着しましたが、東日本では定着しませんでした。
東日本では、端午の節句の食べ物といえば柏餅のほうが一般的となっていますよね。

  1. 冠動脈と僧帽弁の病気は隣り合わせ…「虚血性心筋症」と「僧帽弁閉鎖不全症」~『ブラックペアン』監修ドクターが解説 vol.29~
  2. 【読めたらスゴイ!】「棗椰子」とは一体何のこと!?健康に良い果実がなる木の一種ですが・・・この漢字を読めますか?
  3. 犬の行動をカメラで覗いてみた結果…まさかの『嘘みたいな二度見』が面白すぎると209万表示「犬って二度見するんだw」「綺麗すぎる」と爆笑
  4. 怖くない幽霊屋敷で幽霊と撮影体験!?“無常と不変”の世界を味わうアート展『やがて、みんな幽霊展 』
  5. 赤ちゃん犬が『お座り』に挑戦した結果…可愛すぎる『一生懸命考える姿』が25万再生「習得早すぎるw」「頑張る姿がいじらしい」と悶絶
  6. 「牛のげっぷ」抑制で温室効果ガス削減目指す<シリーズSDGsの実践者たち>【調査情報デジタル】
  7. 『くっさー...』猫が初めてガムの匂いを嗅いだら…予想外の『仕草』が687万再生「可愛すぎるww」「人間みたいw」と大反響
  8. 「夏はうつ状態になるリスクが潜んでいる」食欲低下に不眠…一見似ている「夏バテ」と「夏うつ」を見分ける方法
  9. 【三ツ矢雄二】独占②:「コン・バトラーV」での声優デビュー~「タッチ」収録秘話 浅倉南役・日髙のり子さんとのエピソードを語る
  10. やんのかステップをしていた子猫がコテン!床に寝転がる姿に「やばっ天使がいる」「コテンの後の顔もかわいい」
  1. 髙橋健太郎「僕はもう終わったんだ」東京五輪落選で引退決意も妻の助言で奮起 パリでのメダル獲得は“使命”
  2. 生徒会費584万円着服 高校女性教諭(40)を懲戒免職処分に… 教諭は「カードの支払いに使った」
  3. 犬の行動をカメラで覗いてみた結果…まさかの『嘘みたいな二度見』が面白すぎると209万表示「犬って二度見するんだw」「綺麗すぎる」と爆笑
  4. 【読めたらスゴイ!】「棗椰子」とは一体何のこと!?健康に良い果実がなる木の一種ですが・・・この漢字を読めますか?
  5. 「牛のげっぷ」抑制で温室効果ガス削減目指す<シリーズSDGsの実践者たち>【調査情報デジタル】
  6. 競走馬のエサ代で月169万円…「特養」で相次ぐ不正流用 「内部をYESマンで固めて…」“監査の甘さ”突く悪質手口【報道特集】
  7. 怖くない幽霊屋敷で幽霊と撮影体験!?“無常と不変”の世界を味わうアート展『やがて、みんな幽霊展 』
  8. 「夏はうつ状態になるリスクが潜んでいる」食欲低下に不眠…一見似ている「夏バテ」と「夏うつ」を見分ける方法
  9. 冠動脈と僧帽弁の病気は隣り合わせ…「虚血性心筋症」と「僧帽弁閉鎖不全症」~『ブラックペアン』監修ドクターが解説 vol.29~
  10. 英・新型コロナ調査委「政府の対策上の欠陥が多くの死を招いた」
  11. 英新政権 ネタニヤフ氏への逮捕状に反対せず 前政権から方針転換 UNRWAへの資金拠出も再開
  12. 聖火は気球でパリの夜空へ 雨天も幻想的演出の開会式 セリーヌ・ディオン“愛の讃歌”でフィナーレ、旗手の半井「本当に楽しかった」
×