一息で文章を完成させることを「一気呵成(いっきかせい)」と言います。
また、途中で休憩せずに仕上げることの例えでもあります。
これらは大急ぎで仕事を成し遂げることも意味する四字熟語です。
今回はそれら「一気呵成」という四字熟語について解説します。
ここでは特にその意味はもちろん成り立ちや類義語も説明します。
「一気呵成」とは
まずは「一気呵成」の意味について見ていきましょう。
「一気呵成」の意味
「一気呵成」とは一息で文章を完成させることを言います。
また、途中で休憩せず一気に仕上げることも意味します。
これらは大急ぎで物事を成し遂げることを意味することもあるなど、幅広い意味を持つ四字熟語です。
「一気呵成」の用い方・例文
「一気呵成」は物事を一息で完成させる際に使用します。
中でもその多くは文章を一気に仕上げる際に使用されます。
ただし、突貫工事的な進め方に対して使用されることもあるので、その点に関しては注意が必要です。
昨今はむしろ文筆などに関係なく突貫工事という意味が強いです。
そのため、ポジティブな意味もあればネガティブな意味もある四字熟語と言えるでしょう。
「一気呵成」の由来
では「一気呵成」はどこから来た言葉なのでしょうか?
ここからは「一気呵成」の成り立ちを見ていきましょう。
「一気」があわらすもの
通常「一気」は一呼吸することを意味します。
ただ「一気呵成」では中断せずに仕上げることを意味します。
要は「一息に何かをする」ことを言った言葉となるわけです。
「呵成」があらわすもの
「呵成」は息を吹きかけるだけで完成することを意味します。
「呵」は息を吹きかけることを指します。
「成」は完成すること表すのが特徴です。
それらを組み合わせた熟語が「呵成」となります。
これらは「一気呵成」において休むことなく大急ぎで成し遂げるという意味を持ちます。
出典とされるのは明代の歴史学者「胡應麟」がまとめた「詩藪」の一節
「一気呵成」の語源や由来となった故事や古典文献などは発見されていません。
しかし、歴史学者の胡應麟がまとめた「詩藪」に「一気呵成」と同じ表現がいくつか散見されるそうです。
特にこれらは「凍った筆を息で温めて一気に文章を作る」という背景から生まれた言葉とされています。
そのため、古代中国の出典から来た言葉として覚えておきましょう。
「一気呵成」の類義語
最後に「一気呵成」の類義語についても見ておきましょう。
「一気呵成」の類義語としては「一瀉千里」や「一息で」などがあります。
一瀉千里
「一瀉千里」は物事の流れが速いことを言った言葉です。
中でも物事が捗ることを意味する表現として使用されます。
また、これらは作文や弁舌が巧みで滞りなく出てくることも言う言葉となっています。
現代では物事の調子が軽快で順調に片付くことの例えとしても使用されるのが特徴です。
それらの点が「一気呵成」と似ていると言えるかもしれません。
ただ「一気呵成」は突貫工事のような表現としても使用されます。
そういった意味では「一瀉千里」と少し異なる点もあるので注意しましょう。
一息で
「一息で」とは物事を途中で休止せずに一度に行うことです。
わかりやすくまとめるとぶっ通しで進めることを言う表現です。
つまりは「一気にやる」ことを言った表現となります。
なお、これらは「一息に」などと表現されることもあるので、そこは前後の文脈に合わせて使い分けましょう。
まとめ
「一気呵成」は物事を中断することなく行うことを言います。
特に休憩を挟まずに一息に仕上げることを言った四字熟語です。
これらは主に文章を一息に作成することも意味する言葉です。
そこは状況によって使い分けが必要なので、その意味は正しく理解しておきましょう。