「不如意」とは、思い通りいかないことを指す言葉です。
そして、お金がないことについては、「手元不如意」と表現することがあります。
これらの言葉は、仏教用語の「如意」が由来や語源となっています。
そこでここでは、「不如意」の意味や由来、貧乏なことを指して使われる「手元不如意」について解説します。
不如意とは
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「不如意」の読みはふにょいとなりますが、この言葉にはどのような意味があるのでしょうか。
不如意の意味
「不如意」とは、思い通りにならないことを意味する言葉です。
また、家計が苦しくてお金がない状態をあらわすこともあります。
不如意の解説
「不如意」は、「意の如くならず」という意味合いから来ています。
この「意の如くならず」を現代風に言えば、自分の思い通りにならないこととなります。
世の中はうまくいかないことばかり、という状況を指す言葉ということになります。
手元不如意とは
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不如意が含まれている言葉として、「手元不如意」があります。
では「手元不如意」とはどういう状況を指す言葉なのでしょうか?
手元不如意の意味
「手元不如意」とは、自由に使えるお金がないことを意味します。
「手元」は手が届く距離にあるお金のことを指しています。
「不如意」は前述の通り、自分の思い通りにならないことを表しています。
つまり、「手元不如意」とは手持ちのお金が無いことをあらわしているのです。
「今は手持ちのお金がない」という状態を指して使う事もあります。
銀行などに貯蓄はあったり、財布を忘れたので他の場所にはお金がある場合もあります。
そして、一時的にではなく、長期に渡りお金が無い貧乏や貧困という意味で「手元不如意」と表現することもあります。
「手持ち無し」ではいけないの?
財布の中身を「手持ち」と表現し、その財布の中身が空という意味で「手持ちがない」と表現することがあります。
そこから、お金を持ってきていないことを「手持ちなし」と表現することもありますが、これは実は間違いだったります。
「手持ちなし」とは、手持ち無沙汰という意味で使われてきた言葉です。
「手持ち無沙汰」は、やることがなかったり、間が持たなかったりする状況を指すので、「手元不如意」とは違う意味となります。
手元不如意の類義語
お金がない状態を指す言葉は「赤貧」「すかんぴん」など他にもあります。
ここからは、それぞれどのようにお金が無い状態を指す言葉なのかを解説します。
赤貧
「赤貧」は、極めて貧しくて何も持っていないことを指します。
「極貧」や「一貧」とも表現される状況です。
とにかく貧乏で、財となるものどころか所有物さえ持っていないことを意味します。
単なる貧しい状態ではありません。
それこそ、今日明日食べるものすら買えないくらい極度に貧しいことを表現します。
すかんぴん
「すかんぴん」は、貧乏で何も持たないことです。
まったくお金がないことを指す表現となっています。
一銭すら持っていない者のことの例えとして生まれました。
その語源は、三国志に登場する石徳林という人物にあります。
彼はもともと学者でしたが、戦争や他人の目を避けて隠者としての人生を選びました。
この石徳林は、別名として「寒貧(カンピン)」と名乗っていました。
そこから漢字表記で「素寒貧」、つまり「すかんぴん」という言葉が生まれました。
この「素寒貧」が日本にも伝わり、貧乏なことを「すかんぴん」と表現するようになったとされています。
対義語「如意」は仏教用語でもある
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「不如意」の対義語となる「如意」という表現は、仏教用語でもあります。
対義語としての「如意」
「如意」とは、意の如くなる、つまり物事が思いのままにいくことを指します。
西遊記の孫悟空が持つ「如意棒」も同じような意味です。
孫悟空の思うように伸び縮みして、自由に操ることができる棒だから如意棒というのです。
仏教用語としての「如意」
仏具には「如意」という道具があります。
この仏具は、僧侶が説法や読経の際に持っている道具です。
この道具は、背中を掻くための「孫の手」に似た形状をしています。
自在に痒いところを掻くことができることから、その形状と名前になったとされています。
まとめ
「不如意」は、自分の意思とは裏腹に思い通りにならないことを指しています。
「手元不如意」となると、特にお金などがない状態を指します。
「手元不如意」は、一時的にお金が無いことをあらわすこともあれば、常にお金の無い貧乏な状況を指すこともあります。