「シャンプーがうまく泡立たない」問題を抱いている人は多い
今回行ったアンケート調査のひとつ目は「あなたはシャンプーをするときの悩みはありますか」という選択式のアンケート。
その結果、過半数の人がシャンプーに関して何かしらの悩みがある事が分かりました。
シャンプーをする時の総合的な悩み
シャンプーをするときの悩みについて尋ねたところ、53.3%はいずれかの悩みの項目を回答しており、半数以上の方がシャンプーに悩みを感じていることが分かります。
悩みとしてあげられた項目の中でトップとなったのは、25.3%の「自分に合うシャンプーが分からない」。
そして、僅差の24.5%で2位となったのが「汚れがきちんと落ちているか分からない」です。
泡に関する項目をピックアップすると、「シャンプーがうまく泡立たない、泡がへたる」が11.9%、「泡を立てるのが面倒」が8.3%となっています。
泡に関する悩みを感じている方は一定数いることが判明する結果となりました。
女性・年代別のシャンプーに関する悩み
「シャンプーをするときの悩み」について男女別で回答をまとめると、女性はいずれの年代でも、「自分に合うシャンプーが分からない」「汚れがきちんと落ちているか分からない」が上位に入るなど、全体の結果と概ね同様の傾向が見られました。
ただし、20代女性については特徴的な傾向があらわれています。
「シャンプーがうまく泡立たない、泡がへたる」と回答した人の割合は26.6%で3位に入ったのです。
20代女性の約4人に1人は泡に関して悩みを感じているということのようです。
男性・年代別のシャンプーに関する悩み
男性の「シャンプーをするときの悩み」としては、40代以上だと「自分に合うシャンプーが分からない」がトップとなりましたが、20代男性では「正しい洗い方が分からない」、30代男性では「汚れがきちんと落ちているか分からない」がトップとなりました。
比較的若い世代では、洗い方や汚れ落ちに対する悩みが多い一方、40代以降はシャンプー選びに関する悩みを抱えている様子が垣間見えます。
シャンプーをする時に意識することは?
シャンプーをするときに意識することに関する質問は、男女共に「頭皮を洗うことを意識する」がトップ。
次いで「爪は立てず指の腹で洗う」、「すすぎを入念に行う」となりました。
女性・年代別のシャンプーをする時に意識すること
女性の年代別のデータは総合結果と大きく変わらず、各年代で「頭皮を洗うことを意識する」「爪は立てず指の腹で洗う」「すすぎを入念に行う」が入っています。
なお、20代だけは異なる傾向で、トップとなったのが「頭皮を洗うことを意識する」ではなく「爪は立てず指の腹で洗う」で、「すすぎを入念に行う」ことよりも「シャンプーをよく泡立てる」が上位に食い込みました。
男性・年代別のシャンプーをする時に意識すること
男性の年代別のデータをみると、20代と30代で「すすぎを入念に行う」がトップ3に入らず、変わりに「シャンプーをよく泡立てる」が入っています。
比較的若い世代ほどシャンプー時の泡立てを高く意識していることがわかります。
アデランスの毛髪診断士による「シャンプーの泡立て」に関するアドバイス
今回の調査を行った株式会社アデランスに所属する毛髪診断士認定指導講師による、「シャンプーの泡立て」に関するアドバイスを見ていきましょう。
シャンプーを泡立てるメリットはあるの?
シャンプーをする際、泡立てるのは、健康な頭皮や美しい髪を維持するために非常に重要なポイントです。
今回の調査では、「泡立てずにシャンプーをする」と答えた方も多くいましたが、泡立てが不十分だとかえって頭皮にダメージを与えかねません。
また、「うまく泡立たない」という悩みもあることが分かりました。
それを踏まえて、次項から泡立ての重要性やコツについてご紹介します。
泡のキメが細かく濃密泡なほうがいい
キメがきわめて細かい濃密な泡ほど、頭皮や美髪には良いと言えます。
なぜなら、泡の最大の役割は“頭皮の皮脂や汚れを吸着・浮かし除去すること”だからです。
キメが細かいと、毛穴とその周辺や髪の隙間など隅々にいきわたりやすく、その役割を存分に果たしてくれることが期待できます。
髪への摩擦ダメージを軽減する
泡立ちが不十分な状態でシャンプーを始めると、髪がこすれてキューティクルに損傷を与え、髪のダメージにつながってしまう恐れがあります。
洗顔をするときの泡をイメージすると分かりやすいですが、密度が高く、へたりにくい泡ほど、より髪の間のクッションとしての役割を果たすため、摩擦による髪や頭皮へのダメージを軽減できます。
頭皮トラブルの防止にも
シャンプー剤は本来、水を加えて泡立てたときに丁度良い洗浄力になるように作られています。
泡立てずにシャンプー剤を直接つけると、髪や頭皮に過度な刺激を与えてしまい、切れ毛や枝毛、抜け毛の要因にもなります。
髪につける前に、手のひらで泡立てることで、頭皮への刺激を抑え、適度な洗浄力で髪を洗うことが可能です。
また、泡はシャンプーがどこまで届いているか、すすげているかを視覚的にも分かりやすくしてくれます。
泡立てずにシャンプーがべったり頭皮や髪に付着するような洗い方だと、「洗い残し」による皮脂や老廃物の残留、「すすぎ残し」で洗浄成分などが頭皮に残存しやすいなど、頭皮トラブルや髪ダメージにも繋がりかねません。
「シャンプーの泡立て」のコツ
頭髪や頭皮のトラブル防止にも必要なシャンプーの泡立て。
では、どのようにしたらうまく泡立てることができるのか、そのポイントを見ていきましょう。
事前準備でブラッシングと予洗いを!
ふわふわの泡で頭皮と髪を洗うには、シャンプー前の事前準備も重要です。
はじめにブラッシングをすることで、髪の表面についた汚れを落とすとともに、髪のもつれや絡まりをほどきます。
ただし、目の粗いブラシを使うこと、無理に髪を引っ張らずに毛先からほどくようにすることを意識しましょう。
また、シャンプー前の予洗いを丁寧に行うこともポイントです。
シャンプーをつける前に、皮脂汚れやスタイリング剤を落とすことを意識して、ぬるま湯で頭皮までしっかりと1~2分間洗い流しましょう。
このとき、お湯の温度は38〜40℃程度のぬるま湯で洗うのがおすすめです。
大事なのは「混ぜる」意識
泡の中には言うまでもなく、空気が含まれます。
シャンプー剤を泡立てるためには、空気に加えシャンプー剤を薄めて柔らかくする水分も必要です。
一般的に理美容師は泡立てるときに、うまく水分と空気をシャンプー剤に「混ぜる」ようにしています。
手で泡立てるのが難しいという方は、シャンプー剤を手のひらに伸ばし、髪の表面を手のひらで円を描いてなでるようにしていると、髪についた水分と髪の間にある空気が混ざり、キメ細かい豊かな泡が立ちやすくなります。
グッズの利用もオススメ
「うまく泡が立てられない」「泡がへたる」「泡を立てるのが面倒くさい」という方は、市販の泡立てネットなどのグッズを使用するのもおすすめです。
手だけでは中々作るのが難しいキメの細かい泡が簡単に作れるので、時短にもつながります。
リリース情報監修者情報
毛髪診断士🄬認定指導講師:伊藤 憲男(いとう としお)
内閣府認定公益社団法人日本毛髪科学協会認定「毛髪診断士🄬認定指導講師」を保有。
1982年にアデランス入社後サロンで十数年にわたり技術者として勤務。
その後本社勤務となり2011年より現在の研究開発部に着任。
育毛関連商品の開発や研究成果の発信などを担当する傍ら、セミナーや、雑誌・TVなどマスメディアにも出演し、育毛の啓蒙活動を行っている。
現在もヘアスタイリストとしてCMモデルのヘアスタイリングや一部接客も行う。
調査概要
調査名:シャンプーの泡に関する意識調査
調査対象:全国の20~60代の男女4888名(有効回答数)
全国47都道府県 各104名(女性52名、男性52名ずつ)
調査期間:2023年1月10日(火)~1月12日(木)
調査方法:インターネットアンケート
調査委託先:株式会社マクロミル