ナッツ類をキャラメリゼしたお菓子、それが「プラリーヌ」です。
ヘーゼルナッツやアーモンドを使用するこの砂糖菓子はフランスで愛されているお菓子となります。
今回はそんな「プラリーヌ」について詳しく解説します。
併せて誕生秘話や「プラリネ」との違いについても説明するので、最後までお読みいただけますと幸いです。
「プラリーヌ」とは
まずは「プラリーヌ」がどのようなお菓子なのか見てみましょう。
砂糖菓子の「プラリーヌ」
「プラリーヌ」はフランス生まれのお菓子のことを言います。
主に焙煎したナッツ類をキャラメリゼした砂糖菓子を言います。
多くはヘーゼルナッツやアーモンドを使用するのが特徴で、そこに加熱した砂糖を和えてキャラメリゼするのが特徴です。
リヨンなどでは真っ赤な「プラリーヌ」が銘菓とされるなど、現地でも愛されているお菓子となります。
砕くなどして他のお菓子に使われることもある
「プラリーヌ」はそのまま食べるのが基本です。
しかし、砕くなどして他のお菓子に使用することもあります。
それによりザクザクとした食感のアクセントが加わるのだとか。
中には溶かしてタルトにしたり、パンに混ぜたりするもします。
現地のフランスでは「プラリーヌ」がコンビニやスーパーで売られているため、幅広い用途があるのかもしれません。
事実、国民的なお菓子の1つとして認識されています。
「プラリーヌ」誕生秘話
ここからは「プラリーヌ」の誕生秘話をまとめます。
晩餐会で出されたお菓子が始まり
「プラリーヌ」はある晩餐会で出されたお菓子が始まりです。
発祥は17世紀、ちょうどフロンドの乱の翌年のことです。
フロンドの乱は17世紀にフランスで起こった反乱を指します。
これはフランスにおける国王への貴族の反乱としては最後の反乱であり、絶対王政の確立に繋がった戦争だったと言われています。
この際、反乱後の和解条約を取り決めるべく有力者を集めた宴が催されたのだとか。
この宴を任されたのが当時の元帥、ショワズール公プレシ=プララン侯爵だったとされています。
彼は権力者が集まる宴ということで料理人に即席のお菓子を作るよう求め、その結果「プラリーヌ」が生まれたとされています。
「プラリーヌ」の名前は公爵の名前から
「プラリーヌ」という名前は侯爵の名前から来ています。
前述の通り、当時元帥を務めていたショワズール公プレシ=プララン侯爵の名前にちなみます。
彼の名前の「プララン」が「プラリーヌ」に変化したわけです。
実際に「プラリーヌ」は女性から支持されるお菓子となり、外交上においても重要な働きをしたとされています。
「プラリネ」とは違うお菓子?
「プラリーヌ」と響きが似たお菓子に「プラリネ」があります。
最後に「プラリネ」との違いについて見てみましょう。
「プラリネ」はこんなお菓子
「プラリネ」は焙煎したナッツと砂糖を挽いてペースト状にしたものを言います。
ベルゴーなどではチョコレートをコーティングして「ボンボンショコラ」として販売されるのが一般的です。
この「ボンボンショコラ」としての「プラリネ」は「プラリーヌ」と同じ立ち位置のお菓子となります。
そのため「プラリネ」は「プラリーヌ」の別称としても使用されることがあります。
しかし、厳密には別物と認識しておいて問題ありません。
日本では、一口サイズのチョコを指すこともある
日本における「プラリネ」は一口サイズのチョコレートを意味します。
そのため、小さければどれも「プラリネ」と呼ばれます。
しかし、現地ではさらに細かく名称が分類されているので気をつけておきたいです。
あくまでも一口サイズのチョコを意味するのは日本だけと覚えておきましょう。
まとめ
「プラリーヌ」はフランスで生まれた砂糖菓子の一種です。
中でもナッツ類をキャラメリゼしたものを意味します。
これはある貴族の反乱後に開催された宴で生まれたお菓子です。
ただ、現代では名称によって使い分けられることがあるので注意しましょう。