今、防災意識が高まっている?防災意識は約6割が「高まっている」と回答【2024年アンケート調査】

2025-01-17 08:00

阪神・淡路大震災から30年という節目を迎える2025年。
中部電力ミライズ株式会社では、全国47都道府県の男女1,000名を対象とした「防災に関する調査」を実施。
本調査では、現在の防災への意識や、経験した二次災害などについて調査が行われました。

防災意識に対する調査

リリース:中部電力ミライズ株式会社

まずは、個人の防災に対する意識の強さにまつわるアンケート調査結果を見ていきましょう。

自身の防災に対する意識についての調査

最初に行われたのは、「自身の防災に対する意識」についての調査。

リリース:中部電力ミライズ株式会社

約6割の人が、以前よりも「意識は高まっている」と回答されました。
2024年7月に行われた第1回調査でも、約6割の人が「意識は高まっている」という回答がされていることから、依然として防災意識が高まり続けている傾向が見られます。

2024年は1月には能登半島、8月には宮崎県日向灘を震源とする大きな地震が相次ぎ、「南海トラフ地震臨時情報」も初めて発表され、特別な注意が呼びかけられました。
地震のほかにも、「のろのろ台風」として話題になった台風10号や、非常に強い勢力で関東地方へ接近した台風7号など、計26個の台風が発生。

また、2023年から2年連続で記録的な猛暑が続き、2024年は猛暑日が過去最多となるなど、災害の恐怖を身近に感じた人も少なくないと思われます。

防災意識が高まったきっかけ

防災意識が「高まっている」と回答した人に、そのきっかけを尋ねたところ、「自身の被災経験」や「これまで災害の少なかった地域が、大きな災害に見舞われていることを目の当たりにしたこと」が多く挙げられました。
どこか他人ゴトだと思いがちな災害が『自分ゴト化』することで、防災意識の向上に繋がると考えられます。

「地震の少ないところに長年住んでいたのに、近年の地震で大きな揺れを経験し防災意識に目覚めた」(富山県・67歳男性)
「南海トラフ地震の危険性が年々高まっているから」(大阪府・57歳男性)
「東日本大震災で3日間くらい停電の中、過ごしたこと」(岩手県・37歳男性)
「東日本大震災の時の東京での揺れ方が尋常ではなかったので、首都直下型地震に備えなければと思った」(東京都・76歳男性)
「近年、よくある災害地域関係なしに、突発的な地震や線状降水帯などの被害が放送されるから」(鳥取県・65歳女性)
「訓練がきっかけで意識するようになった」(山梨県・37歳男性)
「子どもが生まれて自分だけのことではなくなった」(福岡県・33歳女性)
「身近な人が持ち出し用の防災バッグを準備しているのを見て」(長崎県・57歳女性)

エリア別防災意識ランキング

集まった「自身の防災に対する意識」について、北海道・東北・関東・中部※・近畿・中国・四国・九州・沖縄の8地域で防災意識の変化を比較がされました。

リリース:中部電力ミライズ株式会社

すると、最も意識が高まっていたのは「九州・沖縄」という結果が出ました。
このエリアでは、2024年は8月8日に日向灘を震源とする地震、同月29日に台風10号の上陸、福岡の太宰府では7月から8月にかけて気象庁の観測史上最長となる33日連続で猛暑日が続くなど、とても多くの災害に見舞われました。

そして、2位から4位までは、これから起こる可能性の高いとされる南海トラフ地震で甚大な被害が出ると言われている「中部」「近畿」「四国」エリアがランクイン。
前回に引き続き、防災意識が高い傾向が続いています。

※中部地方=新潟県・富山県・石川県・福井県・山梨県・長野県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県
※エリア別防災意識ランキング:「非常に高まっている」「高まっている」「やや高まっている」と回答した人の割合を合算

二次被害「停電」

地震などが引き金となって、その次に起きてしまう二次災害。
余震や停電、断水にガス停止、通信障害などがあげられます。

「停電」の経験があるのは2.5人に1人という調査も

実際に経験したことのある二次災害についての質問に対する結果がこちら。

リリース:中部電力ミライズ株式会社

およそ2.5人に1人(41.0%)が停電を経験していることが分かりました。
停電が身近な二次災害の一つであることがうかがえます。

この結果に対して、停電被害についてより詳しい質問も行われています。

リリース:中部電力ミライズ株式会社

その結果、停電を経験した人のうち、「5時間以上の停電」を経験した人は42.4%にも上ることが判明しました。
停電経験者の4割以上が、生活に大きな支障が出るような停電を経験していることが明らかになりました。

他の二次災害と併せてランキングにしたところ、余震や断水なども上位にランクイン。
電気や水道をはじめ、災害によってライフラインがストップしてしまい、多くの二次災害が引き起こされているようです。

停電の発生理由

・大雨等の影響で発生した土砂崩れによって、電柱が倒れる。
・台風等の強風が影響で、飛来物で電線が切れる。
・雷が電線などにおちて、電線・変圧器等の送電設備が損傷する。
など

停電時に困ったことの実例

被災経験者に停電時に困ったことを尋ねました。
冬場は暖をとれないこと、夏場は冷蔵庫が機能しないことなど季節ならではの悩みや、大地震や台風の影響によるエリアごとの悩み、また、情報が届かないことによる不安などの声も寄せられました。

「夏だったので冷蔵庫の中身がダメになってしまうこと。冷房が使えず暑くて大変だったこと」(三重県・39歳女性)
「真夏の台風で停電が6 日間続き、外にも出られず窓も開けられず暑さが辛かった」(沖縄県・66歳女性)
「東日本大震災があった3 月11 日は3 月にしては寒かったので、停電になって毛布だけではキツかった。当時、電気を使わない暖房器具は用意すべきだと思った記憶がある」(岩手県・55 歳男性)
「電気が止まって地下鉄も止まり電話もできないので、1時間歩いて会社に向かった」(北海道・33 歳女性)
「オートロックが開かない」(茨城県・55 歳男性)
「11 階に住んでいて、エレベーターが使えなくなり、水や生活に使う物を運ぶのに苦労した」(兵庫県・38 歳女性)
「停電の最新状況や復旧の目途などの情報が入らなかったこと。不安で仕方なかった」(徳島県・50 代女性)
「IH コンロなので調理ができなくて困った」(秋田県・55 歳女性)
「水を流すのに電気が必要なので、トイレに行きたくても水を流すことができない」(千葉県・35 歳男性)
「ひとりで夜を過ごしていた時に、停電でテレビが見られなくなり寂しくてならなかった」(鹿児島県・75 歳男性)

停電時にやるべきことは

停電した時には、その後の被害や復旧の遅れを防ぐために、適切な処置をすることが大切です。
停電した時にやるべきことについて、どのくらいの人がきちんと認識しているかを調査しました。

リリース:中部電力ミライズ株式会社

この質問に対して、一番認知度が高かったのは「避難時はブレーカーを落とす(54.9%)」でした。
一方で、4割以上の人はやるべきことを「知らなかった」と回答。
身近に起こりやすい災害でありながら、停電が起きた時の正しい行動については、認知している人は少ないという実情が明らかになりました。

※ブレーカーの操作方法は、次項「停電時のブレーカーの操作方法」の内容を知っているかどうかで調査を実施。

もしも停電が発生したら-停電が起きたときの対応と、停電時のブレーカーの操作方法-

停電時に何をしたらいいか、そのフローチャートや詳細について、今回アンケート調査を行った中部電力ミライズ株式会社は公開されています。

リリース:中部電力ミライズ株式会社
リリース:中部電力ミライズ株式会社

引込線から火花が発生していたら

大雨や台風通過後、海に近い地域では、塩分を含んだ強い潮風が設備に吹き付け、この塩分が電気を安全に使用するための「碍子(がいし)」に付着することで、火花が発生することがよく見られます。
万が一、引込線から火花が発生した場合は、建物内に設置された分電盤のブレーカーをお切りください。

停電になりそうと感じたら

落雷や風雨がひどく、停電が起こりそうだと感じたら、家電製品のプラグを抜きましょう。
機械が故障する恐れや、プラグなどに触れていると感電する恐れがあります。

調査概要

調査方法:WEBアンケート調査
調査テーマ:防災に関する調査 第2弾
調査対象者:全国の20~70代男女 計1,000名
調査期間:2024年12月10日~12日
調査主体:中部電力ミライズ株式会社
調査機関:株式会社ネオマーケティング

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