生真面目な性格であったり、丁寧な仕事をすることを指す「几帳面」。
この言葉は、かつてあった家具から来た言葉だとされています。
そこでここでは、「几帳面」の意味や、どのような人を指す言葉なのか、その成り立ちについて解説します。
「几帳面」とは
ここでは「几帳面」の意味について解説します。
几帳面の意味
きちんとしていることや、すみずみまで行き届いている事を意味するのが「几帳面」です。
人の性格に対して用いる場合は、基本的にしっかりしているという長所をあらわす際に用いられます。
しかし、時にそれが行き過ぎて短所とされることもあります。
「几帳面」といわれる人の性格・特徴
どのような人が「几帳面」と言われるのか。
ここからは、几帳面と言われる人にある性格や考え方、行動の特徴について見ていきましょう。
細部までのこだわりが強い
「几帳面」な人は、凝り性という一面があります。
細部まで強くこだわって取り組んでいきます。
一度決めたことに一切妥協しない性格ともいえます。
計画性があり手抜きをしない
「几帳面」な人は、計画性を持って行動をし、妥協をよしとしない傾向にあります。
物事を順序立てて進めることが得意なので、スケジュール管理やタスク管理もできているので周囲からの信用が高まります。
妥協しないため、成果のクオリティも優れている傾向にあります。
ただし、計画通りに進めたい、考えていた通りのものを作り上げたいという考えに固執してしまいゆとりがなくなったり、余裕がなくなり周囲が見えてしまうこともあります。
整理整頓が得意
「几帳面」な人は、整理整頓が得意という傾向もあります。
物事の隅々まで注意が行き届くので、片付けなども綺麗に行えるということです。
整理整頓を徹底しないと気がすまないというほど几帳面な人の場合、他の人のルーズさが気になり、整理整頓されていない場所にいることにストレスを抱くことも。
真面目な一方で融通が利かない
「几帳面」な人は、真面目で何事にも真摯に取り組みます。
その姿勢を周囲の人が見習うこともあるでしょう。
ただし、曲がったことを嫌う傾向にあるので、融通が利かない一面もあります。
「几帳面」の由来
きちんとした性格をした人を意味する「几帳面」。
この言葉には、どのような成り立ちがあるのかを見ていきましょう。
平安時代の仕切り「几帳」
平安時代、「几帳」という名前の家具が存在していました。
これは、貴族の邸宅などに用いられていた仕切りや風除けのために使用されていた家具です。
そして、「几帳」の柱部分は角を削って丸くすると刻み目が施されていました。
この細工を入れられた部分が「几帳面」と呼ばれていました。。
貴族のものということで細部に至るまで丁寧な仕事がされており、細工も細かかったことから、すみずみまで丁寧な様子を「几帳面」と表現するようになったとされています。
まとめ
すみずみまで行き届いていること、丁寧できちんとしていることを意味する「几帳面」。
この言葉は、平安時代以降の貴族の邸宅に設置されていた家具「几帳」から来ています。
この家具の柱に刻まれていた細かい細工が「几帳面」と呼ばれていたことから来た言葉となっています。
細かいところまでこだわりがある人や計画性のある人などに対して用いられます。
基本的にポジティブな意味合いで用いられるのですが、やり過ぎという意味合いで短所としても用いられます。