原材料高により値上げを進めてきた食品業界でも賃上げに向けた動きが広がっています。味の素の労働組合は春闘の要求書を会社に提出し、6%の賃上げを求めました。
味の素労働組合 西村真司 中央執行副委員長
「生計費が高まっている実態に対する実質賃金の確保だけでなく、味の素として、物価上昇と連動し、積極的に製品の価格を適切に高めてきたことを踏まえ、日本の産業全体を盛り上げ、経済の成長回帰に向けて取り組んでいく必要があることについては言うまでもありません」
味の素の労働組合は今年の春闘の要求としてベースアップと定期昇給であわせて6%の賃上げを会社に求めました。実際に賃上げが実施されれば、ベースアップで一律1万4000円の賃上げとなります。また、パートやシニア再雇用の従業員の賃上げも求めています。
政府が物価高を上回る賃上げを経済界に求めているほか、連合が5%以上の賃上げを目標に掲げていることなどを反映したということです。
食品業界では、1月にキユーピーがいち早く6%の賃上げを実施していて、同じく味の素が賃上げが実現すれば、食品業界でも賃上げの波が広がりそうです。