3色の色合いが綺麗な団子、それが「花見団子(三色団子)」です。
日本では花見の時期に食されるものとしてすっかり定番となっています。
しかし、そもそもなぜ桜の季節に「花見団子(三色団子)」を食べるのでしょうか?
「花見団子(三色団子)」とは
まずは「花見団子(三色団子)」の歴史を見ていきましょう。
花見団子の歴史
「花見団子(三色団子)」は花見で食べる三色の団子を意味します。
こうした桜を見ながら食事を楽しむという風習は豊臣秀吉が起源とされています。
昔から日本では桜を愛でる慣習こそあったものの、大勢が桜の木を囲いながら団欒する習慣は全国的ではなかったとされてます。
そんな中、秀吉は京都の醍醐寺三宝院裏の山麓で盛大な宴を開催したのです。
その宴は桜の下で日本各地の甘味を味わいながら談笑するというもので、当時は様々な人物が招待されたとされています。
その際、招待客に振る舞われたものこそ色鮮やかな「花見団子(三色団子)」だったのだとか。
その文化が広まり、江戸時代中頃には桜とともに団子をいただく様子が全国的に見られるようになったとされています。
これが日本における「花見団子(三色団子)」の歴史と言えるでしょう。
花見の時期に食すとは限らない
「花見団子(三色団子)」は花見の時期に食すとは限りません。
実は他の行事などでも食されることがあります。
例えば「左義長(どんと焼き)」の際に火の回りで「花見団子(三色団子)」を焼いて食べる風習というのもあります。
そのため、必ず「桜の季節=花見団子(三色団子)」とは限らないわけです。
「花見団子」がピンク・白・緑の3色な理由①
ここからは「花見団子(三色団子)」がピンク・白・緑である理由の1つ目についてまとめます。
三色とも春の色とする説
「花見団子(三色団子)」はそれぞれ春の色を表しているそうです。
現に「ピンク=桜」「白=酒」「緑=よもぎ」を指しているとか。
実はこうした春の色合いから「花見団子(三色団子)」が生まれたとされています。
ピンク・白・緑の順番にも意味がある?
「花見団子(三色団子)」は順番にも意味があるとか。
実は「花見団子(三色団子)」の色は桜の木の成長を表しています。
桜の木はピンクの蕾がついた後に白い花が咲き、花が散ると緑の葉が成長します。
そうした桜の木の変化を表したのが「花見団子(三色団子)」です。
また、それだけでなく雪解けの様子も意味しているそうです。
現に「花見団子(三色団子)」の色はそれぞれ「ピンク=太陽」「白=残雪」「緑=新芽」を指しています。
そのため、配色の順番にもきちんと意味が込められていると覚えておきたいところです。
「花見団子」がピンク・白・緑の3色な理由②
ここからは「花見団子(三色団子)」がピンク・白・緑である理由の2つ目についてまとめます。
春・冬・夏をイメージする色から来たとする説
「花見団子(三色団子)」はそれぞれの季節を表しているともされています。
現に「ピンク=春」「白=冬」「夏=緑」を指しているとか。
こうした色合いから「花見団子(三色団子)」が生まれたという話もあります。
「秋」が無いのにも理由がある
なぜ「花見団子(三色団子)」に秋だけが抜けているのか。
その背景にもきちんとした理由があります。
「花見団子(三色団子)」に秋の色合いがないのは「いくら食べても“飽き”ない」という意味にかけているそうです。
そうしたちょっとした言葉遊びのようなものを取り入れた結果「花見団子(三色団子)」が生まれたという話もあるのです。
まとめ
桜の季節には「花見団子(三色団子)」を食べるのが定番です。
一見すると「その色合いは単に綺麗だから」という理由で決められていそうな気がします。
ただ、1つ1つの色にもきちんとした意味があるのです。
もし「花見団子(三色団子)」を食す機会があれば、この記事でまとめた色の意味についてもぜひ思い出してみてください。