イスラエル軍の攻撃が続くパレスチナ自治区ガザに支援物資を搬入するため、アメリカやEU=ヨーロッパ連合などは地中海の島国キプロスから物資を海上輸送するルートを開設すると共同声明で発表しました。
【動画】ガザへの支援物資海上輸送ルート設置へアメリカ・EUなど共同声明 地中海通じキプロスから、EU委員長「今週末にも開通期待」
アメリカやEU、キプロス、UAE=アラブ首長国連邦などは8日、共同声明で「ガザの人道状況は悲惨で、パレスチナ人の家族や子どもたちは生活必需品を切望している」と指摘し、地中海のキプロスからガザに対して支援物資を海上輸送するルートを開設すると発表しました。
この日、キプロスを訪れたEU委員会のフォンデアライエン委員長は、フリストドゥリディス大統領と会談。その後の共同会見で今週末にも海上輸送を始めたいとの考えを示しています。
EU フォンデアライエン委員長
「(海上ルートの)開通にとても近づいている。9日か10日には開通することを期待している」
8日には海上ルートの試験運用が行われるということです。
ガザへの支援物資の海上輸送をめぐり、アメリカはガザ沿岸に桟橋を設置する方針を明らかにしていました。
一方、深刻化するガザでの人道危機の状況について現地保健当局の報道官は8日の「国際女性デー」に合わせ声明を発表。「妊娠している6万人の女性が栄養失調や脱水症状、適切な医療を受けられないことに苦しんでいる」などと訴えています。