■MLBオープン戦 カブス ― アスレチックス(日本時間15日、米アリゾナ州メサ)
カブスの今永昇太(30)がアスレチックスとのオープン戦で“メジャー3度目”のマウンドに挑んだ。序盤から安定したピッチングで、4回1/3(70球)を投げ、3安打無失点、毎回三振の9奪三振、無四球と快投。OP戦3試合(計9回2/3)で19個の三振をマークし、奪三振率は驚異の17.6となった。
ここまで2戦連続で被弾していたが、この日は制球も安定し、相手打線に一度も二塁を踏ませず。開幕に向け最高のアピールとなった。
大歓声の中、ゆっくりとマウンドに向かった今永は1回、先頭打者を空振り三振に仕留めると、続く打者も3球で連続の空振り三振、3番・C.ペレスを三飛で退けた。
打線は1回に「2番・レフト」で先発の鈴木誠也(29)が、レフトへ先制のタイムリー2ベースを放ち、2度目の“共演”で早くも今永を援護。
2回は昨季30本塁打の4番・B.ルッカ―を落差のある変化球で空振り三振を奪うと、後続を三邪飛、遊飛で抑え、ここまでパーフェクト。3回も先頭打者を空振り三振に仕留めると、続く打者にこの日最初のヒットを許したが、後続を空振り三振、一飛で切り抜けた。
4回も先頭打者から空振り三振を奪うと、C.ペレスもカウント2-2から・低めの球で空振り三振。B.ルッカ―にライト前ヒットを許したが、5番のS.ランガリアーズも緩急のある投球で空振り三振とリズムに乗った。
5回もマウンドに上がった今永は、先頭打者からこの試合9個目の空振り三振を奪うと、続く打者にセンター前ヒットを打たれたところで降板となった。試合は3-1でカブスが勝利し、今永に“2勝目”がついた。最後9回はかつてDeNAベイスターズに所属していた元同僚のE.エスコバー(31)が締めてゲームセット。鈴木は3打数2安打(1打点)で打率は.364に。
今永は“デビューマウンド”のドジャース戦(3日)は、2回1/3(41球)を投げ、3安打3失点(1本塁打)、5奪三振。2戦目のマリナーズ戦(9日)は3回(57球)を投げ、4安打(1本塁打)、2四球、5奪三振、2失点だった。
3度目のマウンドを終えた今永は「本当は三振を取りながら、もっと球数を少なくしたい。調子がいいときは三振も取れてくるので、調子は悪い方ではない」と振り返った。さらに「(捕手の)ゴームズと組むのは2度目で、しっかりと相手の求めていることを確認し、先週のピッチングの反省をして臨んだので、話し合いは大事だなと思いました」とバッテリーのやり取りを明かし、手応えを感じたようだ。