133人が死亡したロシアの首都モスクワ郊外での銃乱射テロをめぐり、プーチン大統領がウクライナ側の関与を示唆したのに対し、ゼレンスキー大統領は「責任転嫁しようとしている」と非難しています。
【動画】モスクワ郊外銃乱射で死亡は133人に プーチン大統領はウクライナ側の関与示唆 ゼレンスキー大統領は「責任転嫁」と非難
これは過激派組織「イスラム国」側が公開した実行犯が撮影したものとする映像です。ロシアの独立系メディアが伝えました。モスクワ郊外のコンサートホールで22日、武装グループが銃を乱射するなどし、133人が死亡しました。
プーチン大統領は「野蛮なテロ行為だ」と非難。実行犯4人を含む11人を拘束したとしたうえで、「ウクライナに逃げようとした」と主張し、ウクライナ側の関与を示唆しました。
ロシア プーチン大統領
「テロリストの背後にいる者、われわれ国民への攻撃を準備した者、全員を見つけ出して処罰する」
ロシアメディアは“拘束の際、車の中からタジキスタンのパスポートが見つかった”などと伝えています。一方、AP通信などによりますと、犯行声明を出していた「イスラム国」は、実行犯だとする4人の写真や、声明を公開していて、「イスラム教と戦う国々との戦争の一環だ」と主張しています。
また、ウクライナのゼレンスキー大統領は事件への関与を否定し、「プーチン氏が他の誰かに責任転嫁しようとしている」と非難しました。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「プーチンはロシア国民と向き合い、演説する代わりに、一日中沈黙し、事件をどうウクライナと結びつけるかを考えていた。すべては完全に予測できたことだ」
アメリカ政府は「『イスラム国』が単独で責任を負うものでウクライナは一切関与していない」と強調しています。