![崖っぷちの五輪女王・大橋悠依 進退かけて掴んだパリ切符「また五輪に行ける、五輪で戦えるのが嬉しい」【競泳・五輪選考会】](/assets/out/images/jnn/1071456.jpg)
◼︎ 競泳 国際大会代表選考会最終日(24日・東京アクアティクスセンター)
競泳のパリ五輪選考会の最終日が行われ、女子200m個人メドレー決勝で、大橋悠依(28、イトマン東進)が2分09秒17で1位となり、派遣標準記録(2分10秒70)を突破。大会最終日にしてようやくパリ五輪への切符を掴んだ。決勝で派遣標準記録を突破し、2位以内に入ることがパリ五輪内定の絶対条件だった。
大橋は東京五輪で日本女子初の2冠(200m個人メドレー、400m個人メドレー)を成し遂げたこの種目の第一人者。今大会は19日の400m個人メドレーで4位と奮わず、代表内定を逃していた。決勝レース前日の取材では「この種目で(パリ五輪代表に)入れなかったらやめると思う。最後になるとしたら、行けるにせよ、行けないにせよ、自分の持っている力を全て出し切りたい」と引退覚悟で臨むことを明かしていた。
迎えた決勝。大橋は第1種目のバタフライを2位でターンすると、次の背泳ぎでトップに立ち、派遣標準記録を上回るペースでラスト50mへ。そのまま2分09秒17の1位でフィニッシュ。派遣標準記録も突破し、パリ五輪代表に内定した。タイムを確認して、大きくガッツポーズを見せた大橋。背水の陣で臨んだラストチャンスで五輪女王としての意地を見せつけた。
レース後、大橋は「(大会期間中、代表に)決まっていく人や代表落ちしていく人の姿を見てすごく苦しかった。とにかく自分のできる全部をやろうと思って臨んだ」と胸の内を明かした。そして見事1位でパリ五輪代表の座を掴み取り、「また五輪に行ける。五輪で戦えるのが嬉しい。しっかり決勝の舞台に行けるように準備したい」と意気込みを語った。
そして、2位に入った松本信歩(21、東京ドームS / 早稲田大3年)も代表内定。松本は、18日の100mバタフライで派遣標準記録を突破するも、池江璃花子に0秒01破れ、代表入りを逃していた。それだけにレース後は喜びの涙が溢れていた。