![被災地石川・星稜 ベスト8進出、エース・佐宗が141球の熱投 6回スタメン起用の中島幹太が決勝打、石川県勢初優勝へ前進](/assets/out/images/jnn/1072786.jpg)
■第96回選抜高校野球大会 第6日 八戸学院光星ー星稜(25日、甲子園球場)
この日の第2試合から2回戦、秋の明治神宮大会優勝校の星稜(石川)が八戸学院光星(青森)と対戦し、エース・佐宗翼(3年)が141球の完投勝利、6回にスタメン起用の中島幹太(3年)が決勝打を放ち、3対2で八戸学院光星を下し、ベスト8進出を決めた。
2010年以来14年ぶりに2日連続で雨天中止となったセンバツ。きょうの第1試合で同じ被災地・石川の日本航空石川が常総学院(茨城)に大接戦の末、0対1で敗退した。第2試合も被災地・石川の星稜が2014年の夏の甲子園以来となる八戸学院光星と対戦。星稜の山下智将監督(41)は「同じ石川の日本航空石川さんと同じ日に試合が出来るのは運命を感じる。被災地は負けないぞと見せたい」と試合前に話していた。
1回、星稜先発の佐宗翼(3年)は先頭の八戸学院光星の1番・砂子田陽士(3年)をスライダーで見逃し三振、4番・山本優大(3年)はストレートで詰まらせてセカンドフライと緩急を使いリズムを作った。
その裏、星稜は先頭打者が四球で出塁すると、1死二塁で父・太輔さんも1997年に天理(奈良)でセンバツ優勝を果たしたことのある3番・芦硲晃太(3年)がセンター前へ先制のタイムリーを放った。さらに2死一、二塁で1回戦から打順が1つ上がった6番・能美誠也(2年)もセンター前へのタイムリーで2対0とリードした。
しかし、3回、ここまでノーヒットに抑えていた星稜の佐宗は2つの四死球とヒットで2死満塁のピンチを迎えると八戸学院光星の4番・山本優大(3年)にツーシームをセンター前へ運ばれ2点タイムリー、同点に追いつかれた。
星稜は5回、1死から2番・中谷羽玖(3年)が2回以降、完璧に抑えられていた八戸学院光星の洗平比呂(3年)からヒットを放ったが3番・芦硲、4番・萩原獅士(3年)が内野フライに抑え込まれた。
しかし、中盤の6回、星稜はヒットと送りバントで2死二塁のチャンスを作り、今大会初スタメンの8番・中島幹太(3年)がレフト前へタイムリー、3対2と勝ち越し点を奪った。
7回、星稜の佐宗は6回に続き2死一、二塁とピンチを迎え、3番・竹田智紀(3年)に一二塁間へ。この難しい打球をセカンド・中谷羽玖(3年)がスライディングキャッチ、好プレーでピンチを切り抜けた。8回には先頭打者の強烈な打球をショート・吉田大吾(3年)が柔らかいグラブさばきで好プレー、さらに1死一塁でもショートゴロが手前でイレギュラーしても落ち着いてさばき、ダブルプレーと堅い守りで八戸学院光星にチャンスを作らせなかった。
9回、先頭打者の打球もピッチャー佐宗のグラブに当たり方向が変わったがセカンド・中谷が落ち着いてさばきアウトを奪った。エース・佐宗は141球の熱投で完投勝利、星稜がベスト8進出を決め、石川県勢初優勝に大きく前進した。