■第96回選抜高校野球大会 準々決勝 阿南光 0-5 星稜(28日・甲子園球場)
秋の明治神宮大会優勝校の星稜(石川)が阿南光(徳島)を相手に完封勝利を飾り、石川県勢初の“選抜4強入り”を果たした。
先発の戸田慶星(2年)が9回105球を投げ切り、2安打無四球無失点の快投。打線も前半に5得点と投打がかみ合い、5度目の準々決勝挑戦でついにベスト8の壁を突破。初の準決勝進出を果たし、被災した地元へ吉報を届けた。
序盤から打線がつながり試合の主導権を握る。1回は阿南光の先発・大坂を相手に、四球で出塁した中谷羽玖(3年)が盗塁を決め2死二塁のチャンスを作ると、4番の萩原獅士(3年)が三遊間を破るタイムリーで先制。
2回は先頭・能美誠也(2年)が右中間を破る三塁打を放ち、2本のタイムリーで3-0とリードを広げると、阿南光はここでエース・吉岡に交代。打線は無死一・三塁から併殺打間に4点目を奪い4-0。
先発の戸田慶星(2年)は伸びのあるストレートと変化球を織り交ぜ、立ち上がりから安定した投球。1回、2回を3者凡退に抑え、3回はヒットと送りバントを許したが後続を打ち取る。4回、5回も3者で退け、後半は味方のエラーでランナーを背負う場面もヒットを許さず8回も3者凡退。9回は2死からこの日2本目のヒットを許したが、最後は右飛に打ち取りゲームセット。
2回戦(vs八戸学院光星)ではエース・佐宗翼(3年)が141球の完投勝利を収めたが、この日は2年生右腕の戸田が大舞台で見事105球の完封勝利を手にした。
悲願の初優勝へあと「2勝」。準決勝はこのあと行われる健大高崎(群馬)対山梨学院(山梨)の勝者と対戦する。
※写真は先発の戸田慶星