東京をはじめアジア5都市に拠点を置くグローバルテクノロジー企業・KKCompanyの新製品発表会が4月4日に東京都内で開催され、企業向けの新たなマルチメディア対応AIプラットフォーム「BlendVision AiM」がお披露目されました。会場では、AIテクノロジーで動画活用の自動化・効率化に貢献する同製品の魅力が紹介されたほか、同製品のテレビCMに出演するタレントの林修さんをゲストに招いたトークセッションが行われ、ビジネスや教育にAI活用が与える影響について、同社のトニー・マツハシ代表とのトークが展開されました。
AIテクノロジーの先端企業が“集大成”と語る新プラットフォーム
テレワークに代表される新しい働き方が浸透し、オンラインツールを用いた会議や社内研修が増える中、その議事録等を動画でアーカイブ化する企業が増えています。文字情報よりも大量の情報が短時間に得られる動画を保存し、その内部にある情報を活用できるようになれば、伝達業務の効率化や学習機会の創出にも繋がるはず。でも、そんな中で「なんとなく録画してはいるものの、どの動画にどんな情報が入っているかまでは覚えていない…」と、動画の管理が上手にできていない企業も少なからずあるのでは?
そんな企業におすすめしたいのが、KKCompanyが4月4日に発売したマルチメディア対応AIプラットフォーム「BlendVision AiM(ブレンドビジョン・エイム)」です。
1999年創業の同社は、東京、台湾、マレーシア、シンガポールの4地域5都市に拠点を置くグローバルテクノロジー企業。AIテクノロジーを駆使したビッグデータ処理などを得意とし、日本ではKDDIが提供する音楽聴き放題サービス「auスマートパスプレミアムミュージック」やテレビ朝日の公式コンテンツ配信サービス「TELASA」が、同社開発のプラットフォームをベースに運営されています。今回は発表されたBlendVision AiMは、そんな同社が“集大成のひとつ”と位置付ける新製品です。
同製品ではクラウド上に保存した動画等の中から必要な情報をAIが横断ピックアップ。中身の会話も自動的に抽出してくれるという、“かゆいところ”に手が届く画期的なサービスです。
議事録の要約作成や従業員のリスキリングに役立つ情報を簡単抽出
この日の新製品発表会では、同社のトニー・マツハシ代表が自ら司会を担当。まずは同日朝に台湾東部を襲った大規模な地震で被災された方々にお見舞いの言葉を述べた後、BlendVision AiMの新商品プレゼンテーションを行いました。
「一般ユーザーの間ではYouTube、TikTokなど、さまざまな動画利用が日々の生活の中に浸透しており、画像は文字の7倍、動画は文字の5千倍の情報量を伝えられるという研究も発表されています」とはじめに話した同氏は、続けて「そのような動画活用の広がりはビジネス領域においても例外ではなく、法人の動画利用は年率30%を越える勢いで広がっているという調査結果もあります」と説明。さらに「社内外の効率的なコミュニケーションにおける動画の活用はもちろん、従業員のリスキリングへのニーズが高まる中で人材育成に動画をどう活用するかは、これからの企業活動においても極めて重要なテーマといえるのではないでしょうか」と付け加えました。
その上で、同氏は「動画の中から求めている情報を探し出したり抽出をするのには大変な時間とリソースを要します。今後さらに数多くの動画コンテンツを扱うことになれば、必要となる時間はさらに拡大することになるでしょう」と企業の動画活用における問題点に言及。そして「企業や官公庁、教育機関をメインターゲットに開発されたBlendVision AiMは、動画から議事録や要約の作成、必要な部分の抽出を可能にするツールであり、複数の動画の中にある情報を横断的に抽出してくれるため、アーカイブの中に散らばる必要情報をひとまとめにするのも簡単になります」と同商品の利点をアピールしました。
続いて、トライアルで先行導入されている3社の声をビデオで紹介。導入現場の生の感想が伝わったところで、同氏が「BlendVision AiMは、有能なAIアシスタントとして瞬時にさまざまな問いかけや依頼に答えることができます。多くの情報を蓄積し、それらの情報を効率よく効果的にビジネスに活かせるサービスは、従業員の仕事の効率やクオリティを向上するだけでなく、企業の競争力強化に寄与できるものと私どもは考えております」と、会場の聴衆に向けて強く述べました。
トークセッションに「今でしょ!」の林先生が登場
この日はBlendVision AiMの発表に併せて、同製品のテレビCMに出演している予備校講師でタレントの林修さんをゲストに招いたトークセッションを実施。マツハシ氏が林先生に質問する形で、「教育」「メディア」「ビジネス・日本」という3つの領域にAI活用が与える影響についてトークが展開されました。
このうち、ご自身の専門である「教育」については林先生から次のようなお話が。
「こう言ってしまうと批判もあるかもしれませんが、教育の世界には非常に遅れている面があって、今も勘と経験で指導されているところが多いんです。例えば『10年分の入試問題の勉強をやれ』という先生がいたとして、そこには何のエビデンスもありませんよね。そういったところにビッグデータを用い、過去の情報を整理した上で今の生徒の学力を照らし合わせて何を補うか考えていく。僕が勤める学校でもそういう取り組みが始まっています」
続けて、林先生は「今は動画配信で授業を行うことも多いので、検索機能というのは本当に便利だと思います」とBlendVision AiMの機能を評価。また、「ビジネス・日本」の話題では、「情報の利用には収集、分析、活用という三つの局面があると思いますが、残念ながら日本はAIの開発という点で欧米に先んじられてしまったけれど、活用のところで他国にないような技術をいち早く導入して広めていけば、この競争の逆転というのもある程度見込めるのではないでしょうか」と持論を述べるなど、それぞれのテーマで林先生らしい見識の深い話が語られました。
「BlendVision AiM」は4月4日から「サテライトオフィス」と「USEN ICT Solutions」で販売開始。価格プランは月額12万5千円から用意。同社では3年後までに5000社の導入を目指していくとのことです。
【「BlendVision AiM」公式ホームページ】
https://blendvision.com/ja-jp/aim/