皮膚がんを患い、保護された15歳の野良猫 両耳を失うも、たくましく回復中 英国

2024-04-21 06:00

英国で保護された白猫は、耳と鼻から出血しており、皮膚がんを患っていました。さっそく手術を受けて両耳を切断。今は保護施設で順調に回復中です。この猫の治療のため、寄付金も続々と寄せられています。

野良猫の両耳から血が…

衰弱した白猫

画像はイメージです

白猫Jasmineは、Derbyshireにある車の修理工場近くで、厳しい野良生活を続けてきました。時々工場の従業員たちに餌をもらって生き延びてきたのです。

しかしあるとき、餌をあげていた人が、この猫の両耳が出血しているのに気づきました。そこで近所の女性の元へ連れていったのです。

その後すぐに動物病院へと連れていかれ、そこからNottinghamshireにある保護団体「Brinsley Animal Rescue」へと連絡が行きました。同団体は別の動物病院にこの猫を運び、治療費を負担しました。それ以来、ずっとJasmineの世話を続けています。

「今はごきげんにゴロゴロ喉を鳴らしています。人間たちのそばに来ては、甘えたり遊びをねだったりしていますよ」というのは、同団体の創立者Jon Beresfordさんです。

「(耳を切断されて)ボロボロの姿ですが、順調に回復しています。猫は外見など気にしません」

皮膚がんになりやすい白猫

両耳を切断された白猫

画像はイメージです

Jonさんによると、Jasmineのような白猫は日焼けに弱く、皮膚がんになりやすいのだそうです。この猫の鼻にも、がんの病変が見られます。

「飼い主がいないので、これまでだれも日焼け止めクリームを塗ってくれなかったのでしょう。皮膚組織は崩れ、両耳と鼻から出血していました。相当に不快だし、かなり痛かっただろうと思います」

Jasmineはこの4年間ほど、修理工場を訪ねていました。ここは以前建設会社の一部で、当時働いていたDave Whitehouseさんが猫に餌をあげるようになりました。彼は退職後も、13キロ離れた自宅からわざわざやってきて、餌をあげ続けていたとか。彼は猫を「Snowy」と呼んでいたそうです。

やがてDaveさんの息子夫婦と従妹が共同で工場を買い取り、新事業を始めました。彼らはDaveさんから引き継いで、ずっと猫の餌やりを続けていたのです。

治療のための寄付金も続々と

獣医で治療を受ける茶白猫

画像はイメージです

心配したDaveさんは、Jasmineのお見舞いのため保護施設を訪ねました。

「最初は怯えていましたが、やがてわたしの声を思い出したのか、人懐こくふるまい始めました。なでてあげると喉を鳴らしてくれて、すごくうれしかったですね」

Daveさんによると、Jasmineにはマイクロチップが埋め込まれているものの、獣医や保護施設でスキャンしても飼い主の情報は得られなかったそう。ただ、登録情報から15歳であることがわかりました。

一般の人々からは、保護団体のFacebookページを通じてJasmineの治療のための寄付金が寄せられ、すでに1200ポンド(約23万円)が集まったということです。

「がんは再発するかもしれません。でも、手術のお陰でこの猫の命は伸びたし、現在のところ楽しく過ごしているようです」とJonさん。

「すっかり治癒したら、飼い主探しを始めることになるかもしれません。でもこのまま施設で過ごす可能性もあります。ここには23歳になった高齢猫もいるほど。だからJasmineはまだまだ若いですよ」

出典:Rescued Derbyshire cat purring again following ear removal

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