『犬のあごが震える理由』についてまとめました。生理現象・病気・老化が原因で犬のあごが震えることがあります。愛犬の口の中に異常があるときは、すぐに動物病院で診てもらいましょう。
犬の「あごが震える」理由
愛犬のあごが急にガクガクと震え、表情まで変わったように見えることがあります。中毒症状であったり、悪い病気の症状であったりするのでは…と、心配されたことのある飼い主もいらっしゃるかもしれません。
犬のあごがガクガクと震えることの多くは、生理現象によるものであるとされています。病気が原因である可能性は低く、過度な心配をする必要はありませんが、頻繁に見られるときは、動物病院を受診しましょう。
愛犬のあごがガクガクと震えることを心配されるときは、動画に撮っておき、診察のときに見せるとよいと思います。
1.フレーメン反応
犬のあごが震えるのは、「フレーメン反応」という生理現象であるかもしれません。
特殊なニオイの分子を検知するための鋤鼻器(じょびき)という器官を持つ動物に起こるもので、ネコ・ライオン・トラ・ヤギ・ヒツジ・ウマ・ウシなどの動物によく見られます。ここに犬が含まれないのは、『犬のフレーメン反応を見極めることは難しい』とされているからです。
犬にフレーメン反応が起こるのは、フェロモンのニオイを嗅いだときです。発情したメス犬のフェロモンを嗅いだとき、オス犬のあごがガクガクと震えることがあります。フレーメン反応時に犬のあごがガクガクと震えるのは、鋤鼻器へとフェロモンを送りやすくするため、とされています。
我が家には、去勢手術をしていないオス犬と、避妊手術をしていないメス犬がいるため、フレーメン反応によってオス犬のあごがガクガクと震える様子を目にすることがあります。口をパクパクと動かしたり、歯をカチカチと鳴らしたりすることもあります。
地面のニオイを嗅いだとき、おともだち犬のおしりのニオイを嗅いだとき、愛犬のあごが急にガクガクと震えるのは、フェロモンを嗅いだからかもしれません。
2.口の中の環境が悪化している
犬のあごが震えるのは、口の中の環境が悪化していることが原因であるかもしれません。
歯肉炎や歯周病によって、口の中に違和感がある・歯茎がムズムズする・歯がグラグラと揺れている・歯に痛みがあるなどし、犬のあごがガクガクと震えるではないかと考えることができます。
奥歯に多量の歯石がこびりついてしまっているときにも犬のあごがガクガクと震えることがあります。口を動かす度に歯石がじゃまをし、気になって口を動かす様子が、あごがガクガクと震えているように見えるのです。
このようなとき、愛犬のひどい口臭に気づいているかと思います。歯石も気になっているはずです。
歯周病を放置していると、歯を溶かしたり、あごの骨を溶かしたりします。口の中の細菌は全身をめぐり、心臓や脳にまで悪影響が及びます。
あごがガクガクと震え、ひどい口臭や歯石があることに気づいているのであれば、早急に歯科治療を受けましょう。
3.口周りの筋肉の衰え
犬のあごが震えるのは、口周りの筋肉の衰えが原因であるかもしれません。
老犬によく見られますが、口周りの筋肉の衰えが原因であるかどうかは、飼い主では判断することが困難です。
フレーメン反応である可能性も考えられますし、口の中の環境が悪化している可能性も考えられます。
老犬だから…と安易な判断をせず、かかりつけの獣医師に診てもらってくださいね。
まとめ
犬のあごが震える理由を3つ解説しました。
- フレーメン反応
- 口の中の環境が悪化している
- 口周りの筋肉の衰え
一時的な症状なのであれば、生理現象である可能性が高いです。フレーメン反応は、性別に関係なく、オス犬にもメス犬にも見られることがあるとされています。
愛犬のあごがガクガクと震えるとき、ひどい口臭や歯石がある場合や口を閉じることができない場合、痛みを訴える場合にはすぐに動物病院に連れて行ってあげてくださいね。
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