猫の集会を目撃したことはありますか?春から秋にかけての季節、公園や駐車場などで夕方~夜の間に開催されることが多いと言われています。いったい猫たちは何を話し合っているのか、疑問に思うことでしょう。今回は、3つの視点から謎の行動についてアプローチします。みなさんの豊かな想像力を刺激できれば幸いです。
1.本人確認のためIDをご提示ください
猫は縄張り意識がとても強い動物です。単独行動をベースに、雌猫で半径約50m、雄猫はその約3.5倍のテリトリーを守って暮らしています。
縄張りの目的は主に食べ物の確保です。命の根幹に関わるため、「不法侵入者」は断じて許しません。もし縄張りを荒らされたら、徹底的に追い払います。
そんな猫たちが一堂に集まれば、何らかのトラブルに発展するはずです。にらみ合いから始まり、唸り合い、あげくはつかみ合い。ところが、実際の猫の集会は平和そのものです。お互いに微妙な距離感をキープしつつ、まったり過ごしています。
一説では、猫の集会の狙いは「顔見せ」と「新顔チェック」にある、と言われています。みんなで集まることで、誰が正規のメンバーなのか、確認し合っているわけです。言い方を変えれば、会員制の猫サロンのようなものかもしれません。参加するためには、顔写真入りのIDと鼻チュー認証が必要です。モグリの新顔はただちに追放されます。
2.地域活動に貢献しています
前述した通り、猫の暮らしは単独行動が基本です。犬のように仲間同士で助け合うこともなく、頑固なまでに個人主義を貫く、というのがこれまでの一般的な考え方でした。
研究が進んだ現在では、少し事情が違うようです。実は、共通の利益(食べ物の確保など)のためなら、猫たちもお互いに協力し合うことが定説になりつつあります。その傾向がとりわけ強いのは、テリトリーが重複しがちな都会の猫たちです。
彼らにとって周辺状況の変化は、すなわち、自身の暮らしへ直結します。生活上のリスクを回避するために、それぞれが地域の安全を何となく気にしている、と言っていいかもしれません。
人間の場合、地域活動と言うと、廃品回収や溝掘り、緑化運動などが真っ先に浮かびます。いずれもグループ活動が基本です。
一方、猫は個人が主体で、なおかつ、気まぐれゆえに組織立った活動は不得意。おまけに元気いっぱいの子供も苦手なので、登下校の見守りパトロールもできません。
地域=共同ナワバリを保つうえで、猫が最優先するのは、トラブルを避けることです。そのために、お互いの距離感を尊重し、むやみに相手に近づきません。
そして、のんびりくつろいでいるように見えて、どこかしら、よそ者の侵入に目を光らせています。
3.関係者以外立ち入り禁止です
猫にとっては、目の前の世界がすべてです。地球の裏側で起こる出来事など、まるで関心がありません。
環境の変化を嫌い、自分を取り巻く平和な状況がいつまでも続いてほしい、と願っています。突発的なアクシデントほど、猫が忌み嫌うものはないかもしれません。
そういう意味でも、集会への参加者は、顔見知り同士が大前提の条件となっています。勝手のわからない一見さんは、トラブルの元にもなりかねないので入店禁止。地域で暮らすナワバリLoverだけが参加を許されるシステムです。
同じ理由で、いくら猫好きであろうが、人間もやんわり拒否されます。鼻先をほんのり湿らせ、猫なで声で近づいてもダメです。しっぽのない者は不審者として見なされます。
もし猫の集会を目撃する機会があったら、ズンズン接近せずに、猫との適切な距離感、つまり、ニャーシャルディスタンスを保ちつつ、やさしく見守ってあげてください。
まとめ
猫の集会については、現在でも多くの謎に包まれています。今回、取り上げたのはあくまで仮説に過ぎません。
今後の研究次第では、「猫の惑星」との交信説など、仰天の新事実が解明される可能性もあります。
日々、愛猫の不思議な行動に驚かされながら、研究者たちのさらなる活躍を期待しましょう。
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