福井県の敦賀原発2号機の再稼働をめぐる審査で、原子力規制委員会の審査チームは原子炉の真下に活断層があることを否定できないとして「新規制基準には不適合」との判断を示しました。再稼働を認めない判断が初めて下ることになりそうです。
【動画】敦賀原発2号機、直下に活断層の可能性「否定できない」 来週、規制委に報告
原発の新しい規制基準では、活断層の上に原発を設置することを認めていませんが、敦賀原発2号機の原子炉の真下には断層が確認されています。
この断層について、事業者の日本原子力発電は「活断層ではない」と主張していますが、原子力規制委員会の審査チームは先ほど、活断層である可能性を否定できないとして「原発の新しい規制基準に適合していない」と結論づけました。
審査チームは来週、規制委員会に報告する予定で、了承されれば再稼働を認めない判断が初めて下ることになります。
審査結果を受けて、事業者の日本原電が取材に応じました。
日本原子力発電 剱田裕史副社長
「今後の追加調査、あるいは評価について検討していきたいと考えています。当社としては引き続き、敦賀原発2号機の稼働に向けて取り組んでまいりたい」
日本原電の剱田副社長はこのように述べ、改めて審査を求める考えを示しました。ただ、新たな証拠などが出ない限り、結果は覆らない見込みです。