多機能性がCAR T細胞療法による18か月以上の寛解状態と相関
アーバイン(カリフォルニア州)2024年8月9日 /PRNewswire/ --PeproMene Bio社は、がんや免疫疾患の新たな治療法を開発する臨床段階のバイオテクノロジー企業です。同社は本日、City of Hopeが開発したBAFF-R CAR T(PMB-CT01)が、現在食品医薬品局が承認しているCAR T細胞療法で使用されているCD19 CAR T細胞よりも優れた多機能性を示したことを発表しました。これは、Blood Advancesに掲載された相関研究によるものです。
研究者らは単一細胞プラットフォームを用い、PMB-CT01 CAR T細胞が、CD 19 CAR T細胞よりも高い多機能性(同時に複数の機能を実行するT細胞の能力)を有していることを発見しました。PMB-CT01細胞はまた、免疫系を活性化させる刺激性サイトカインと、がん細胞を直接死滅させるエフェクターサイトカインをより多く産生しました。
研究者らは、City of Hopeが開発したアッセイを使用して、再発性マントル細胞リンパ腫を患う57歳の男性から採取したBAFF-R CAR T細胞生成物を検査しました。患者は、以前のCD19 CAR T細胞療法では寛解を達成していませんでした。PMB-CT01を使用したCity of Hopeによる第1相試験で1回の点滴を受け、副作用が最小限だったこの男性は、18か月以上にわたり完全寛解状態にあり、微小残存病変の感度の高い分子検査でもがんを検出できない状態を継続しています。
この研究では、CAR T細胞注入後の増殖の成功や患者の寛解の継続と相関する多機能性のロバストな指標が報告されました。研究者らは、このアッセイを使用して、試験に参加している他の5人の患者から得たCAR T細胞生成物を検査する予定です。いずれの患者も、PMB-CT01と同様の寛解を経験しています。
「市販のCD19 CAR T細胞療法を受けた後に、リンパ腫や白血病を再発する有意な数の患者に対するもう1つの治療の選択肢として、私たちはBAFFR-CAR T療法を開発しました。これまでの結果は、最小限の毒性で最大限の有効性を実現する理想的なものです」と語るのは、City of HopeのComprehensive Cancer Center統括責任者兼副所長、PeproMeneの科学部門創設者であり、同社のScientific Advisory Boardの有償委員長でもあるLarry W. Kwak医学博士。Kwak氏はPeproMeneの株式を保有しています。「患者の転帰を予測し、効果的なCAR T細胞療法の開発を加速させる可能性を持つ、CAR T細胞製品のための堅牢で信頼性の高い多機能アッセイを開発しました。」
この試験の主任研究者であり、City of Hopeの血液学および造血細胞移植の准教授、Immune Effector Cell Therapy Program(免疫エフェクター細胞療法プログラム)のエグゼクティブ・メディカル・ディレクターであるElizabeth Budde医学博士は、2023年12月、American Society of Hematology(アメリカ血液学会)のカンファレンスで最初の試験結果を発表しました。
「喜ばしいことに、非ホジキン・リンパ腫の患者5名とB細胞急性リンパ芽球性白血病の患者1名がPMB-CT01による治療を受け、すべてに持続的な反応が示されました」とBudde博士は述べています。「試験患者の多くは、CD19 CAR T療法の後に再発したか、CD19陰性でした。このジレンマに直面している他の患者にとっても、PMB-CT01は実行可能な選択肢となるかもしれません。」
「このアッセイは、PMB-CT01開発の指針として、現在および将来の臨床試験に適用できます。PeproMeneは、潜在的に有望なこの新しい細胞療法を、科学的な面でも、臨床的な面でも引き続き開発していきます」とPeproMene BioのCOO、Hazel Cheng博士は述べています。
PMB-CT01について
PMB-CT01は、BAFF-Rを標的とした、クラス初の自己CAR T細胞療法です。腫瘍壊死因子(TNF)受容体スーパーファミリーの一員であるBAFF-R(B細胞活性化因子受容体)は、BAFFの主な受容体であり、ほぼB細胞にのみ発現します。BAFF-Rシグナリングは正常なB細胞の増殖を促進し、B細胞の生存に必要であると見なされるため、腫瘍細胞がBAFF-R抗原の喪失によって治療を免れる可能性は低いと考えられます。この特異な性質により、BAFFR CAR T療法はB細胞悪性腫瘍の治療において非常に有望な選択肢となります。す。BAFFR CARは、抗BAFF-R単鎖フラグメント可変(scFv)抗体と第2世代シグナリング・ドメインCD3ζおよび4-1BBを使用して作成されました。同機関の研究では、BAFFR-CAR T細胞が体外および動物モデルの両方でヒトのリンパ腫と白血病を効果的に消滅させることが実証されました。PeproMene Bioは、PMB-CT01の知的財産のライセンスをCity of Hopeから取得しています。
PeproMene Bioについて
PeproMene Bio社は、カリフォルニア州アーバインに拠点を置き、がんや免疫疾患の新しい治療法を開発している臨床段階バイオテクノロジー企業です。PeproMeneの主力製品候補であるPMB-CT01(BAFFR-CAR T細胞)は現在、再発性および難治性のB細胞急性リンパ芽球性白血病(B-ALL; NCT04690595)およびB細胞非ホジキン・リンパ腫(B-NHL; NCT05370430)の治療薬として第1相臨床試験で研究されています。PeproMene Bioは、BAFFR二重特異性T細胞エンゲージャーとBAFFR-CAR NK細胞も開発中です。
問い合わせ先:John Fry、john.fry@pepromenebio.com
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