猫は犬のように散歩をすることもなく、一日中寝ているイメージがありますが、そのままだと「運動不足」になってしまう可能性があります。猫が運動不足になっている場合、どのようなことが起こるのでしょうか。本記事では「運動不足の猫」に見られるサインと、対応策について解説していきます。
猫が「運動不足」になっている5つのサイン
1.肥満
運動不足になると、人間と同じように猫も太ってしまい肥満体型になります。猫は一度太ってしまうと運動だけで痩せるのが難しくなるので、注意が必要です。
肥満体型になってしまうと、関節や血管に負担がかかるだけでなく、さまざまな病気のリスクも高くなってしまいます。
肥満体型になってしまった場合は、獣医師に相談して食事や運動の管理を行うようにしましょう。
人間は運動のみでも体重を落とすこともできますが、猫の場合運動のみで体重を落とすことは難しい場合が多いです。
まずは食事量やフードの質の見直しにより体重を落とすことを目標にすることをおすすめします。
2.真空行動
真空行動(しんくうこうどう)とは、猫が何もないのに急に走り出してしまう行動のことを言います。これは猫が有り余るエネルギーを発散するために起きる行動と言われています。
我が家の猫たちも、お留守番の後に勢いよく走り回ることがあります。退屈しているときにも見られる行動なので、真空行動が見られるときはおもちゃなどを使ってエネルギーを発散させてあげるようにしましょう。
3.イタズラなどの問題行動
家具や壁などに爪とぎをしたり、かじりついたりといった行動が増えるのも運動不足が原因かもしれません。
しっかり遊んであげるだけでなく、爪とぎの数を増やしたり、かじりつけるおもちゃを用意してあげたりして様子を見守ってみましょう。
遊びで狩猟本能を満たしてあげると、問題行動が落ち着くかもしれません。
4.過剰なグルーミング
猫は日常的にグルーミングをする動物ですが、同じ個所を執拗に舐め続けていたり噛んでしまったりすることがあります。
グルーミングは本来リラックスした状態のときに行われる行動なので、毛が剥げてしまうほどにしている場合は何かストレスを抱えている場合があるのです。
運動不足のときにも過剰にグルーミングしてしまうことがあるので、毛づくろいの時間が増えたなと感じるときは運動をさせて様子を見るようにしましょう。
ただし、痛みや痒み、違和感を感じた時も過剰なグルーミングを行なうことがあります。
無理に運動をさせず、体調の変化の可能性の有無を受診などによりはっきりさせたうえで運動をさせるようにしましょう。
5.無気力や無関心
運動不足が続く・肥満体型になるといったことが起こると、猫は無気力になったりおもちゃなどに対して無関心になったりすることがあります。
動くことに関心がなくなってしまうと、どんどん筋力が低下してしまい体調を崩す危険性もあります。
また、無気力状態が長く続くのは心因性や体調変化の問題がある可能性もあるので、様子がおかしいと感じたらすぐに獣医師に相談するようにしましょう。
猫を「運動不足」にさせないために
猫の運動不足を解消するためには、飼い主が遊んであげるのが一番です。しかし、日中は仕事などで家をあけなければいけない方も多いですよね。
猫の運動不足を解消するために、おすすめのアイテムや対応があります。
- キャットタワー
- ひとり遊びのできるおもちゃ
- キャットウォーク
- 爪とぎ
- 多頭飼いで遊び相手を作る
一番おすすめなのは「キャットタワー」です。種類やサイズも豊富で、運動だけでなく隠れ場所として使用することもできるので、猫を飼うのであればひとつは用意してほしいアイテムと言えます。
設置するときは耐久性や安定感に注意し、勢いよく登っても倒れないものを選ぶようにしましょう。部屋のスペースが狭い場合は、壁にキャットウォークを設置することで部屋の広さを保ったまま猫の遊べる空間を作ることができます。
思い切り走り回れる空間を作ることも大切ですが、猫は上下運動を好む動物なので縦に動けるように工夫してあげましょう。
猫の性格によっては飼い主と遊ぶよりも「ひとりで遊ぶ方が好き」という猫もいるので、ひとりで遊べるおもちゃや色々な形の爪とぎを用意してあげるのも良いですね。
おもちゃを置いておく場合は、誤飲する危険の少ない猫専用のものを選ぶように注意しましょう。また、破れなどの劣化が見られるおもちゃは使用しないように気を付けてくださいね。
まとめ
猫は寝ている時間が長い動物ですが、狩りをする習性があるので運動することも、とても大切です。
猫には瞬発力はありますが体力は少ないので、1回10分程度の遊びを数回程してあげれば十分と言われています。
日中はキャットタワーなどで運動ができる環境を整え、夜は飼い主と一緒に遊ぶ、といったライフスタイルに合わせた方法で運動をさせるようにしてくださいね。
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